古民家SHIKIORI日記/Homenaje Project

アジア・アフリカ・ヨーロッパ、古民家SHIKIORIを舞台につながる音楽。
コントラバス奏者、松永誠剛のブログ。

アルツァフへのコンサート

2020-10-27 11:06:01 | Weblog
自爆ドローンが旋回する空、AIが自動生成するフェイク・ニュース、
地下壕でドローンの音に怯えながら、避難生活を送る人々。
9月27日の朝、
トルコの支援を受けたアゼルバイジャンによる、
アルツァフ共和国(別称ナゴルノ・カラバフ)への民間人を標的とした攻撃をきっかけに”スパイラル”は続いています。

日本からは遠く離れた土地で今、起きている出来事ですが、
今の時代、これからの人類の問題を明示しているような出来事でもあります。

『アルツァフ』と云う呼び名は中世にこの土地に存在した王国の名前や、紀元前のアルメニアの王たちの名前に由来しています。
日本や欧米のニュースで目にする『ナゴルノ・カラバフ』と云う呼び名はロシア語です。
このことからも今、起きていることの問題の複雑さと、この土地の歴史がよく分かるものでもあります。

コロナの時代、十分な現地取材が出来ない中、グローバルな情報は不足しています。
現地で取材を行っていた、ル・モンド紙の二人の記者は負傷し、
机上の空論、ネット上の空論がドローンのように飛び交っています。
溢れるフェイク・ニュースの中から、
真実を得るためのプロセスはまるで脳腫瘍の外科手術のように複雑なものでもあります。
死傷者の数は、ロシアの大統領の発言によると、5000人近くに上っています。
確かな数字ではありません。
なぜなら、亡くなった方々の遺体の大半はまだ回収されていないからです。

僕自身の目で見たことではないことについて、僕は語るべきではないのかもしれません。
しかし、傍観することは出来ませんでした。
ティグラン・ハマシアンの呼びかけで、
10月28日(日本時間10月29日早朝)アルツァフ共和国(ナゴルノ・カラバフ)で被害を受けている方々への支援を募るコンサートを開催します。
Facebook、YouTube、Instagram、そしてアルメニア国営放送からの配信と放送を予定しています。

僕も演奏で参加させて頂きます。
日本からはティグランのもう一人の友人の映画監督と仲間たちも”駆けつけて”くれます。
そして、世界中から素晴らしい音楽家たちがそれぞれの場所から音楽を奏でます。

この数週間、僕らは武器の準備ではなく、コンサートの準備に追われています。
世界中の多くの人々が関心を持つことで、
僕ら人類が過去の”無関心”から生まれた過ちを繰り返すことなく、進歩していくことを願っています。
何よりも、1日も早い停戦が実現することと、復興への歩みが始まるきっかけになることを願っています。

松永誠剛

#peaceforartsakh
#artistsforartsakh

ARTISTS FOR ARTSAKH: A Concert for Peace

[コンサートの視聴は下記のリンクから]
Facebook
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インスタグラム:@onearmenia
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