興福寺、東大寺などの南都寺社勢力である。この南都寺社勢力とも有綱はつながりを持っている。
祖父頼政が以仁王を奉じて最後の望みをつなごうとしたところが南都興福寺。
挙兵以前から頼政一族は興福寺との接触はあった。
朝廷から任命される国守はいても実質は寺社勢力の国といってもいいのが大和国である。
多くの荘園を抱え、僧兵などの豊富な武力を抱えている。
そしてその寺社勢力は先年平重衡率いる兵に南都焼き討ちの憂き目に遭い平家に対して宿意を抱いている。
その平家家人であった反乱勢力の平田家継等に対しては南都の寺社勢力はあまりいい感情を抱いていないはずである。
この南都寺社勢力を味方につけれないだろうか?寺社勢力が山城国境まで押し寄せてくれれば反乱勢力は伊賀から山城へは容易には出ることができない。
もしそれでも都を目指そうとするならば、反乱勢力は近江に出ざるを得なくなる。
義経は早々に使者を発し源有綱邸への訪問を告げる。
有綱は義経を快く迎え入れ、一連の話を聞くと
大和国の豪族、そして寺社勢力への協力要請を働きかけることを約束した。
その後有綱は義経に問うた。
「もし、大和国からの締め付けが上手く行って、敵が近江に進出したらいかがなさる。」
と。
その有綱からの問いの答えはその時義経の頭の中では既に出来上がっていた。
武蔵坊弁慶、という巨体で怪力な僧侶が常に義経の側に影の如く付き従っている。
この弁慶は比叡山延暦寺出身の僧侶である。
この弁慶を通じて、義経は比叡山に官軍への協力を要請する。
さらに、義経は幼時修行していた鞍馬寺の師や知己に文を書いた。
鞍馬寺を通して比叡山に味方するように要請をするのである。
鞍馬寺は延暦寺の末寺であり、比叡山とは深い係わり合いを持つ。
比叡山延暦寺も興福寺に負けず劣らず経済力と兵を抱えている。しかも都のすぐ側に存在する。
義仲も比叡山を抱え込むまで入京できなかった。
それほどの勢力をもつ比叡山を味方につけないという手はないであろう。
しかも義経は比叡山に通じる伝をも持っているのである。
もし反乱軍が近江に進出しても、義経率いる官軍が延暦寺を味方につけていればおいそれとは都には近づけないはずである。
比叡山と近江佐々木氏が協力すれば反乱軍を近江国で撃破するのも不可能ではない。
この夜から義経は都の治安維持と、畿内の反乱勢力への備えでより一層多忙な日々をおくることないなる。
その義経の元にある日意外な人物が現れ、意外なことを告げた。
前回へ 目次へ 次回へ
祖父頼政が以仁王を奉じて最後の望みをつなごうとしたところが南都興福寺。
挙兵以前から頼政一族は興福寺との接触はあった。
朝廷から任命される国守はいても実質は寺社勢力の国といってもいいのが大和国である。
多くの荘園を抱え、僧兵などの豊富な武力を抱えている。
そしてその寺社勢力は先年平重衡率いる兵に南都焼き討ちの憂き目に遭い平家に対して宿意を抱いている。
その平家家人であった反乱勢力の平田家継等に対しては南都の寺社勢力はあまりいい感情を抱いていないはずである。
この南都寺社勢力を味方につけれないだろうか?寺社勢力が山城国境まで押し寄せてくれれば反乱勢力は伊賀から山城へは容易には出ることができない。
もしそれでも都を目指そうとするならば、反乱勢力は近江に出ざるを得なくなる。
義経は早々に使者を発し源有綱邸への訪問を告げる。
有綱は義経を快く迎え入れ、一連の話を聞くと
大和国の豪族、そして寺社勢力への協力要請を働きかけることを約束した。
その後有綱は義経に問うた。
「もし、大和国からの締め付けが上手く行って、敵が近江に進出したらいかがなさる。」
と。
その有綱からの問いの答えはその時義経の頭の中では既に出来上がっていた。
武蔵坊弁慶、という巨体で怪力な僧侶が常に義経の側に影の如く付き従っている。
この弁慶は比叡山延暦寺出身の僧侶である。
この弁慶を通じて、義経は比叡山に官軍への協力を要請する。
さらに、義経は幼時修行していた鞍馬寺の師や知己に文を書いた。
鞍馬寺を通して比叡山に味方するように要請をするのである。
鞍馬寺は延暦寺の末寺であり、比叡山とは深い係わり合いを持つ。
比叡山延暦寺も興福寺に負けず劣らず経済力と兵を抱えている。しかも都のすぐ側に存在する。
義仲も比叡山を抱え込むまで入京できなかった。
それほどの勢力をもつ比叡山を味方につけないという手はないであろう。
しかも義経は比叡山に通じる伝をも持っているのである。
もし反乱軍が近江に進出しても、義経率いる官軍が延暦寺を味方につけていればおいそれとは都には近づけないはずである。
比叡山と近江佐々木氏が協力すれば反乱軍を近江国で撃破するのも不可能ではない。
この夜から義経は都の治安維持と、畿内の反乱勢力への備えでより一層多忙な日々をおくることないなる。
その義経の元にある日意外な人物が現れ、意外なことを告げた。
前回へ 目次へ 次回へ
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます