精華よもやま話   佐々木まさひこ議員のつぶやき

京都・精華町会議員佐々木まさひこのローカル日記

大阪の都構想・はてな?

2020年10月31日 17時39分03秒 | 議会・地方自治

 明日住民投票が行われる予定の大阪「都構想」って、何か変ですね。

 まず、都構想と言いながら、「都」にはならない。

 次に、なぜ「区」なのか。「市」ではないのか。これは、市より区の方が、自治体としては弱く、分割後の区の財源と権限を、「府」に吸い上げることに目的がある。要するに、今までは、大阪府と大阪市が同じような財源と権限を持っていたものを、「大阪府」が独占するものですね。つまり、もし特別区ができれば、豊中市とか寝屋川市などより「貧弱な区・自治体」になるものです。もちろん、ある程度の人口はいるので、財政規模は多きく見えると思いますが、実質的には「市」より格下の自治体ということです。

 一番気になるのが「何に対する住民投票か?市民は何に判断するのか」です。松井市長は、この間のテレビ討論会で「協定書で判断を」と言っている。協定書での市の分割は2025年だ。でも、これっておかしいと思う。一方の自民党や共産党は「15年後の姿」で判断をと言っている。正しいと思う。

 今回は「分割」だが、人生の結婚と置き換えて考えてみよう。

 2021年に婚約した2人が、2025年1月に結婚を予定しているとしよう。

 結婚する時点では、それまでに暮らしていたそれぞれのワンルームマンションで生活することに決めている(新たな庁舎は建てず、今の市役所や区役所で仕事する)。新郎側の部屋で食事と団らんをして、新婦側の部屋で入浴と睡眠をとるようなもの。若いので、当面はそれでしのげるだろう。

 だが、その後仕事が忙しくなった・子どもをつくることにしたなどの事情が発生することは、みなさんの経験則でもありうることで、容易に想定できる。新たなパソコンを買う必要があり、子どもが成長すれば、「子ども部屋」も作らなればならなくなる。3部屋目のマンションを借りることもあり得るが、それでは、夫・妻・子どもがバラバラの生活をすることになる。そこで、普通なら、2030年ころ・子どもが小学校に入るころには「今借りているワンルームを解約して、ファミリー向けの大きな部屋を借りるか一戸建てを立てるという判断となる。つまり、役所を1つにするということだ。市民としても、「住民票は旧北区役所、健康診断は旧福島区役所、子どもの学校手続きは旧淀川区役所」のように一々移動を強いられているのだから、1か所で済めば便利になる。

 都構想を推進しているみなさんは、このようなコストを全く試算せず、「お金は使わない。役所は建てない」という「2025年時点」での判断を求めているに過ぎない。

 これって変ですよね。

 長い人生設計を考える時、仕事のステップアップや子どもの成長なども想定して、家の広さやかかるコストを試算し準備するものですから。

 都構想に反対している皆さんは、このようなコストも計算して市民に示し判断を求めるべきということで、いろんな資産を提供している。実に、計画性のある考え方だ。

 何事にも、変化が起これば、「メリット」と「デメリット」が発生する。

 もし、市長・知事・議員という政治家が、「いいことばかり言う」のには、必ずウラの目的がある。正確な情報を市民に与えたくないからだ。市民としては、疑ってかかるのが好ましい態度だ。

 大阪市民以外は、投票できないが、市外の皆さんにとっても大きく影響する。

 なので、大阪市民の皆さんは、そのあたりの自覚をもって、「反対」と書くのが、自身の生活を低下させず、良識的なまちづくりが進むことにつながる。

 もし、周りに住民投票に行っていない人がいたら、「投票に行って、反対と書こう」と呼び掛けてください。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする