読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

村山由佳「星々の舟」~家族それぞれの家族から見た自分、家族からはわからない本当の自分~

2016-07-11 03:24:36 | 




村山由佳「星々の舟」読み終わりました☆




村山さんの作品は先日「天使シリーズ」を読んでから


もっと読みたい!って思って



今回は直木賞を受賞したこの作品を読んでみることにしました




すごく内容の濃いものだった。



直木賞を受賞されたのも納得という感じです。





水島家のそれぞれの家族が



章ごとに自分の本音を言っていて・・






家族から見えているだろう自分と本当の自分





そういうのってあるよなぁって思いながら読みました。





家族にはいえないこと。




家族だからこそ言えないこと。




そういうのってあるよなぁって。





自分の本意じゃないのに・・




すれ違ってしまう家族たち





大切に思ってるのに



だからこそ言い出せないことが




家族同士を遠ざけてしまう。





切ないよね。。






世代の違い・・




言葉にできないもどかしさ・・




自分自身との闘い・・






著者の感情表現の巧みさが




読者をグッと引き付ける





ぶっきらぼうで暴力的だった父・重之




父の大工の仕事を継がずに出て行った貢




自分と妹が腹違いとは知らず妹を愛してしまった暁




兄と腹違いとは知らず兄を愛してしまう沙恵




家族を結び付けようと奔走した美希






家族がバラバラになり・・



そして



母・志津子が死んだとき



家族の時間は再び動き出す





それぞれの離れていた時間




頭から追い出そうと避けていた家族




時間や状況とともに



それに変化が訪れる





自分が年を重ねるとともにわかっていくこと・・




そんなものも柔軟剤になっていくのかもしれないよなぁ。。





お互いの全部がわかっている家族なんて



絶対にいないだろう




だけど



何かあるごとに「家族」を感じ




相手を思いやる気持ちがあれば




離れたとしても



また歩み寄ることができる




それがきっと家族なんじゃないかなって思った。






そして



重之の戦争の話は



すごく堪えた。。





平和な日本



戦争のない日本であってほしい




そう強く願わずにはいられませんでした。






自分の考えを素直に言える




そんな時代に生きている自分がいかに幸せかってことを思いました。






この1冊でいろんなことを考えさせられた。




読んでよかったです





また村山由佳さんの作品読んじゃいます















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