『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

 黄昏どき…

2013-06-29 17:20:41 | Weblog

 

                

   あなた

 暑からず寒からずの陽気に誘われ庭の草むしりを少々。

 少し綺麗になったので写真を撮っていましたら、あなたの知っている方「〇田さん」が近くまで

 来たのでと庭を覗いていきました。

 「ツキヌケ忍冬」がお気に召した様子だったので 「どうぞお持ちください」って…

 お喜びでしたよ。そして珍しく 「ここの緑の庭を見ると癒されますね」ですって、お世辞とわかっても

 あなたの丹精した庭です、”フフッフ” やっぱり悪い気はしません

 今日のタヌくん緑の中で、ニコニコしながら、何時褒められるか?なって待っていましたが…

 気付いてはもらえず…クシュン…ちょっぴり可哀想…

 

   ”なげけとて つきやはものを おもはする かこちがほなる わがなみだかな”    西行法師

   ”うらみわび ほさぬそでだに あるものを こひにくちなむ なこそをしけれ”      相模

 

 庭の葉っぱが揺れだしました。風がでてきたようです。

 そう、黄昏どきです。

 

 また、夜とのお付き合い…

 

 

  

 

  

 

 

 

 

 

 

 


 庭の”タヌ”くん不機嫌です…

2013-06-28 16:10:46 | Weblog

 

              

        あなた

 タヌってホントに可愛いね!写真を写すよって言ったらご覧のとおり”アッチ”向いてホイ…

 知らんカオ…

 それには一寸訳があるんです。先日腰の痛くないのを見定め、足腰庇いながらも草むしりをしようと

 花畑に屈みこみ後ずさりした時、タヌの後ろに思いっきりぶつかり、その弾みで前につんのめり

腰を庇ったので足を捻ってしまい、あまりの痛さに 「こんな所にタヌを置くから…」って

 文句を言って頭をたたいたのね!

 気をつけない、わたしも悪いけど大きな体で、ただ、つったっているんだもの…

 怒りたくもなるよね~

 その事を根にもっているみたいで、あまり機嫌がよくない。(小さな声で「単純だから…」これは内緒。)

 まぁ、仕様がないか?わたしだって自分の気分でタヌのあたまを撫でるのだから…

 

 この小さな庭にも、色んな事があるんです。

 けっして優しく、可愛いだけではない…

 わたしの、僻みかもしれないけど、あなたへの態度とは全然違うように?思います。

 そう思ってあなたの写真を見たら、心なしか「ニヤッ!」としたように…感じたけど。

 

 

 

 

 

 


 身も心も寒い…

2013-06-27 19:20:56 | Weblog

          

                                                                                                                         

     あなた 

 庭の木の葉は、ひと葉も揺れずただ寒さの遠ざかるのを身を固くして堪えているようにみえる。

 寒いです。

 ひとりと、いうことは心底(しんそこ)寒く、またストーブに火をつけてしまう。

 

 何を考えるでもなく、ただぼんやりと窓越しに外を見ている。

 庭木が大きくなり、それにつけ雑草の背丈も伸び「あぁ嫌だな」…って

 

    ”やへむぐら しげれるやどの さびしきに ひとこそみえね あきはきにけり”   恵慶法師

 季節は秋のように思われますが、我が家の庭を見ていると、この和歌を思いだし、

 荒れる侘しさに胸を突かれます。

   『このような、幾重にも雑草の生い茂った宿は荒れて寂しく、人は誰も訪ねてはこないが

    ここにも秋だけは訪れるようだ。』  と現代意訳がついてありました。

 

 生い茂った雑草の中から可愛い”都忘れ”が身をすぼめるようにしながら顔を覗かせ微笑みかけている。

 寒い今日の日です。

 

 

 

 

 

    

 

 

 

 

 

 

 

 

    

          


 ”あなた”からの伝言…?

2013-06-26 17:26:38 | Weblog

             

   あなた 

 今までどうしても触る事できなかったあなたの机近辺…

 いろんな書類は「ゴメンナサイ」…します。

 でも、どうしても処分我出来ないものがでてきました『よき時代』とあなたが手書きしてあるアルバムの類…

 あなたが、現役を終えてから整理したのだと思います。何冊にも分けてある。

 その中の一冊…本当に私にとっても「よき時代」でした。

 「よくもまぁこんなにきちんと…」 わたしが逝くとき持っていくね。

 

 外は晴れているけど、わたしの心の中は大雨です。

 そして、思いました。いっそ処分してしまおうか?

 お焚き上げに出そうか?

 迷っています…わたしたちにとっては本当に大切なものです。

 ですが、これ全部は持っていかれませんよ…あなた。

 

 想い出にドップリ浸かっても、たったひとり…

 二人で見るからこそ楽しいのであって、ひとりでは哀しみが、いやがうえにもまして…

 「何故なぜ!?」 と…と戸惑いだけが尾を引き…また哀しみのどん底に落ちていく。

 しばし、放心状態…何冊も広げたまま…そのまま…

 

 そのままで、空気を換えるため外へでてみる 。

 窓越しに見た外とは随分ちがい、へんに暑い…

 でも疲れた頭には丁度よい。

 

 そして礑と(はたと)気がつきましたよ…あなた

 あの『よき時代』があなたからのメッセージで返信だったのね~

 

 生きて居る限り大事にします。

 

 

  

   


荒れ果てた…茫々の庭!

2013-06-25 17:29:11 | Weblog

   

                 

      あなた

 残り少ない水無月です、が今日も爽やか!

 自然のままの荒れた庭…でも吹き抜ける初夏の風はおんなじ…

 

 この庭を見ていると、平家物語の「祇王」の章が思い出される。

 祇王は清盛に家を追われ、荒れ果てた庵で暮らす。

 家を追われひっそりと、親子三人(母・妹)で暮らしていた祇王ですが、清盛に呼び出され、舞を舞わされます、

   ”仏も昔は凡夫なり われらも終には仏なり 何れも仏性具せる身を 隔つるのみこそ 悲しけれ”

 祇王は涙を抑えつつ今様を一つ歌います。それを聞いて公卿から侍にいたるまで、みな感涙に耐えない様子だった

 とあります。

 この章は本当に悲しく人間の業というものを深く々思い知らされ…

 奢れる者の儚く敗れる姿が…哀れ。

 

 風が少し冷たくなり、急ぎ開け放していた窓をしめ、二階の窓から見るともなく見た、茫々の庭…

 あなた

 やっぱり、わたしには無理…

  

 

                 


初夏の風が心地よい…

2013-06-24 14:58:30 | Weblog

 

                   

           

   あなた

 久しぶりに続いたお陽さんです。

 

 何時も葉っぱの中からヒッソリと顔を出しているタヌ君…

 庭の主のわりには奥ゆかしい…

 たまにはキミだけを写さないと、「庭の番いやだ~」って言うかもね…

 

 初夏の爽やかな日です。レース越しに入る風が心地よい…

 心の奥まで閉ざしていた頑なな、気持ちのなかの扉もチョッピリ綻んだみたい…

 やっぱり暖かさが滲みたよう…

 

  ”みかきもり 衛士のたく火の 夜はもえ 昼は消えつつ 物をこそ」おもへ”      大中臣能宣朝臣

 

 こんなに素晴らしい青空のもと、あなたがいたら家の中でジットしているわけないよね…

 そう!何処へいっていたでしょう?勿論「山」…

 山あいに、ヒッソリ咲いている小さな花に合いに行ってる…そんな気がする。

 

 あなた、昨夜の真ん丸お月さん其方からでも見えた? 

 青白く誰も寄せ付けない凛とした光り…煌々としていて思わず”ブルッ”と身震いしてしまう…

 こんな神秘的なお月さんに出会えたって!とても、倖せな気分…

 

    ”嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る”    右大将道綱母

 

 なるべくなら、あまり頼ることなくひとりで頑張りたい…とは思うけど…

 

 庭のお花頼りなげに、風に身を預け揺らいでいる…それと同じ気持ちかな?

 

 

 

    

   

    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     

     

 

 

 


 庭の”木の葉”が騒めいている…

2013-06-22 17:23:53 | Weblog

 

                

   あなた

 空気が澱んだように、どんよりとした日です。

 家の中から見ていると寒々と淋しげに見えるけど、外にでてみると”モヤッ”とした生暖かさ…

 こんな日もあるんですね…

 

   今日はお勉強してきました。

 わたしは、いると言うだけの存在です…が、皆さん優しい…そして素晴らしい。

 きっとご迷惑だったでしょうに…皆さんニコニコ笑顔で教えてくれる。

 邪魔ばかりで、ごめんなさいね。でも、生き生きとした元気を頂いて帰ってきました。

 な~んにも出来ないわたし…辛いけど背伸びせず、少しずつガンバル!

 

      ”名にし負はば 逢坂山のさねかづら 人に知られで くるよしもがな”    三条右大臣

      ”かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思いを”   藤原実方朝臣

 

  黄昏れが迫ってきたせいでしょうか?庭の木の葉が騒めいている…。

 それとも、水無月にも寒さがあると言うことをチョッピリ忘れたのかな?

 お陽さんが顔を出さないので、夕暮れも早く感じます。

    あなた

 いい一日でした…

 嫌いな夜が待ってます…

 

 

 

 

 

 

    

 

 

 

 

 

 

 


 庭のお花がユラユラ…揺れている

2013-06-21 18:19:00 | Weblog

 

            

   あなた

 朝からず~っと曇っていて、今にも大粒の泪がこぼれてきそう…

 外は思ったほど寒くはないけど、家の中は妙にさむく、やっぱりストーブが恋しい。

 

 抜歯した後ようやく痛みが治まり、熱めのお茶が美味しい…これも生きて居る「証し」。

 

 すこ~し風がでてきたみたい…

 庭の花木の葉っぱユラユラと淋しげに揺れて、まるで何かを訴えているかのよう…

 それに答えてタヌくん、おおきく優しいお目めで庭の花々に「大丈夫だよ」って…

 

   ”わすれじの ゆくすゑまでは かたければ けふをかぎりの いのちともがな“   儀同三司母

 

 もともと、自分に”寛大”な私です。

 足が痛い、腰が痛い、おまけに歯が痛いとその事に託つけ(かこつけ)、な~んにもしないひと。

 呆れて見てる?でも、庭のお花綺麗でしょう…

 

 あなた

 こちらから逝った人たちに逢えた?まだかな?

 逝った人たちの分、わたしは、淋しくなってしまった…

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

   

 忘れじの 行末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

   

  今日を限りの 命と

 

 

  


 ”あなた”念じました…

2013-06-20 17:33:56 | Weblog

     

            

    
   あなた

 お陽さんが顔を出さないと、とっても寒い気がする。

 そりゃ何時もニコニコってわけにはいかないね…よ~くわかるけど…

 でも午後チョッピリ顔を見せてくれた…柔らくて温かい…大好き…

 

 姫石楠花ともう一つの花…名前忘れました。

 

 何年振りかで、抜歯しました「どうか痛くありませんよう…あなた守っててね」って念じました。

 思いが通じたのでしょう…割りと楽に抜けたよ。

 けど、麻酔がきれたせいか今頃になってジクジク痛み出してます。

 

 痛いの嫌い…大嫌い…

 

 また、日暮れ時…「どうか今夜は痛みませんように…」

 

 


”生命”の儚さ、脆さ…

2013-06-19 16:38:07 | Weblog

 

          

    あなた

 今まで随分と色んなめにあってきたけど、今度は中々立ち直れない…

 何だか疲れてしまった…身体も頭も。

 人の生命の儚さ脆さ…あってはならない事なのに潔よしと旅立って逝く…

 いや!決して望んで逝ったわけではないよね…

 与えられた寿命というのでしょうか?あまりにも惨い…

 

 あなたに見せたくて庭の写真を撮っては送っていたけど…

 今は、なにもする気がなく、全く撮っていません。

 

 ただ虚しさだけがくぐもり…何時までも何時までも…心の中で蠢いている…

 

   ”今はただ 思い絶えなむ とばかりを 人づてならでいふ よしもかな”    左京太夫道雅

   ”難波潟 短かき蘆の 節の間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや”      伊勢

 

 今日も病院…やっぱり生きるため?弱いなぁ…

 なんだか、判らなくなってしまった…

 あなた

 また、黄昏どきを迎えます。疲れたあたまが”キンキン”言って悲鳴を上げてる…

 自分が可哀想…でも人様に援けられながら!今日もまた一日良い日を過ごしました。

 あたまが壊れかけているけど…与えられた命大切に生きます。

今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを 人づてならで いふよしもがな

 

あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む

 

あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を              ひとりかも寝む

 

あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む

 

あきの

あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝

 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも