時のうねりのはざまにて

歴史小説もどきを書いてみます。作品と解説の二部構成で行こうと思います。

用語解説 サ行

2006-06-03 15:57:51 | 用語解説
在庁官人
 各国の国衙において国守または目代の下で実際に行政を行っていた現地の官人。
 現地の有力者が多い。
 世襲になる場合が多いが、ここのポストを抑えると現地では絶大な影響力や
 同族に対する支配権が確立するのでこの地位を巡るお家騒動もあったらしい。


荘園  
 都の実力者に土地を寄進すると
 国衙から課される税が免除になったり、
 その土地への国司の立ち入りを拒否することができるようになります。
 (もちろん土地の所有者への税は別途発生します)
 そのような土地のことを荘園と呼びます。
 荘園は本所(皇族、摂関家、大寺社)
    領家・預所(中級貴族)
    下司・荘司(在地管理者)
にそれぞれ権利があり、一つの土地に沢山の所有者が存在するという
 複雑な関係になっています。
 また、国衙側がその土地を「荘園」と認めない境界線を巡る争いなどのトラブル
 もしょっちゅう発生していたようです。

 ちなみに、荘園の大量発生期は白河院(後期)、鳥羽院が院政を執っていた時期
 だったようです。
  
 

受領(ずりょう) 国守(こくしゅ)の項をご参照ください。

摂関家(せっかんけ) 摂政と関白を出す家柄。
 藤原道長 頼通の直系の子孫の家だが
 後に基通と兼実の子孫から五摂家が成立する。

摂政(せっしょう) 天皇の政務の代行者で天皇が幼少の場合「摂政」と呼ぶ。
 天皇の代行者なので、現在の閣議にあたる「陣定」には出席できないが
 皇族以外の人臣でなれる最高の地位である。
 従来は天皇の外戚が就任していたが、院政の時代になると外戚であるかどうかに
 関わらず藤原摂関家の世襲となっていた。
 院政の時代になっても、院の意向は天皇の採決という形をとらなければ
 有効にならなかったので、摂政関白は必要不可欠な存在であった。


 



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