血統徒然草

サラブレッドの能力を血統面から考察する我儘・自分勝手なブログ

ショウワモダン

2010-06-15 15:46:17 | 04年生
ショウワモダン(エアジハード×ユメシバイ-トニービン)牡・04生

主:5 結:4 土:4 弱:5 影:3 質[近]:2 質[遠]:3 SP:4 ST:3
合計:33点 クラス:2B 芝:7~10F ダ:7~9F
日本適性:○ 成長力:□ 成長型:早め 馬場適性:芝 重馬場適性:□

 ショウワモダンは血統の前面で、Nasrullah(=Rivaz)5・6・6・7・8×5・6・7・7、及びHyperion5・7・8・8×5・7・7を形成した血統構成。両者は共に系列クロスを形成し、ショウワモダンの血統内において強力に自己主張をしている。また、両者において満遍なく血統を覆いつくし、かつ両者はChaucerにおいて結合を完了しているものの、連合勢力と言えるほどの協力体制を作り上げる事は出来なかった。従って、主導項目においての評価は並と言わざるを得ない。

 また、結合面においても、Blue Peter(=Full Sail)はPharos(=Fairway)で結合をきちんと完了をしているものの、Precipitationは結合できずその部分でも決して好評か出来るものでは無い。ただし、土台構造はかなり強固で、Pharos(=Fairway)が19ヶとこの部分については単純に評価に値するものと考えることができるだろう。

 また、ノーザンテーストが4代目に後退した事によって、血統表において大きな欠陥や弱点は存在せず、影響度バランスも(9-1-6-4)と悪くは無く、開花した場合には安定感がある配合だと言えるだろう。

 スタミナ勢力については、Hyperionが一応は核として機能してはいるものの、Lady Angelaやテスコボーイの影響が強く、決して万全とは言えず、Sir Gallahadは世代ズレをおこしている。その為、距離延長は本質的に不向きだと言えるだろう。

 反面、スピード勢力は数こそ多くは無いものの、比較的シンプルに日本向きの軽いスピードを生かした配合で、特に父父であるサクラユタカオーの生かし方は良く、サクラユタカオーの再現と言う意味においては、非常に良く出来た内容だと言えるだろう。

 決して、欧州の重い芝においてトップマイラーになるような配合とは言えないが、日本手作りの趣のある血統構成は、好感を抱くものである。出来ることならば、世界的に希少となった、Princely Giftの直系を遺してくれる活躍を願いたい(それは、真の意味において血統理論的と呼べるものでは無いだろうが…)。

ショウワモダン(安田記念)

2010-06-15 15:45:38 | 2010年GⅠ勝ち馬
ショウワモダン(エアジハード×ユメシバイ-トニービン)牡・04生

主:5 結:4 土:4 弱:5 影:3 質[近]:2 質[遠]:3 SP:4 ST:3
合計:33点 クラス:2B 芝:7~10F ダ:7~9F
日本適性:○ 成長力:□ 成長型:早め 馬場適性:芝 重馬場適性:□

 ショウワモダンは血統の前面で、Nasrullah(=Rivaz)5・6・6・7・8×5・6・7・7、及びHyperion5・7・8・8×5・7・7を形成した血統構成。両者は共に系列クロスを形成し、ショウワモダンの血統内において強力に自己主張をしている。また、両者において満遍なく血統を覆いつくし、かつ両者はChaucerにおいて結合を完了しているものの、連合勢力と言えるほどの協力体制を作り上げる事は出来なかった。従って、主導項目においての評価は並と言わざるを得ない。

 また、結合面においても、Blue Peter(=Full Sail)はPharos(=Fairway)で結合をきちんと完了をしているものの、Precipitationは結合できずその部分でも決して好評か出来るものでは無い。ただし、土台構造はかなり強固で、Pharos(=Fairway)が19ヶとこの部分については単純に評価に値するものと考えることができるだろう。

 また、ノーザンテーストが4代目に後退した事によって、血統表において大きな欠陥や弱点は存在せず、影響度バランスも(9-1-6-4)と悪くは無く、開花した場合には安定感がある配合だと言えるだろう。

 スタミナ勢力については、Hyperionが一応は核として機能してはいるものの、Lady Angelaやテスコボーイの影響が強く、決して万全とは言えず、Sir Gallahadは世代ズレをおこしている。その為、距離延長は本質的に不向きだと言えるだろう。

 反面、スピード勢力は数こそ多くは無いものの、比較的シンプルに日本向きの軽いスピードを生かした配合で、特に父父であるサクラユタカオーの生かし方は良く、サクラユタカオーの再現と言う意味においては、非常に良く出来た内容だと言えるだろう。

 決して、欧州の重い芝においてトップマイラーになるような配合とは言えないが、日本手作りの趣のある血統構成は、好感を抱くものである。出来ることならば、世界的に希少となった、Princely Giftの直系を遺してくれる活躍を願いたい(それは、真の意味において血統理論的と呼べるものでは無いだろうが…)。

エイシンフラッシュ

2010-06-04 17:56:14 | 07年生
エイシンフラッシュ(King's Best×ムーンレディ-プラティニ)牡・07生

主:5 結:5 土:1 弱:5 影:3 質[近]:3 質[遠]:4 SP:3 ST:5
合計:34点 クラス:3B 芝:9~15F ダ:8~11F
日本適性:□ 成長力:○ 成長型:普通 馬場適性:芝 重馬場適性:○

 エイシンフラッシュは血統の前面で、Birkhahn5×5を作成した配合。このBirkhahnはAlchimist~Heroldと系列クロスを形成し、非常に珍しくはあるものの主導として機能している。しかしながら、その父Alchimistは血統の2ブロックにしか存在せず血統全体を見渡しても多数派という訳でもない。したがって、主導としての評価自体は高くは無い。

 また、土台構造はかなり散漫でPhalarisが10ヶと、相当貧弱だと言わざるをえない。とは言うものの、BirkhahnがPhalaris・Bay Ronaldを内包していたのは幸いだと言え、この両者によって、9代目までにぎこちなさは残るもののきちんと結合を果たしている。

 ドイツ系の異系配合でありながら、生かされたスピード勢力はNasrullah・Forliを生かしているため悪くは無く、やや物足りなさは残るものの決して悪くは無い。更に、スタミナ勢力は非常に強靭でTantieme・Hyperion・Magnat・Bahramとクロスさせ、それぞれ主導へとスタミナを補給している。本質的なステイヤーとしては若干もの足りなさを覚えなくもないが、7~8代目においてもスタミナ優位のクロスを作成し、国内の芝でなら間違いなく15F克服可能。個人的な見解ではあるが、このように7~8代目において隠し味的にスタミナを補給した配合は、長く脚を使えるタイプが多く、また本馬の場合シンプルな形態でこそ無いものの、クロス自体が少なく脆弱ではあるもののきちんと結合をしている為、瞬間的な反応のよさを見せてもおかしくはない。

 更に、血統全体を見渡してみると、これといった弱点・欠陥は存在せず、影響度バランスも悪くはない為、安定感のある血統構成だと言える。

 総括すると非常に珍しい血統構成ではあるものの、理にかなった部分がある血統で、今後の成長を含め興味深く見たい配合だと言えるだろうか。

エイシンフラッシュ(日本ダービー)

2010-06-04 16:03:21 | 2010年GⅠ勝ち馬
エイシンフラッシュ(King's Best×ムーンレディ-プラティニ)牡・07生

主:5 結:5 土:1 弱:5 影:3 質[近]:3 質[遠]:4 SP:3 ST:5
合計:34点 クラス:3B 芝:9~15F ダ:8~11F
日本適性:□ 成長力:○ 成長型:普通 馬場適性:芝 重馬場適性:○

 エイシンフラッシュは血統の前面で、Birkhahn5×5を作成した配合。このBirkhahnはAlchimist~Heroldと系列クロスを形成し、非常に珍しくはあるものの主導として機能している。しかしながら、その父Alchimistは血統の2ブロックにしか存在せず血統全体を見渡しても多数派という訳でもない。したがって、主導としての評価自体は高くは無い。

 また、土台構造はかなり散漫でPhalarisが10ヶと、相当貧弱だと言わざるをえない。とは言うものの、BirkhahnがPhalaris・Bay Ronaldを内包していたのは幸いだと言え、この両者によって、9代目までにぎこちなさは残るもののきちんと結合を果たしている。

 ドイツ系の異系配合でありながら、生かされたスピード勢力はNasrullah・Forliを生かしているため悪くは無く、やや物足りなさは残るものの決して悪くは無い。更に、スタミナ勢力は非常に強靭でTantieme・Hyperion・Magnat・Bahramとクロスさせ、それぞれ主導へとスタミナを補給している。本質的なステイヤーとしては若干もの足りなさを覚えなくもないが、7~8代目においてもスタミナ優位のクロスを作成し、国内の芝でなら間違いなく15F克服可能。個人的な見解ではあるが、このように7~8代目において隠し味的にスタミナを補給した配合は、長く脚を使えるタイプが多く、また本馬の場合シンプルな形態でこそ無いものの、クロス自体が少なく脆弱ではあるもののきちんと結合をしている為、瞬間的な反応のよさを見せてもおかしくはない。

 更に、血統全体を見渡してみると、これといった弱点・欠陥は存在せず、影響度バランスも悪くはない為、安定感のある血統構成だと言える。

 総括すると非常に珍しい血統構成ではあるものの、理にかなった部分がある血統で、今後の成長を含め興味深く見たい配合だと言えるだろうか。