サッカー日誌 / 2015年07月24日


新国立競技場計画の見直し(下)


スタジアム全体を仮設に!

白紙に戻して新計画を策定
(7月17日、安倍首相言明)

★神宮外苑の将来像
 新国立競技場を相来も陸上競技で使えるようにするためには、サブトラックを常設にする必要がある。
 そのためには、東京中心部の緑の敷地に400mのトラックをもつ陸上競技施設を二つ作ることになる。
 これは都民のための貴重な公園の景観と環境を損なう。
 8万人の巨大スタンドも景観と環境を損なう問題である。
 スポーツ施設か?
 都市環境のための公園か?
 これが基本的な問題である。
 国立競技場を建て直す前に、まず考えるべきことは「神宮外苑を将来、どう使うか?」だった。
 東京の中心部の貴重な公園である。
 そこを作り直す機会に、東京都全体の都市計画との関係を明らかにして、外苑の将来像を示すべきだった。

★三つの選択肢
 おおまかに言って、三つの選択肢があった。
 一つは、明治天皇の遺徳を偲ぶ公園として残すことを基本とし、老朽化している施設をリニューアルすることだった。これは,従来の神宮外苑の景観の保存である。
 第二は、巨大化した東京の現状に応じて、大都市の中の「緑の公園」として新たにデザインすることだった。これは「環境重視の新都市計画」を作ることである。
 第三には、国を代表する「総合スポーツセンター」として再整備することだった。これはオリンピックのためである。
 いまとなっては、2020年の東京オリンピックに間に合わせるために、第三の選択肢しかない。
 そこで、とんでもないアイデアが浮かんだ。
 「環境か? スポーツ施設か?」の問題を、オリンピック後に先送りする案である。

★五輪後に解体して転用
 2020年の東京オリンピックを考えれば、神宮外苑に陸上競技場を建設するほかはない。
 しかし、それは環境と景観の破壊をともなう。
 8万人収容の巨大なスタンドも、将来の利用の可能性に疑問があるだけでなく、環境と景観を損なう。
 そうであれば、とりあえずオリンピックに必要な競技場を仮設で作り、大会後に取り壊して、改めて神宮外苑の「あり方」を考えてはどうか?
 スタジアム全体を、オリンピックのためだけの「仮設」にするわけである。
 突拍子もない考えだと思われるかもしれないが、現在の案でも、8万人のスタンドのうち1万5千人分は仮設である。
 また仮設の新国立競技場全部がムダになるわけではない。施設の大部分は、オリンピック後に、各地の新施設に転用できる。
 技術的、経費的には、大きな問題ではないだろう。
 検討に値すると思うが、どうだろうか?



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