歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

新しいはじまりに

2009年07月30日 | 徒然 -tzure-zure-
早速 会った

青。

 *


早速 会った

薔薇の庭。
道行きに、花あふれ咲く庭がある。
それだけで、毎日出かけるのが嬉しい。


 *



早速 会った

虹。
空に吸い込まれる 虹。
最近この都会で立て続いていた、すごい虹たちは
ことごとく見逃してきたけど

ついに見た。

数分とたたずに
空の上の方に すうっと呑み込まれて、消えて行った。


 *


早速 会った

建築。
気になる。
中がどういう構造になってるのか、すごく気になる建築。


 *


早速 会った

叢雲(むらくも)。
豪華な雲の群。

こんな
禍々しい狂気まがいのなりをした雲の
群を成し
おしよせるのを見せられると、
ドキドキ そわそわ ワクワクしないでは居られない。

この感覚を
「戦慄」
と、云うのだろうか。


 *

早速 見た

夕焼けの色。
鮮烈に燃え盛る火焔の色と、
冷酷な闇の色が同居した、
絶妙な、霊妙な、空の色。

空だからこそ有り得る、
共に美しく引き立ち合う
混沌の色。

これもまた、
「戦慄」。




早速 会った


暗闇。暗闇の中の 光。


* * * *

高円寺 から
深大寺 への 引っ越しの日の夕方、
国分寺 、カフェ・スローへ。



キャンドルの灯の明かりの中で行われる
「暗闇カフェ」
というライブイベントに行きました。

暗闇を演出するのは、
旅するピアニスト:重松壮一郎さん
東京&秋田、両方の「森のテラス」で、とてもお世話になったピアニストさん。

競演は、
アフリカ太鼓(とか、色んな民俗楽器)奏者、わきたにじゅんじさん





今回初めて、

の外」で
重松さんのピアノを聴くことになりました。


結論を言うと、至極当たり前のことなんだけど、
「森」で聴く音とは、やはり違いました。

集中して聴けば聴くほど、
「こんなに違うんだ」とびっくりするほど、
響きが、違うのです。


そういえば 生で聴くのは久しぶりだったから
重松さんの演奏も たくさんの旅を経て 進化していて、

とりわけ おなじみの「水滴のダンス」は、
びっくりした。

うまく言えないけど、
後半:以前までは無かった、変化した部分があって、そこから急に
「現在、在るものを、鳴らしている」という感じが
「無限に鳴り続けるもの」に変わった感じがした。

なんというかな
四次元へ飛躍したという感じがした。

それで、

鳥肌が立ったのでした。


ほかのお客さんも、あたたかくて
拍手がとても長くて、盛大で、
同じお客の自分さえ嬉しくなる、素敵な賞賛の拍手でした。


ただ、

自分としては、
森で聴いていた音のほうが、心地好かった。
と、想うのでした。


森にいったん吸い込まれ どこかしらまるくなって還って来る、
ふんわりと包まれて響く、
なにか(自然の風とか光とかなのかな)が沁み通った、
森の音。


場所の特別さ
空間の価値

って、
いざ「つくる」となると、
なかなか意識しにくいし、だから直感的にやるしかないし、故に難しい。
、のだけど、

目に見えないポイントは 空間づくりにとって、肝要な主題。
とりわけ、「目に見えないもの」を響かせるとなると、それがテキメンに出るのだなと
改めて思い知らされました。
空間は、目に見えないものが活きるかどうかで、善し悪しが歴然とする。


重松さんが森にこだわっているわけも、なんか、やっと
わかった気がしました。
ああ、あそこは、ほんとに 特別な場所なんだなと。


東京の森も、

秋田の森も。





わきたにさんも、すばらしかった。



わきたにさんの奏でる
シンギングボウル(fromチベット)や
クリスタルボウル(fromアメリカ)の繰り出す倍音(ボワ~~~~ン)が、
とにかく凄かった。空間が 瞬間 ユニヴァースになる感覚。
空間にちらばる粒子が 瞬間 一にまとまる感覚。

あと、バリの、カエルの鳴き声を出す楽器とか、面白い音とも出逢った。


「シンギングボウルをかぶって叩くと、やばい」というので、



かぶったところを打ってもらいました。

やばかった。これはうまく言葉にならない。


あと、


未知なる美食にも出逢った。(暗闇なのでほとんどわからないと思われるけど。)
モロヘイヤ丼と云う。トロトロしてる。
まず、もちもちの玄米が美味しい。





明るくなった終演後も、カフェスローにて、
時間を忘れて、スローにくつろぐ。


重松さんの一ファンとして、


まだ持ってなかった ニューアルバムたちをお買い求めしました。
ライブ現場でしかお買い求め出来ない、貴重な音たち。

春盤『冬から春へ』。
夏盤『雲』。
チリンバとのコラボ『森あそび』。

「森へ続く道」とか
「はじまりの森」とか
森をキーワードにした曲がたくさんあって、すごく聴きたいと、気になってた。
今回。念願叶って。



早速、ぐるぐる聴いています。

新しい歌。


折しも、
最近。
自分のお気に入りのアーティストたちがこぞって頑張ってくれて;
どんどん素敵な音が、まわりにあふれて居ます。
どれもこれも素敵で、どれもこれも聴き倒すのに、なにかと忙しい!

たくさんの愛しい音を聴きながら、
野川沿いの散歩道とか神代植物公園とか、ゆるゆると、散歩したいなあーと、
夢想しつつ。


 *


 今。

やっと、“始まった”感じがします。


遅々たる一歩。されど、一歩ずつ。


新生活のはじまりに



早速出逢ったものたちに
背中をおされつつ


自分を突き動かすものが 何なのかを
突き詰めつつ


周りの人々やモノに還せるものが何なのかを
追い求めつつ


早速出逢った 新しい空気を
どんどん 吸い込んで


これからも生まれ続ける 新しい歌を
ぜんぶ 大事に 引っ張り回して


ドキドキ わくわく そわそわしながら

鼻歌まじりに



頑張ろう。







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