8月 4日(水) 15時42分配信 / 海外 - 海外総合
8月3日の深夜から4日の未明(北米現地時間、以下日時は同様)にかけて、波打つオーロラによる素晴らしい天空ショーを広い地域で観測できる可能性があるという。
8月1日、NASAの太陽観測衛星ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー(SDO)に搭載されたカメラが太陽の表面で起こった爆発を捉えた。この爆発により、荷電ガスであるプラズマが直接地球に向けて大量に放出されるコロナ質量放出という現象が起きた。
このような電離したガスの雲が地球の大気圏に到達するには数日かかるため、今回の爆発で発生した荷電粒子のバーストは8月3日の夜に地球に到達し、特に色鮮やかなオーロラを出現させる可能性がある。
オーロラは太陽から放出された荷電粒子と地球の磁場との相互作用によって発生する。荷電粒子は地球の北極と南極に向かって伸びる磁力線に沿って地球に降りていき、大気中の窒素原子や酸素原子と衝突する。その際、荷電粒子によって大気中の原子のエネルギー量が増大し、このエネルギーが放出されて光となり、緑や赤などの色にきらめく光のカーテンが出現する。
北半球ではオーロラはアラスカ、カナダ、スカンジナビア半島の北極地方など高緯度地域で主に観測される。しかし今回のような爆発で発生する磁気嵐のために、観測できる範囲が通常よりも緯度の低い地域まで拡大することがある。加えて、今回は磁気嵐によってオーロラが波打つ現象も期待できるという。