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奴禰鳥居(ぬねとりい)発見!! 

2012-08-25 | 鳥居見聞録
久しぶりに新しい鳥居を発見!!
   現場へ赴いて発見したと言うワケでは無いが・・・。

奴禰鳥居(ぬねとりい)
あの根岸も「形としても全く妙な鳥居といふより外はない」と言わしめられている変わった鳥居。
そうそう、以前から気になっていたのだが「奴禰鳥居」で検索すると解説ページ

明神鳥居から変形した建立の仕方で、柱と島木との接点の部分に、
一枚の「座」をはめているところに大きな特色をもっています。
と、あるのだがこれはあきらかな間違え。全く意味を成してない。
たぶん別の鳥居の紹介記事と入れ替わったのだろう。
と、思って調べていたら案の定“台輪鳥居”と同じ本文だった。
根岸の言葉を借りれば

綜合鳥居(山王鳥居“破風鳥居”とも)の笠木の上に載っている破風型を島木と貫との間に挿入したもの
と、正しく表現すべき

しかし奴禰(ヌネ)とはなんぞや?
調べても何も判らない。根岸も言及していないようだ。ヒットするのは、カタカナの漢字からの起源「奈(ナ)仁(ニ)奴(ヌ)祢・禰(ネ)乃(ノ)」ぐらいだ。
“禰”の意味は「父の御霊」とあるし禰宜さんの禰でもある事から何かしらの宗教用語なのかも。

ちなみに、山王鳥居とは、日吉神社、山王系の神社で見られる山形の破風を笠木の上に付け足した形をしていて、滋賀県大津市にある山王総本山 日吉大社のご神体山“牛尾山”を模しているとか。
滋賀県大津市 山王総本山“日吉大社”の山王鳥居(撮影2007年8月5日)
根岸の言うところでは「天台宗の僧が比叡山の地主神“大比叡明神”を祀るため考案した特殊型の鳥居」であり、今でも天台宗系の流れをくむ日吉山王系の寺院や神社などに多く見る事が出来る。
東京では、溜池山王駅近くに鎮座する日枝神社の山王鳥居が有名。鉄筋製の山王鳥居は、首都東京の裏鬼門を司るだけに力強い。(写真は背後からみたもの。この角度から紹介した写真はあまり見かけないと思う)

で、奴禰鳥居だが根岸の言うように珍しい型であるのは変わりないが、今まで知る限り京都の伏見稲荷にある「荷田社(かだのしゃ)」と同じく京都新京極にある「錦天満宮」にある二基しか確認していなかった。

京都伏見区 伏見稲荷 稲荷山内「荷田社」の奴禰鳥居 建立大正六年

京都新京極にある錦天満宮内「日の出稲荷」にある奴禰鳥居 建立 昭和二年
鳥居の研究を読んでいた気づいたのだが、建立は荷田社の方が古かったようだ。

だが、たまたま撮りだめをしていたNHKの番組「新日本風土記~仏像の京都」を見ていて思わずびっくり!!
なんと!奴禰鳥居が偶然映っていた。それも由緒正しい(?)朱塗りと黒の山王塗り

以上は、HNK BS 新日本風土記~仏像の京都よりキャプチャ

正確に言えば、破風の中央額束にあたる部分が無いのでチトまた違う派生型となるが。

場所は、京都府上京区にある大報恩寺境内・・・。なんだ、北野天満宮の近くでは無いか!!
事前に知っていれば正月の京都ステイの際に訪れることが出来たのに・・・。
地味に悔しい・・・。まぁ再訪する際の楽しみとして取っておこう。
(☞訪問しました! 下記リンク参照)

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