1日講習・全国出張!職長教育・安全衛生責任者教育ブログ

全国を渡り歩き、職長教育・安全衛生責任者教育を1日講習で行う愛知のRSTトレーナー。

設備の改善 (part2)

2018-01-10 13:08:54 | 日記
3 機械の安全化のために
機械は、あらかじめどのように使われるか想定されるので、
まずは設計・製造段階で機械自体に危険源の隔離や停止の機能を組み込んで安全化を図り、
使用する段階でこうした機械の安全に使用することを原則とする。
このために、すべての機械に適用できる「機械の包括的な安全基準に関する指針」が公表されており、
下の図のように機械メーカー、ユーザーそれぞれが実施すべき事項か定められている。



4 本質安全化とは
どんな状況においても災害を発生させないことが機械安全の究極の目的と言える。機械の危険源を除去すること、
すなわち人に危害を及ぼす原因そのものをなくすことが「本質安全化」である。
踏切事故をなくすために平面交差を立体交差に変えることが典型例である。

それに加えて、作業者がミスをしても災害にならない機能(フールプルーフ)や
機械が故障しても人の安全が保たれる(フェールセーフ)を実現することも「本質安全化」と位置付けられる。


(1) 危険源の除去(エネルギーを小さくする例)
・操作盤の電源電圧が高いと漏電などで感電災害が起こるので、「DC24V」などの低電圧に変更をすれば感電災害はなくなる。
・鋭利な端部を丸くすれば突き刺しなどの災害は最小限に留められる。
・質量の大きな可動ドアに挟まれると指を潰されるが、軽いドアなら打撲で済む。

(2) フールプルーフ(Fool proot)
フールプルーフを目指した設備の例としては、次のようなものがある。
・一定の高さ以上に荷を吊り上げられないようにしたクレーンの巻過防止装置
・扉を閉めないと加熱ができない電子レンジ(マイクロ波の外部放射防止)

(3) フェールセーフ (Fail safe)
フェールセーフを組み込んだ設備の例としては、次のようなものがある。
・停電や故障で電源が遮断されると自動的にブレーキが働き、重力で荷が下りてこない機構を持つクレーンの巻き上げ装置。
・転倒した時自動消火装置が働き、火災にならない構造の移動式石油ストーブ。

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設備の改善 (part1)

2018-01-10 10:01:07 | 日記
1 作業設備の安全化についての基本的な考え方
作業設備(機械、器具、道具、工具、仮設物、建築物など)は、
完成してしまうと後から安全上の問題が出てきても直すことは容易なことではない。
また、直すことができても十分なことができない場合が少なくない。


2 安全な設備としての条件
安全な作業設備は、次のような条件を備えることが必要である。

(1) 外観からみた安全性
作業者が触れる可能性のある所に、鋭利な角やバリがないか、露出した回転部分はないかなど外観の安全性を調べる。

(2) 強度からみた安全性
各部分や材料は十分な安全率をとっているか。
特に破損をすると大きな危険が生じるような部品にはよく注意をすること。

(3) 機能からみた安全性
その作業設備に課せられた機能を果たすときに、作業者が危険に晒されるようなことはないか。
試運転のときには特に注意をすること。

(4) 操作からみた安全性
作業をするときに無理な姿勢や力を入れる必要はないか。
また、誤作動を起こさないような配慮がされているか。

(5)保守からみた安全性
点検、注油、部品の交換や補修などが、安全にやりやすい構造になっているか。

(6)レイアウトからみた安全性
完成した後でレイアウトを変えることは困難である。製品や半製品、不良品などの置場や部品交換時のスペースや安全な通路は確保されているか。

(7) 労働衛生面での配慮
有害な物質が漏れてばく露をしたり、点検、補修の時に触れるような危険はないか。


これら安全な設備としての条件を、特に計画、設計の段階から考慮をすることが必要である。


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