回転し、またはジャンプし、タイプリープする(過去に戻る)。
その理由は、これといってない。
いや、ないことはない。
だが、それらは理由というよりは「その場の思いつき」程度のものであり、彼女はいつだって後先考えずに時空間を飛び越える。
あるときは自身の(しょうもない)利益のために、またあるときは友人の(これまたしょうもない)手助けのために、タイムリープという空前絶後の能力をムチャクチャに使いまくる。
それが、『時をかける少女』の主人公・紺野真琴のキャラクターである。
なぜそのようなキャラクターでなければならないのかという問いは、本作を最後まで観た者にとって実に空虚な質問となるだろう。
答えは簡単だ。
「それが現代を最も反映しうるキャラクターだから」。
だから、2006年の細田版『時かけ』は傑作たりえた。
実にお茶の間SFじみた展開のそこかしこにディストピア的未来の布石を散りばめつつ、物語は極めてミニマムな友情/恋愛劇として幕を閉じる。
が、その終わりは同時に、「現代の明るい未来とはここから始まる」という壮大な宣言でもあるのだ。
恥ずかしながら、原作も過去の映画化作もまったく知らない。
が、それとは無関係に傑作に位置づけられるべきこの新たな『時をかける少女』は、早々にDVD化されることなく、全国各地の劇場で細々と上映を繰り返しているようだ。
DVD化など慌てることはない。
まずは地に足をつけ、映画の明るい未来のためにも最後までスクリーンを賑わせてほしい。
業務報告
●気がつけば、今年映画館で観たアニメってこれと『ゲド戦記』だけ。
いや、まあおれが出不精で観なかったのもあるけど、他になんかなかったのか、という気はしないでもない。
●その中にあって、極めて貴重な傑作である。
これから近所の劇場で上映される方、またはDVD化された後、ひとりでも多くの方に観てもらいたい。
●この作品によって、おれの中では細田守が神格化されたことは言うまでもない。
●魔女おばさんがツボでした。
その理由は、これといってない。
いや、ないことはない。
だが、それらは理由というよりは「その場の思いつき」程度のものであり、彼女はいつだって後先考えずに時空間を飛び越える。
あるときは自身の(しょうもない)利益のために、またあるときは友人の(これまたしょうもない)手助けのために、タイムリープという空前絶後の能力をムチャクチャに使いまくる。
それが、『時をかける少女』の主人公・紺野真琴のキャラクターである。
なぜそのようなキャラクターでなければならないのかという問いは、本作を最後まで観た者にとって実に空虚な質問となるだろう。
答えは簡単だ。
「それが現代を最も反映しうるキャラクターだから」。
だから、2006年の細田版『時かけ』は傑作たりえた。
実にお茶の間SFじみた展開のそこかしこにディストピア的未来の布石を散りばめつつ、物語は極めてミニマムな友情/恋愛劇として幕を閉じる。
が、その終わりは同時に、「現代の明るい未来とはここから始まる」という壮大な宣言でもあるのだ。
恥ずかしながら、原作も過去の映画化作もまったく知らない。
が、それとは無関係に傑作に位置づけられるべきこの新たな『時をかける少女』は、早々にDVD化されることなく、全国各地の劇場で細々と上映を繰り返しているようだ。
DVD化など慌てることはない。
まずは地に足をつけ、映画の明るい未来のためにも最後までスクリーンを賑わせてほしい。
業務報告
●気がつけば、今年映画館で観たアニメってこれと『ゲド戦記』だけ。
いや、まあおれが出不精で観なかったのもあるけど、他になんかなかったのか、という気はしないでもない。
●その中にあって、極めて貴重な傑作である。
これから近所の劇場で上映される方、またはDVD化された後、ひとりでも多くの方に観てもらいたい。
●この作品によって、おれの中では細田守が神格化されたことは言うまでもない。
●魔女おばさんがツボでした。
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