太極の家

太極拳から入る、東アジア精神文化の探求

古い友人へ

2017-06-24 21:26:53 | ホームページ
宇宙の意識から自我の意識が分離したことが諸悪の根源であり、これを再び一つにするのがヨーガの意味である、とヨーガ経典に書いてあります。 一般にヨガと呼ばれているのは、単なる準備体操で、あまり役には立たないわけです。 武術も同様で、アストラル体の覚醒に至った人でも、問題の解決には遠いのです。 下位メンタル体の覚醒のためには、どうしても静かに坐って身体を安定させることが肝要であると、これもヨーガ経典に書かれてある通りです。

4階のブッダ体は、その上の3階にあるアートマンの意識を下位の身体要素(上位マナス)に伝える役割を負っています。 アートマンは、各個人の身体要素ではなく、万人に共通である、とのことです。 仏教でいう仏性がこれに相当するのではないかと思われます。 つまり、努力によって磨き上げる、などということの及ばないものです。

1階と2階に何があるのかは、誰にも分らないのだそうです。 以上は、イギリスの最初の女性国会議員、アニー・ベサントの「人間の七つの身体原理」、「人間とその身体」に書かれていることを要約したものでした。 アニー・ベサントは100年ほど前のイギリス人ですが、初めはいわゆる女性の権利の拡張を訴えていた活動家でしたが、たまたまロシアのブラヴァツキー夫人という霊能者に出会ったことで、人間の意識がこの世界の本当の問題点であることを悟ったのだそうです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

静坐

2017-06-10 19:56:51 | ホームページ
古い友人が難病にかかってしまった。 汪氏によれば、鄭子は難病奇病に対してこそ最も効力を示すとのことだが、残念ながら友人の体力は鄭子の稽古に堪え得ないのである。 そこで考えたのが、岡田式静坐法である。 遠い昔、駿台の桑原師から親しく教授されたものである。 

岡田式に関して少し意外だったのは、森本省念師が愛弟子の一人に勧めているという事実である。 

筆者は森本省念師のことをまるで知らなかったが、M崎J空師が熱心に語られるのを聞いて強い関心を抱いたのである。 M崎師の話というのは、H田師を痛烈に批判する中で出て来たもので、H田師がしばしば行き先も告げずに寺を留守にして、雲水たちもいつ師匠が帰るのかわからないというありさまだったが、それに比べて森本省念師はまるで違っていて、方丈の入り口にはいつでも草履が揃えて置いてあった(365日、24時間、独参を受け入れていた)というのであった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

七つの原理

2017-06-04 20:27:14 | ホームページ
ベサント女史の「七つの原理」を読み終えた。これが三度目か四度目の読了となる。 人間は七つの要素(存在原理、あるいは身体)から構成された複合体である、というのが著者の基本的な主張である。 本書によれば、肉体、エーテル二重体(経穴や経絡の場であり、肉体とぴったり重なっている)およびプラーナ(気)の三要素が最底辺の七番目に位置している。 その上、すなわち第六番目にアストラル体(夢や記憶、さらには数学的直感、瞑想による秘技の体得などを司る)があるわけだが、合わせて四つのこれらの要素が、下位の四つ組と呼ばれている。 つまり、一般に武術(太極拳なども含めて)で取り扱っているのは、人間の存在のうちで最もつまらない部分であることがわかる。 なぜ、その上を目指さないのか、不思議な話である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする