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下関工業高校 電子科3年の学級日誌・掲示板です

卒業おめでとう!

2006年03月01日 | 担任から
 『愛と青春の旅立ち』という古いアメリカ映画を観たことがあるでしょうか。一人の海軍士官学校生が、過酷を極めた訓練や友人の死を乗り越えて成長していく物語です。

 自己中心的な主人公のザックは、鬼と恐れられる教官フォーリーから容赦なくしごかれ、士官として必要な気構えをたたき込まれます。

 始めのうちは教官に反発し、他の学生たちからも孤立していたザックですが、仲間たちの真摯な生き様や、フォーリー教官との様々な関わりを通じて、愛や友情の大切さに目覚めます。

 そうして迎えた卒業の日、教官と学生の立場は逆転します。士官学校での訓練を終えた学生たちは立場を逆転し、教官の上官となるのです。

 ザックは教官に『卒業できるのも、あなたのおかげだ。あなたのことは忘れない。』と語りかけます。それに対して教官は、敬礼をしたまま小声で『早く行け。』とだけ答えるのです。

 話を現実に戻すと、実際の高校生活や、生徒と先生の関係は、映画の中ほど劇的なものではないのでしょうが、私が皆さんの卒業に際して抱く感慨は、この教官と同じものです。

 『青は藍より出でて藍より青し』という言葉がありますが、親や師を超えることは、君たちの義務だとも言えます。

 そしていつの日か立派に成長した君たちが、ザックと同じように感じてくれたなら、こんなに嬉しいことはありません。

 最後に私が、最近深く共感を覚えた言葉を贈り、はなむけの言葉とします。
"Lasting regrets result from the things we fail to do, not those we do."
(人間は、行動した後悔より、行動しなかった後悔の方が深く残る)