精華よもやま話   佐々木まさひこ議員のつぶやき

京都・精華町会議員佐々木まさひこのローカル日記

手話通訳とは どういう作業か

2010年08月16日 21時45分37秒 | 手話サークル
 「手話通訳」というとどんなイメージをお持ちだろう?
 一般的には、テレビの画面下や講演会場の壇上で、「話し言葉」を「手話」に変換するイメージがあるのではないかと思う。もちろん、その場面も手話通訳の一部であることに間違いはない。
 手話をコミュニケーション手段とする「ろうあ者」と呼ばれる方々は、50年ほど前に「手話のできる福祉司を役場に設置して」という運動を展開した。それが、その後の福祉事務所などへの手話通訳設置につながった訳だ。
 では、「手話のできる」ということがどのようなことなのか・・・ろうあ者たちが求めたのは、冒頭のイメージとは逆のことであった。もちろん「話し言葉を手話に変換して、聞こえている者の情報を欲しい」ということはあるが、もっと根本的なことは「自分たちの意見を健聴者に聞いてほしい」だったのだ。要するに「手話言語を音声言語に変換する」ことである。それは、長年、職場で・地域で・学校で一方的に言われっぱなしだつたことから、自分たちの意見もあるということを伝えたいのである。人間として当然の気持なのだが、そのことが長年理解されてこなかった。もしかすると、今でも理解されていないことがあるのかも知れない。
 少し考えれば明解だ。コミュニケーションとは「双方向」であることは誰でも知っている。しかし、この「双方向」ということが、いろんな場で困難となっている事実もある。
 聴覚障害者の世界だけではない。自治会でも、学校でも、生徒会でも、職場でも、当事者の意見を十分に聞かないで、ものごとが決まっているということはあるのではないか?行政や議会が広報活動をするとき、「住民の知りたい情報」ではなく「(町長・議員が)住民に知らせたい」情報のみを扱っていないか?
 このあたりも十二分に検証されるべきではないかと思う。

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