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バニプレビル(バニヘップ)が製造承認 ペグイントロンとレベトールと一緒に使います

2014年09月27日 | インターフェロン療法について
 
この薬のいいところは、治療無反応例でも6割弱効果があることです。これはテラビックやソブリアードより成績がいいのです。
 MSDからバニプレビル(1日2回内服)がいよいよ製造承認を得られましたと報告がありました。2014年9月26日。いよいよ作り始めるって事ですねえ。
12月頃には使えるようになるかなあ。

MSD株式会社 C型慢性肝炎治療薬
抗ウイルス剤「バニヘップ®」の製造販売承認を取得

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、社長:トニー・アルバレズ、以下MSD)は本日、C型慢性肝炎治療薬「バニヘップ®カプセル150mg(一般名:バニプレビル、以下「バニヘップ®」)」の製造販売承認を取得いたしました。
「バニヘップ®」は、Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, N.J., U.S.A.が開発した第二世代のプロテアーゼ阻害剤で、C型肝炎ウイルス(以下HCV)の複製に関わる酵素を阻害します。ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)・リバビリンとの3剤併用療法により、日本人のC型肝炎患者さんの約70%を占めるジェノタイプ1型のC型慢性肝炎※に効果を示します。「バニヘップ®」は日本でのみ発売を予定しています。
現在、日本では約150万~200万人がHCVに感染していると推定されていますが、感染がわかっていない方や、わかっていても通院されていない方も多いのが現状です。慢性肝炎、肝硬変、肝がん患者さんの75%がHCVに感染しており、年間3万人が肝がんにより亡くなっています※。
MSDは、今回承認されました「バニヘップ®」および既存のC型慢性肝炎治療薬を通して、患者さんや医療従事者の皆さんに貢献できるよう努力して参ります。
※ 独立行政法人国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター「肝炎情報センター」HPより

 
この薬で気になるところは消化器症状が強めにでることです。悪心嘔吐下痢の症状が15日以内に発現(発現のうち58%)、全体の約3割くらいに認められそうです。なので、最初は吐き気止めや下痢止めなどの併用が必要となるかも知れません。

 
投与期間は、初回投与と再燃例またはブレークスルー例ではバニプレビル(バニヘップ)は12週投与でそう治療期間24週
無効例では、バニプレビル(バニヘップ)は24週間投与となります。これがテラプレビル(テラビック)やシメプレビル(ソブリアード)とちがうところ

 
そしてさらに薬剤耐性ウイルスについても効果が確かめられていて、耐性ウイルスがいても初回再燃例では90%前後、前治療無効例でも6割弱効果があるってのが心強いところです。今回調べている耐性変異は、NS3プロテアーゼ領域で、36,41,43,54,56,80,156,168,170ということから、結構沢山調べてくれていてのデータなので、シメプレビル(ソブリアード)やテラプレビル(テラビック)でも効果が無かったような方にも効く可能性が有るということになります。

 
ウイルスの減少する非常に早いです。これで、治療期間中だけでも肝障害が改善してくれたら、時間が稼げることは期待できるかなあと思います。

インターフェロンが可能な方、待たずに治療をした方がいい方は準備に入りたいと思います。
つぶやき(ペガシスと一緒に使えないのが残念。。。第2相ではペガシス、コペガスを使ってたんだけどなあMSDからでるからにはペグイントロンになるのねえ。患者さんによっては、どっちかが使えないって人もいるからそこが残念です。私たちも第2相の治験には参加していたので吐き気や下痢の症状が乗りきれるようにみて行く必要を感じます。)
 
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