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韓国ゴルフ場事情

2013-02-15 | 韓国事情
韓国ゴルフ場事情
過剰は必ず問題を引き起こします。しかし、問題は過剰をどう見分けるかですね。盛り上がっている最中にはそれが過剰かを判断するのが凡人としてはなかなか難しいだろうとは思っています。しかしながら、その業界に身を置いている人であれば私は本当は分かっていると私は思っています。それはどこの業界でも言える事ではないかと思います。ハッキリとは言い切れなくてもこのままでは少し危ないとか、行き過ぎているとか、この辺が頂点ぐらいだろうなとかは直感で分かるはずだと私は見ています。ただ、それが言えないのは次のステップを考えていないからではないかと思うのです。それもなければ、黙ってもう少し稼ごうとか、知らん振りをしてこれからだよって言い張りながら稼ごうという偽りの工作だとしか私は見ていません。
韓国のゴルフ場建設がまさにそれだと私は見ています。私の目からでもこのままではゴルフ場建設はマイナスの効果しかないと見えていました。それが2006年ごろからは明らかに見えて来たと思っていました。しかし、今まで何もなかったような振りをしていまさら危機に陥っているというのを見ると知識人って本当に悪いんだなって思えてしょうがないんです。特に、記者くらいになると黙っていた事に対して反省くらいはして欲しいものですね。事情をある程度は知っているにも関わらず、危険性に関しては知らん振りで徹してきた事に本当に恥を感じられないんでしょうかね。不思議です。

先日、ゴルフ場に関する記事がありました。中立的な<韓国日報>の報道でした。危機に陥ったゴルフ場に関するレポートですので全文を紹介します。

次は韓国日報2013年2月13日付の報道です。

危機のゴルフ場、脱出口が見つからず
供給過剰…会員権価額の暴落ㆍ入会金の返却要求が続出

"入会金の返還を要請してもう2年6ヶ月に過ぎたが、色んな言い訳をつけて延ばしているばかりだ。現在は運営の主体が変ったいると言い逃れをしているのでどうすれば良いのか見当も付かない"

林某(40)氏は2007年9月にオープンした慶北地域のTゴルフ場の会員権を9,000万ウォンで購入したが慌てふためいている。お家と近いので利用しやすいと思って加入したが、会員権の値段が暴落し、入会費の返還要請も拒否されているのはもちろん、最近ではゴルフ場の名称と運営する法人まで変ってしまった。このゴルフ場は入会金9,000万ウォンの正会員権の相場が7,000万ウォンになるなど会員権の種類によって分譲した時より20~25%まで暴落している。

慶北地域でも一時期は'黄金卵を産むガチョウ'だと思われてゴルフ場が供給過剰とこれにより経営難とこれがさらに進み、便法運営、入会費返還拒否などへ葛藤が高まっている。特に、2000年代中半に大挙に分譲された会員権の分譲代金の転売要求時限(分譲代金の完納してから5年)が近づくにつれてゴルフ場と会員間の紛争が急増する展望だ。

慶北のヨンジュ地域で製造業を営んでいるA社も職員の福祉とビジネスのために購入した5億ウォン相当の法人会員権の転売要請が拒否されると訴訟に出ることにした。このゴルフ場は1,400人あまりの会員の中で入会金の返還を希望する会員だけで数百人に及んでいる。オープンするずっと前の2005年から会員を募集していたために一部の会員は2~3年前から返還要求次期が到来している。ずべての会員権の相場が入会費を下回っているため転売対象の金額だけでも800億ウォン台に達している。

経営難の打開のために行っている販促キャンペーンももう一つの葛藤の要因になっている。Tゴルフ場が最近、最高60%のグリーンピー無記名割引券を100枚単位で販売すると一部の会員たちは"週末利用が自由に使えて、グリーンピーが安いメリットで会員権を購入したが、転売も出来ないし、会員としての利用にも不便を押し付けると誰がこのような会員になれるのか"と怒りを見せている。

このような事は慶北地域40ヶ所のゴルフ場の中で相当数に及んでいる。この地域のあるゴルフ場は低迷する会員権の分譲率(30%)とプロジェクトファイネンシーング(PF)の連帯保証をしてた施工社の不渡り、今年から始まる会員権の転売時期の到来などが相まって危機説が噂されている。また、この地域にあるレイポードCCは施工者である大宇建設が運営権を引受けたが売却を推進しているが財産価値が下落する恐れがあると既存の会員たちの反発を買っている。

地方税の増収を狙ってのゴルフ場建設を心当てて煽ってた自治体も困惑している。アンドン(安東)地域のTゴルフ場はすでに2011年から最近まで13億ウォン余りの地方税を滞納している。他の地域にある新設ゴルフ場の大概のところも会員権販売と利用率が低くて税収が期待よりはるかに下回っている。

更に、今年の内に慶北にも5ヶ所ほどのゴルフ場が更にオープンする予定になっているので既存の会員制のゴルフ場の経営難がますます深刻化する展望だ。慶北道観光公社が安東文化観光団地内にヒューグリンゴルフ場を4月ごろ開場することを決めると民間のゴルフ場関係者たちは"民間ゴルフ場が飽和状態だというのを重々承知の上にも関わらず慶北道が強引に工事を続けてゴルフ場事業に乗り出す理由が不可解だ"と嘆いている。また、他のゴルフ場関係者も"転売要請を避けるために会員権のメリットを増やしているが、大都会から遠い所とか資金力の余裕がない所は耐えられないだろう"と憂慮の声を散らした。

以上のような記事を見て分かるようにゴルフ場がどのくらい経営危機に陥っているのかが良く分かると思います。それは当然の結果だと私は見ています。日本もむかし、バブルの時期にあったOL達までゴルフを楽しんでいましたが、韓国のゴルフはそこまでも行けずに萎んでしまうだろうと私は予想していました。その根拠は土台が弱いと思っていましたから。その土台というのは何だろうか?それは開発業者や運営主体が持っている所得格差に関するあまい認識だったと思います。しかしながら、私はこのような事態に関して思い浮かぶ事があります。それは健全たるべき知識の使い道を誤っているねずみ講を狙っている人々の哀れげの貪欲な歪んだ心です。

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