短歌：名（閏）

桜月末に毎年夢に出る水郷田名を逍遥した日




Hail Sathanas.

短歌：砕（閏）

人生の孤苦零丁も打ち砕く朝の数より多くの二度寝 




Hail Sathanas.

短歌：池（閏）

夕月夜あかときやみの入鹿池トランペットの少年の貌




Hail Sathanas.

短歌：ピー（閏）

ピーナッツ率の高さが気になって見た袋にはピー柿とあり




Hail Sathanas.

短歌：振（閏）

山道を登る車のボンネットに何かがドスン顔振峠




Hail Sathanas.

短歌：ノウハウ（閏）

クラッシャー上司を放置した結果部門に溜まる送別ノウハウ




Hail Sathanas.

短歌：埋（閏）

鹿児じものひとり子の頃より愛でし徳川埋蔵金とＵＦＯ




Hail Sathanas.

短歌：道（閏）

地蔵たちが背を向け墓地を仰ぎ見て音を忘れる地図にない道




Hail Sathanas.

短歌：煉瓦（閏）

鳴動に軋る煉瓦がもみぢ葉の深紅を帯びし佐敷隧道




Hail Sathanas.

短歌：する（閏）

責任者出せと怒号がこだまする隣の癒しアロマ売り場で




Hail Sathanas.

短歌：近（閏）

視線とは何だかを知る青旗の近江八幡シガイの森で




Hail Sathanas.

短歌：貝（閏）

蒲郡竹島ファンタジー館から瞼にちらつく蛤の精




Hail Sathanas.

短歌：別（閏）

幾度か靴を見た新登別大橋を染むもみぢ葉の赤




Hail Sathanas.

短歌：去（閏）

ワンオペで頑張っていて偉くとも不便感じた客は去るのみ




Hail Sathanas.

短歌：梅（閏）

カラコンにしたって黒目でかい子のいたホワイティうめだの噴水




Hail Sathanas.