時のうねりのはざまにて

歴史小説もどきを書いてみます。作品と解説の二部構成で行こうと思います。

吾妻鏡の記載の不自然な点

2007-03-31 20:26:25 | 蒲殿春秋解説
さて、ここのところ富士川シリーズをずっと書いていますが折に触れて
「吾妻鏡」の記載に対しては疑問があると書き続けていましたので
ここで、その疑問について書いてみたいと存じます。

「吾妻鏡」とは何かということですが
これは鎌倉幕府の公式記録という位置づけにあり、
日記形式で記録されてています。
けれどもそれはリアルタイムで記録されたものではなく
各家に残された記録等を元に鎌倉中期に編纂されたものです。

そのようなわけで内容に全面的な信頼を置くわけいかず、
編纂時の誤謬、鎌倉政権とりわけ北条一族に都合が良いように
書き換えられている部分もあるといわれています。
(一時期はかなりの信頼性が置かれていたようですが、
誤謬などの指摘があちらこちらで出てきているようです)

「富士川の合戦」に関しても、
その誤謬や情報操作の疑いをもってかからなければならない部分があります。

さて、私がこの近辺の「吾妻鏡」の記載に疑問を持っている点は
次の通りです。

①頼朝軍の駿河進撃の行程の記載が不自然。
②大庭景親の逃走の件が不自然
③北条父子らの行動が不自然。

③に関しましてはまた時間を置いて別途書かせて頂きます。
まず、①②から書かせていただきたいと存じます。

長くなりますので、詳細は別記事に分けて書かせて頂きます。

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