皐月の部屋

日々思いのままに

歌舞伎と天神祭

2013-07-24 15:28:28 | 歌舞伎ほか
松竹座昼の部を20日に観てきました。

1 柳影澤螢火(やなぎかげさわのほたるび)
歌舞伎でいわゆる御家騒動もので、柳澤吉保(橋之助)があらゆる手段を使って、浪人から老中に出世するまでを史実を離れて自由に描いた作品です。
秀太郎の(桂昌院)上品な中にも濃厚なお色気、福助(おさめ)が夜の部、土手のお六とはうって変わったおぼこ娘、お話の筋も面白いし楽しめました。
37年ぶりの上演だそうですが、どうしてそんなに長い間上演されなかったのか不思議な気がしました。

2 保名(やすな)
保名(仁左衛門)が清元の名曲を桜と菜の花を背景に、恋人を亡くし正気をなくした悲恋を舞いました。



 


   天神橋筋4丁目商店街のお神輿     祭り支度のお嬢さんたち撮影を頼んだらVサインをしてくれました

24日、25日は天神祭です。今日は雨を心配しましたが、なんとかお天気にも恵まれ、わがマンションにも恒例の獅子舞の連中が邪気を払いに来てくれました。
25日は大川端では約4,000発の花火が打ち上げられます。天気予報では晴れと言っていましたが……。無事きれいな花火が観たいものです。



「七月大歌舞伎」観劇

2013-07-14 16:00:57 | 歌舞伎ほか
松竹座「七月大歌舞伎」夜の部を観てきました。

 
 
1 曽我物語(そがものがたり)

父の墓参で久しぶりに再会した四人の兄弟、一人異父である長兄の小次郎(我當)に父の仇討の助力を頼む十郎(翫雀)、五郎(進之介)にまことの父と義理の父へのためらいから苦悩する小次郎。
曽我兄弟の仇討を題材にした作品です。我當の小次郎は苦悩する姿がよくでていたと思いました。進之介の五郎は薪車の越後の禅司坊と役が反対の方がよかったのではないかという気がしました。

2 一条大蔵卿譚(いちじょうおおくらものがたり)

大蔵卿の作り阿呆と颯爽とした貴公子の二面性が見どころですが、仁左衛門の一条大蔵卿、大好きな仁左衛門ですが男ぶりが良過ぎて、勘三郎の大蔵卿の方が人にあっているのではないかという気がします。
勘三郎の茫洋とした阿呆ぶりが今も目に焼き付いています。本当に惜しみて余りある役者でした。

3 杜若艶色紫(かきつばたいろもえどぞめ)

この作品は「籠釣瓶花街酔醒」の書き換え狂言で、佐野の豪商次郎左衛門と花魁の八ツ橋の世界を借りているのですが、同じなのは名前と、次郎左衛門が遊女八ツ橋に縁切りされたのをうらんで八ツ橋を刀で切り殺すということくらいです。
それに「於染久松色讀販」の中の、土手のお六という悪婆をプラスしてできたのがこのお芝居で、いわゆる(ないまぜ)というものです。
土手のお六の福助は悪婆に向いている貴重な女形ではないかと思います。懐に入れている蛇を時々出して見せ、相手を驚かせてにんまりと微笑みながら蛇に頬擦りするところなど、頽廃的な役どころがよくでていてよかったです。
しかし筋立てとしては入り組んでいて、うっかりすると内容がわかりにくいです。

昼夜通しで観ると疲れるので、20日には昼の部を観に行きます。