NO.35「ニゴロブナ」 本物の鮒寿司

　閲覧有難う御座います。滋賀県で捕れる日本淡水魚（川魚）の紹介、今日の1匹はニゴロブナ。琵琶湖の南西側で釣ることができる魚です。小さなサイズは、岸辺の葦の周り、大きなサイズは沖合いのほうで釣れます。鮒寿司の好きな方は、ニゴロブナを使った本物の鮒寿司に拘りを持っておられますが、外来魚等の影響で漁獲量が激減して、値段が高騰しているようです。先日、店で見かけた沖の島産もギンブナ使用でしたし、滋賀県の食文化のピンチです。
＜データ＞
名前：ニゴロブナ
分布：琵琶湖
体長：50mm～200mmの採取経験あり
生息：琵琶湖沿岸の葦群落や琵琶湖沖合い

特徴：
　漢字で「似五郎鮒」と書く琵琶湖固有亜種。形状は、頭（額？）が大きく、引締った口で、厚みのある体型をしています。ゲンゴロウブナに似ているから、ニゴロブナ（似五郎鮒）の名前が付いたらしいです。繁殖期は春～初夏頃で、岸辺の抽水植物等に産卵にきます。孵化した稚魚は、初秋まで抽水植物群落で生活し、秋から冬掛けて徐々に沖合域へ移動するそうです。冬場は琵琶湖の深部（水深50ｍくらいのところ）で越冬しているとのこと。
　干拓による葦群落の減少や外来魚の移入により漁獲量が減っている為、漁獲量回復が企画されています。
「滋賀県ニゴロブナ資源回復計画」
※鮒寿司は、県指定無形民俗文化財です。
参考・引用文献
私見：
　ニゴロブナで作る本物の鮒寿司はお値段が高め！でも味はかなりマニアック～
美味しいか？美味しくないか？は完全に好み次第でしょうね～
採取：
　琵琶湖沿岸からのんびりと餌釣り。産卵期は水田近くのに遡上しますので、網でも捕れますが控えた方がいいかな？滋賀県の鮒は滋賀県漁業調整規則第36条で、22cm以下の捕獲が禁止されています。また、漁師さんは6月から12月は漁自粛しておられますので、できるだけ御協力下さい。
飼育：
　ギンブナの飼い方と同様でよいと思います。サイズ的には、40cmくらいに成長する為、90cmから150cm水槽があるほうが良いでしょう（水槽下ではそこまで大きくならない）。餌は、動物性プランクトンが主食ですが、人工飼料にも餌付きます。基本的には水質にも強く餌も五月蝿くないので飼い易い魚だと思います。
動画：

画像：
　　　　　　　　　
　　　　　　　　　
　　　　　　　　　
　　　　　　　　　水産資源利用の為の養殖個体です。
　　　　　　　　　
　09.04.21追加画像。県内産の鮒寿司です。このサイズでもお値段が・・・

　
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