冬青(そよご)風

常緑樹の森の下に佇み、かたい葉が風にそよいで、ソヨソヨと音をたてる。
ソヨゴの語らいを聞いていただければ幸いです。

初秋に歩く 5(岩本寺から土佐佐賀へ)

2006年09月15日 21時34分30秒 | 歩き遍路・3順目高知編


         あなたに出会いたくて「熊井隧道」
         いよいよ、8年ぶりの熊井隧道との対面が・・・
     「トンネルというものは入り口が大きいが、出口はちいさいものぢゃのう」
         トンネルを初めて見た村人の感想が微笑ましい。


06年9月3日(日) 初秋に歩く 5(岩本寺から土佐佐賀へ)

朝5時半本堂にお参りして、岩本寺を朝食なしで発つ。
お弁当は用意をしてもらえず、少し不安のスタートでした。
窪川の町は標高が高いので、朝から霧が張り出し肌寒い。

  

国道に沿って峰の上まで5kmほど緩い登りが続く。
四電の資材置場より国道を離れて集落の道に入る。
山間に1kmほど進むと、歩き遍路には有名な場所「環境美化センター」に
入り込む。早朝なので正門が閉まっている。少し回りこんだ所に小さな門扉が。

    「お遍路さんへ 右のトビラを開けてお通りください」

従来遍路道であった場所に、後から清掃センターができたのでこのような処置に。
事情のしらないお遍路さんはやはりしますね。

この遍路道は少し危なっかしい細い道でした。雨の時はあまり通りたくないですね。
最初の出口は、トンネルの出入り口上部に出るので少し驚く。下って国道へ。
少し国道を歩き再び遍路道の森の中に突入。かなりショートカットの道になる。
再び国道と出会い、5kmほどの長い下りを1時間ほどかけてやっと佐賀温泉に。



8時半です。岩本寺を5時半に出発して3時間かかりました。
佐賀温泉横にこれも最近に出来た歌先生のヘンロ小屋休憩所がありました。

   

円形のなかなか立派なヘンロ休憩所です。
高野山の方角にお大師さんが、入り口に向かって建っている。
お大師さんの足元には、道中安全の嬉しいお祈りの銘も刻まれている。

頼りにしていた佐賀温泉の隣の食堂は、日曜日なのか閉まっていました。
朝食抜きで歩いるので腹ぺこです。食べ物屋は全然なし。
休憩所でゆっくり休憩させてもらい、飲み物でお腹をふくらませて出発です。

   

荷名から伊与喜までは、国道を歩かず対岸に渡り静かな農道(?)を行く。
川沿いの道ですが、人も車も通らない4kmほどののんびりした道でした。
伊与喜駅手前で再び対岸に渡り、いよいよ待望の熊井隧道の山道へ向かう。

8年振りの再会でーす。あなたに出会いたくて「熊井隧道」です。
トンネルを吹き抜ける風がひんやりと、汗した身体にとても心地いい。
      
     

レトロな雰囲気の手作り感が伝わってくるトンネルです。
看板の説明文がとても微笑ましく、おもわずニャリとする。
以前(10月)は入り口に椅子や床机など見あたらなかったが、
夏限定で涼み台として置かれているのでしょうか?

8年前の白日夢を思い出します。

トンネルを出て歩きだすと、向こうから犬を散歩させている少女と出合った。
笑顔で挨拶をくれた少女の顔を見て・・・絶句。あまりにも美少女すぎて。
このような片田舎で出会うとは、一瞬化かされているかと思うほどでした。

トンネルの光の中に消えていく姿には後光が射していた、少女はこの熊井
トンネルの妖精だったに違いないと思えるほどでした。

トンネルと美少女の組み合わせで、思い出深い熊井随道です。
今回はそのような出会いもなく、土佐佐賀駅に着きました。
前回は忘れもしません、平成10年10月10日 まだ駅に駅員もおりました。
10101010の3並びの硬券の記念切符を購入しました。

駅前の食堂も店屋も閉まっていました。10時半まだ朝食にありつけません。





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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
熊井トンネル (のり)
2006-09-15 22:08:01
印象深い場所でしたねぇ 僕が歩いた時は美少女はいませんでしたが

何か昔にタイムトリップするんじゃないかと思わせるトンネルでした。
返信する
Unknown (ちっち)
2006-09-15 22:09:00
熊井トンネル、小さいけれどいいトンネルでしたね。私も説明文写しました。差が温泉で昼食を食べました。3泊ご一緒だった宝塚の男性と私達は別れ、帰途に着きました。駅からだんだん遠ざかる人の鈴の音が印象に残った駅でした。
返信する
熊井トンネル (saikoroat)
2006-09-15 23:01:47
私も、あのトンネルは大変気に入りました。あの細い道が昔は国道だったのですね。

自分の遍路記を読み返したら「藤井トンネル」になっていました。メモ違いだったようで、自分のブログに載せる時は忘れずに修正しなくては…。
返信する
Unknown (竜馬16)
2006-09-16 00:35:03
のりさん こんばんは

以前歩いた時は、地道だと記憶していたのですが、

今回歩くと舗装道になっていたので、少しイメージが・・。

記憶違いなのでしょうか。
返信する
光る緑 (竜馬16)
2006-09-16 00:45:34
ちっちさん こんばんは



トンネルの入り口から、向こうの緑の光が見渡せるのがいいですね。

お遍路泣かせのトンネルの多いなかで、熊井トンネルと内海ふれあいトンネルは良い印象がありました。



駅が無人駅になると、いっぺんに駅や、駅風景が寂しくなりますね。

返信する
Unknown (竜馬16)
2006-09-16 00:51:09
saikoroatさん こんばんは

同行会から帰ってまいりました。

また色々貴重な体験をさせてもらいました。

10月のお遍路では、この体験を生かしたく思っています。



saikoroatさんのブログも徳島が終わったようですね。

明日またじっくり読み、書き込みをさせてもらいます。

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僕が歩いた時 (のり)
2006-09-16 07:51:39
あそこは、舗装してたと思いますが・・・

ちょっと自信ない
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そうかも・・ (竜馬16)
2006-09-16 19:05:56
山道といっても、村道ですものね。

思い込みなだったかもしれません。
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Unknown (ちっち)
2006-09-18 01:11:54
私が行きました時はまだ駅員のおじさんが居ました。熊井トンネルの道に行く手前が昔の遍路道だと言って急な崖の様な感じの道を這い上がりました、其処は勿論草道でした。トンネルを抜けて暫くは地道でした。それがコンクリートに舗装されて仕舞ったのですか?
返信する
やっぱり地道・・ (竜馬16)
2006-09-18 12:49:37
だったですよね。

えっ!なんでて思うような崖の様な感じの道でしたね。

この道は記憶になかったので、多分1度目はぐると自動車道を上がったのかもしれません。

あの急な坂道はそれほどショートカットの道ではなかったようです。
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