とりあえず汎用性は高く

色んなことを投稿するブログ。現在は「東方野球の世界で幻想入り」を投稿したり、きまぐれに日々のことについて綴ったり。

第十二話(12-1)「そして、記録員は静かに微笑む」

2011-10-19 21:53:49 | 東方野球幻想入り物語
もし、これに副題をつけるなら、【幕間「お引っ越し騒動とどこかへの橋渡し」】

やっと始まった日本シリーズ編。

ただし、まだ野球をしていないw

というか、全然関係ない話w

ここから~~

 一昨日まで開催されていたクライマックス・シリーズ第2ステージ。
 ここに来て結束したタートルズに敵はなかった。
 終始、有利な試合運びをすると、そのままリードを保ったまま逃げ切り3連勝を決め、苦もなく日本シリーズへの出場権を手に入れた。
 その翌日は自主練習ということで、控え組を中心に集まって軽く汗を流す程度の練習をし、第2ステージ終了した2日後から本格的に日本シリーズに向けた最終調整に入っていた。
 私もいつも通りに練習のお手伝いである。
 打撃投手をやったり、外野で球拾いをやったり、と精力的に動いていた。
 こうした打撃投手、球拾いあたりの雑用は体を動かせるので、楽しいのだが、何よりも頭を悩ませていることがあった。それは――。

「短期決戦。バッテリーミーティングでは相手打線で注意すべき打者について勉強したいと思います。…………まずは、資料の3頁目ですが――」

 今日会議をした部屋はやけに明るい部屋だった。教室みたくホワイトボードがあり、机は「コ」の字で並べられ、そのまま議論することもできるような形になっている。私はホワイトボードを背に、左右に分かれて座っている選手たちにとうとうと自らの考えをしゃべっていた。
「物騒な表現ね」
 ここで、該当ページを一目見た輝夜さんが感想を漏らす。
「弾幕ごっこでもやるのか?」
「違います」
 私は否定する。どうしてもインパクトが欲しいから、この表現を使っただけなのだが、この場で解説を加えないと間違った解釈をされそうだった。
「だって、資料には『相手打線で死んでもらう選手』ってあるぜ」
「死んでもらうとは、文字通り、あの世に逝かせるわけではありません。彼を徹底的に抑え込み、相手打線が機能しないようにすることです」
「一人だけでいいのか?」
「増やしたとしてももう1人くらいで十分ですね。中心打者に1人でも不振の人が出れば、周りがそれをカバーしようとして打撃が小さくなったり、逆に大振りになったりするので攻略しやすくなるんですよ」
「確かに~。なるほどね~」
 そう、それは1個の腐ったリンゴが周りの新鮮なリンゴを腐らせるかのように。ただ、確実に1つのリンゴはチーム全体を腐らせ、機能不全まで陥らせる。
 逆を返せば、タートルズがそうなることもなくはない。
 幻影とは言え、楽天の監督さんがあの人なのだから……。

 会議が終わる。
 他の参加者は早々に退出していく中、私はしばらく椅子に体重を預け、動けずにいた。
「は~」
 大きく息を吐き出すと、目の前で散乱している資料を片づけ始めた。
 これでわかる通り、私が一番に頭を悩ませているのはシリーズ対策である。中日と比べ、データは圧倒的に少ないだけに、しっかりとした事前準備とシリーズに入ってからの修正作業が物を言う。
 別にシリーズに入ってからでも修正できるなら、事前準備は適当でいいようにも思える。しかし、それではシリーズ後にいきなり180度違う傾向が出た際に、周りに混乱を来たす。
 準備の段階でなんとなくこういう傾向が出ていることとそれに関する仮説がしっかりしていないと、シリーズ後の修正はできない。
 内角をよく空振りするのは、苦手なのか、他の球を狙っていたのか、それともブラフなのか。様々な可能性が考えられるが、他の資料と合わせて考慮し、これに対する答えを絞って行く。しかし、ここで正解を1つだけ用意するだけはなく、他の考えもその根拠とともに作っておく。それらしい正解だけでは違うときがあったときに対処できない。他の考えも視野に入れつつ今後の戦いに向けて準備を整える。これが一番大変な作業だった。

 ◆ ◆ ◆

 これはミーティング中の話である。
 尾張の自室に人影があった。
 人影はまず机の引き出しをあさり始めた。筆記用具がじゃらじゃらと出てくる中、そんな物には目もくれない。逆に、人影は引き出しの奥や裏側に手を入れ、念入りに調べている。
「…………」
 しばらくしてあきらめた様子で本棚に移動すると、ファイルを手に取った。
 しかし、今度は中身を開くことなく、片っぱしから手に取ったファイルを上下に振り始めた。まるで、その間に挟まっているものを見つけ出すかのように。
「無いわね」
 他には誰もいない部屋に綺麗な声が響いた。
 すると、今度はベッドの下へと潜り込んだ。ぽいぽいとその手からリズムよく書類や書籍が部屋の中心に投げ込まれた。
「…………」
 数分後、人影は不機嫌な表情でベッドの下から出てきた。
 お目当ての物が見つからなかったらしい。
 溜息をひとつ。服についた埃を手で払いながら、投げ込んだ書類や書籍を一瞥した。
「無いわね」
 そう言うと、人影はスキマを作り出して、さっきまで調べていた机や本棚をスキマにしまい込んだ。
 人影は紫だった。
 神社に勝手に忍びこんでは霊夢が大事に取っておいたお茶菓子を食べている、そんな彼女に尾張の部屋への侵入など難しいものではない。
 もちろん、ただ侵入することが目的ではないし、はたまた霊夢のときのようにお茶菓子を食べてしまうというような低俗な目的でもない。
 彼女は大きな目標にミッションを遂行中であったのだ。
 それは彼を参謀として育成しようとしていた大きな目的に繋がる、大事な、大事な潜入ミッションであった。

 数十分後。
 あらかたの私物をチェックしてはスキマに放り込み、部屋いっぱいに並んでいた彼の私物はなくなっていた。
 それでも目的の物は見つからなかった。
 ミッションは失敗に終わったが、今はどうでもいい。紫は疲れた。ただただ休みたかった。
 彼女はそのまま横になる。
 …………。
 それにしても何故紫はこんなことをしようと思ったのか?
 彼――尾張忠実は、現状契約通りに幻想郷で暮らしている。ただ、今のところ契約終了後に幻想郷にいるか否かことは不明だった。彼は外来人。契約が終われば、いつ戻ると言い出すかわからない。
 それは困る。紫の中で、彼にはタートルズのように月との関係で参謀・諜報担当として残ってくれることを予定していた。監督をしているアリスを指揮官に、スコアラーをしている尾張を参謀・諜報担当に。ここであっさり帰られたら、この計画は丸潰れである。
 そこで、彼を異変解決後もこちらに残す理由が欲しかった。
 なるべくなら、彼が自主的にこちらに残りたいと思わせたいのだが……。
 紫は考えた。彼が自主的にこちらに残りたいと思わせるためには何が一番であろうか。
「!」
 答えはあっさり出た。それは『女』であると。
 やはり、幻想郷では孤独な身であるから寂しいはずである、それを埋めてくれる存在がいれば、こちらにも残りたいと思うはず。
 しかし、ここで一旦思考が停止する。
「…………」
果たして、彼にそんな娘がいたであろうか。
「……………………」
 チーム内でそういった浮いた話を全く聞かないし、彼がそういう行動をしているのを見たことがない。
 彼の体調を気になり始めてから、なるべく近くで様子を見てきた紫自身が断言できる。
 彼の様子にそういった兆しは全くなかった、と。
 ここで付言させてもらえば、紫がそうやって彼の近くにいたことが結果的に彼に浮いた話を作らせなかったという一因がある。しかし、そのことに紫本人が気付くことはない。
 紫は焦った。時間がないのだ。早く彼の好きな娘を把握して動き出さないと間に合わなくなる。
 ここまで言えばわかると思うが、彼女の探し物、それは尾張忠実の女性関係に関する手がかりであった。
 誰か恋人がいるということがわかれば、そこをつついて残ってもらうよう手を尽くすつもりだった。外の世界にいたなら、こちらに呼ぶことさえ構わない。
 そう、相手さえわかればいいのだ。別に彼の趣味に口出すつもりはない。
「…………」
 ただ、趣味が悪ければ、一言コメントするかもしれないが、そんなことはどうでもよかった。
 彼女は探した。どこかに想い人の写真、やり取りを記した手紙、プレゼント、そういったものがないかと……。
 だが、なかった。ここまで探して無いのなら、彼にはそういった存在がいないようだ。ここまで隠しきって付き合うなんてことはあり得ない。
 やっていることはお茶菓子あさりと変わらない、いやそれ以下かもしれない低俗なことだが、そこには大義名分があった。今後、彼は大事なピースとなり得るのだ。
 そう、これからの幻想郷のために大事な――。

 ◆ ◆ ◆

 ミーティング終了後のこと。
 私はいつものように球場にある自室に戻ろうとすると
「…………え?」
 あまりの事態に言葉を失う。
 無い、無いのだ。あれだけ綺麗にまとめていた資料が、ほぼ毎試合書き続けたスコアシートが、こちらに迷い込んだ際に持っていた私物が、戻ってきた部屋には――。
 別の部屋かと思うくらいもぬけの殻で、最初この部屋に来たときと同じように、何も置いていない部屋だった。
 一度部屋を出て部屋の看板を確認するが、今まで自室にしていたのはこの部屋で間違いない。
 やばい、盗まれた……。一度似たような盗難があったから、注意していたのに……。
 そう肩を落とすと、変なことに気付いた。
「…………すぅ~」
 ベッドの方から寝息が聞こえるのだ。
 もしかして泥棒が一仕事終えて寝ている? いやいや、さすがに間抜け過ぎるだろ。でも、ここは幻想郷。外の通例・常識とは少し違う場所。万が一が……。
「……よしっ」
 とりあえず、起こしてみることに。そこで寝ている人が重要参考人であることには変わりは無い。
 どんな人だろうかと寝顔を覗きこむ。
「………………!!!」
 女性だ。しかも、金髪で顔もめちゃくちゃ整っていて、ものすごい美人だ。そして、寝顔ということもあって、美しさとは別のかわいらしさも備えている。なんというか、その姿は何だか侵してはいけないもののように感じて、私は起こすのをためらってしまう。
 …………。
 ……って、どういうことなの、これ?
 思い出したかのように、冷静に考えてみれば、不思議なことだらけだ。
自室に戻ったら、私物の全てが盗まれて、代わりに見知らぬ金髪美人がベッドで寝ている。
 もしかして、私物が擬人化して金髪の女性になった? いや、通常の発想であればその女性が間抜けな泥棒さんで、一仕事終えて寝ている。
 ……………………。
 …………。
 一定の判断として私はこう結論付けた。
「わからん!」
「ん、ん~」
「はっ」
 思わず出したしまった声で起こしてしまったようだ。
 彼女はゆっくりと覚醒し、私を、その視界に捉えた。
「…………」
「…………」
「…………おはよ」
 しばらく沈黙がこの部屋を支配して、ようやく彼女は目をこすりながら、私に挨拶をした。
「…………あ、はい。おはようございます」
 私は大分時間を空けてから返事をした。
 彼女は起き上がって手櫛で髪を整えると、さっきまで胸元にあった帽子を拾って、それをそのまま頭に――。
「あっ」
 思わず、声が出る。ひどい、ひどい結末だ。
「どうしたの、忠実くん?」
 金髪の女性が私を心配して声をかける。
「………………」
 金髪美女の正体は紫さんだった。
 なんだかひどく残念で、でもよくよく考えれば妥当な結末でもあった。
そして、私から一言だけ言わせてもらえれば、さっきまでのときめきを返してほしかった。
「?」
 紫さんがよくわからないらしく、視線を私の方に向けて答えを促していた。
 ――紫さん、あなたの寝顔に見惚れていました。あははは。
「…………」
 なんだか、それを本人に正直に伝えるのは悔しかった。
「な、何て言うか……。ん~。……馬券買ったんですけれど、それが他のレースだったら万馬券だったのに、という悔しさを味わっているところです」
 美しい女性の寝顔見れたんですけれど、それが紫さん以外だったら惚れていたのに、という悔しさを(以下略)
「よくわからない例えね」
 わからないように伝えることが目的なのだから、一定の成果はあったらしい。
 そのままわからないままでいてほしい。
「他のレースだったら万馬券だったのね。う~ん」
 本格的に言葉の意味を考え始めた。放っておくとすぐわかってしまいそうなので、話を逸らすことにした。
「んなことはどうでもいいのです。部屋にあった私物が見事に消えているのですが、何か知っていますか?」
「それなら移動させたわ。私物が色々あったのを一気に移動させたから、疲れちゃったわ」
「それで寝てたわけですか。で、どうしてそんなことを?」
「そろそろこの球場もどうなるかわからなくなってきたから、少し早いけれど、あなたの部屋もお引っ越ししておこうと思ってね。勝手にやってあげたわよ」
「何で事前に一言言ってくれなかったのですか?」
「春本がないか探してみたくなって♪」
 片目ウインクで答える紫さん。それにしてもこの大妖怪、ノリノリである。
「ひどい理由だ……。で、見つかりました?」
「あったら、部屋の真ん中に積み重ねてやろうと思ったんだけど、今回は私の負けね。なかったわ」
「わ~い、こんなに嬉しくない勝利は初めてだ~」
「持っていたらちゃんと私に言うのよ」
「…………」
 何と言うか、完全に私の保護者だな。というか、そんなことを報告するかっ。
 紫さんが他の方と話しているのを見ているともう少し違う印象を受けるんだけど、私と話すときはいつも感じである。
 これが異変解決の協力者という待遇であろうか、と考えるときはあるが、私以外の人たちへの接し方を考慮すると、私は微妙な立ち位置による結果であることがわかった。
 すなわち、霊夢さんや魔理沙さんと話すとき、私と同じ人間であるから同じように心配する部分はあるのだが、彼女たちの能力を認めているのか、その態度はあくまで対等である。一方で、例の勝負に負けたことで藍さんのように私は紫さんの指示を受ける立場にはなったが、私は藍さんのように妖怪の類ではないため、人間としての扱いも受ける。
 このように、紫さんにとって、私は人間でありながら自分の式神でもあるような立ち位置なのだ。式にすると以下の通りであろう。
 (人間ということでの配慮)-(高い能力を持っている事実)=(霊夢さんに対する態度)
 (式神に対する扱い)-(妖怪であること)=(藍さんに対する態度)
 (人間ということでの配慮)+(式神に対する扱い)=(私に対する態度)
 前者で控除されるべき能力補正も後者で控除される妖怪補正がゼロなので、控除なしのストレートな気遣いがそのまま来ることになる。こうした気遣い・配慮が保護者と被保護者のような関係を見せているのではないだろうか。
 本人に確認したことがないから、推測の域を出ないが。
「それで私物はどこに置いたんですか?」
「今は許可をとってあるところね。ただ、移す場所に困っていてね。一応、何人か打診はしてみたんだけど――」
「誰からも承諾を得られなかった、と」
「そんなこと無いわよ。候補者全員から快く承諾してもらったから、逆に選択肢が減らずに困っているのよ」
「意外ですね」
「私はこれまでのチーム貢献度なら納得の結果だとは思うけれどね」
「そうですかね~」
 にわかには信じがたい話だった。
「で、春本目的で部屋を色々と捜索したんだけど」
 この話はおしまいということで、紫さんの方から話題を変えてきた。
 ま、この件については聞きたいことを聞けたので、後日希望を聞かれるだろう。シリーズ対策は今手元にあるもので足りると思うし。
「やはり、色々と捜索したのか……」
 何も考えずに、ぽいぽいと移動させてくれたわけではないようだ。
「あなたにはいないの?」
「はい?」
「常々疑問にあったんだけど、こんなにも美少女に囲まれた、選びたい放題の環境で誰一人手を出さないなんて! 恋人いないの?」
 ひどい見解ではあるが、鋭い指摘でもあった。
「そういうことで、どういった娘があなたの好みなのか。好きな娘のプロマイドとかポスターとかが無いか、もしかしたら他に恋人がいて、ツーショットの写真を隠し持っていないか調べたのに、そういった物すら一枚も出て来なかったのよ」
「…………」
「ま、確かに、巷にはタートルズの選手たちの写真集・ポスターとかもありますが、こんな近くにいるのに、わざわざ金を払うなんて――」
「謝りなさい! 全タートルズファンに対して!」
「えぇ! …………すいませんでした」
「そうか。そうよね。これはこんな環境に置いた弊害なのね」
「?」
「そういった写真が無いことの理由はわかったわ。でも手を出さない理由にはどうなの?」
「は~」
 私からはどうでもいいオーラ全開。適当にあしらうこともできそうにないので、納得するまでは答えるつもりだが、終着地点が見えなかった。
「答えてちょうだい。チームの誰かと隠れて付き合っているんでしょ。もしかして人里の方にそういう娘がいるってことなの?」
「残念ながらチーム内恋愛は無いですね。それと私が何をしているのか知られているので、絶対にチーム内でできていると思われているんですよ。だから、人里にいる女性は誰も私と親密になろうとはしませんよ」
 本人前では決して言えないが、女性の周りにいた人たちから「あの八雲紫が後ろにいるんだぞ。彼はやめておいた方がいいよ」とか言われているのを聞いたことがあるんだよな。
「なら、外の世界に恋人が――」
「一人で球場来ていたというところから察して下さい……」
「じゃ、本当に恋仲になった娘はどこにもいないの?」
「個人的にはもうすぐ戻りますし、幻想郷でそんな恋仲になるような娘ができても、すぐ離れ離れになるなんて、その娘がかわいそうではないですか」
「いいじゃない、現地妻だと思えば」
「本妻もいないのに?」
「なら、こっちで本妻を作ればいいじゃない」
「いや。だから、帰りますし」
「外にそういうアテはあるの?」
「…………。……無いです」
「残りなさいよ。こっちの暮らしだって、不満ではないでしょ。帰ることが決まっているから恋人を作ってはいけないという規則はどこにもないわよ」
「悲しいですよ。そんなの」
「あなた、もしかしてこちらに情が移らないようにしている?」
「最初の頃は特にそういう風にしていましたね。どうせ1年足らずだから、って」
「最近のあなたは違うの?」
「だんだんこっちに情が移ってくるのは仕方ないので、その中で迷惑がかかりそうな行動はやめようかなっと」
「迷惑?」
「恋人作って寂しがらせるようなことをするとか、表舞台に立っていなくなることを悲しむような人を作らないようにとか」
「自己満足じゃない」
「自己満足ですよ。でも帰るときにそういう人がいると思って帰るのは、自分の中で一番嫌なんです」
「そこまでして帰りたいの? あなた、こっちに来て楽しそうに仕事しているわよ」
「こんなにやりがいのある仕事はなかなか無いですよ。忙しくはありますが、恋人がいない寂しさなんて感じないくらい」
「…………む~」
「ほら紫さんだって、色々と気を遣ってくれますし、藍さん、橙さんたちと一緒に食事をするのも楽しくていいですよ。今は守矢神社を倒すことが面白いですし」
「守矢神社……」
「ど、どうしたんですか」
「そうよ」
「?」
「その手があったわね」
「はい?」
 紫さんは勝手に納得すると、これ以上突っ込んでくることはなかった。ただただ、嫌な予感だけがした。
 それにしても、紫さんは何故そんなことを急に心配してくれたのだろうか。私にはよくわからないままだった。

~~ここまで

本編の八雲紫とキャラが違うw

ニコ動の「八雲家」「永江一家」の見過ぎ?

いや、でもそこまで壊れてもいないw

中途半端ですねw

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