【イベント】戦国！！井伊直虎から直政へ＠江戸東京博物館

江戸東京博物館へは、先々週の週末「発掘された日本列島2017」展を観に訪れたばかりでしたがその際、本展が7月4日より開催される事を現地で知りすぐに前売り券を購入し先週末　早速拝観して参りました。

【開催概要】
戦国時代、男の名で家督を継いだ、「おんな城主」井伊直虎の波瀾に満ちた生涯を軸に、駿河の今川、甲斐の武田、尾張の織田、そして三河の徳川と大国に囲まれた遠江の領主・井伊氏が、繰り返される謀略や戦いの中でどのように乱世を生き延びたのか、同時代に生きた戦国武将や周辺の人物を通して浮き彫りにします。
　また、直虎に養育され、徳川家康の家臣となった井伊直政は、小牧・長久手の戦いや関ヶ原の戦いなどで武功をあげ、のちに「徳川四天王」と称されるほど、家康の天下統一事業に重要な役割を果たしました。直政の彦根藩井伊家創設に至る道程を、井伊家に受け継がれた貴重な美術品・古文書などから紹介します。（以上はこちらより転載）


エントランス
まだ始まったばかりですが、会場はそんなに混んでもいなくてじっくり拝観することが出来ました。
会場は4部構成となっていて

1章　動乱を超えて ～東海の戦国大名と井伊氏～
2章　遠江の雄 ～井伊谷の領主として～
3章　徳川家康と四天王
4章　遠江から近江へ ～直政、彦根藩創設への道程〜

それぞれに井伊家伝来の品々を始め、今川・徳川家をなど同時代に生きた戦国武将ゆかりの文書や絵画、太刀、具足などが多数展示されていました。（目録一覧は、こちら（PDF)）

唯一撮影可能だったコーナーから以下何点かご紹介したいと思います。

なかでも興味深かったのは、井伊直親ゆかりの笛である「青葉の笛」（寺野六所神社蔵）でしょうか。ドラマで亀之丞が吹いていた笛です。社外初公開との事です。

井伊八幡大菩薩真像（井伊谷龍潭寺）井伊家の祖“共保”は、井伊谷八幡宮の御手洗の井戸から生まれた八幡神の化身と崇められていました。

鰐口（浜松・正泉寺）直孝によって井伊八幡宮に奉納されたと伝わります。

南渓瑞聞頂相（井伊谷・龍潭寺）井伊氏の菩提寺、龍潭寺の二代目住職「南渓和尚」です。直平の子供と伝わりますが実子では無かったそうです。

黙宗瑞淵頂相（井伊谷・龍潭寺）龍潭寺初代住職です。

井伊直盛木像（井伊谷・龍潭寺）井伊直虎の父　桶狭間の戦いにて討死

井伊直親木像（井伊谷・龍潭寺）次郎法師（直虎）の許嫁　謀反の疑いをかけられ駿府に向かう途中で討死
いずれも井伊谷・龍潭寺の御霊屋に納められているものです。

傑山宗俊印可状（井伊谷・龍潭寺）南渓和尚の弟子で武芸に卓越し弓の使い手だったそうです。

直虎の花押が入った唯一の古文書「井伊直虎・関口氏経連署状」（こちらの写真は、以前訪れた浜松蜂前神社で撮影したもの）
（口語訳）
「祝田郷徳政の事、去る寅年、御判形を以って仰せつけられ候といえども、銭主方難渋せしめ、未だに落着なきについて、本百姓訴訟せしむるの条、先の御判形の旨に任じて申しつくるところなり。前々の筋目を以って名職等之を請け取るべく、たとえ銭主方重ねて訴訟企てるといえども、許容すべからざるもの也。よって件の如し」（蜂前神社HPより）

他、主な展示物としては、撮影は出来ませんでしたが
・今川家式目（今川家が領国内を統治するために制定した分国法　ドラマでは南渓和尚が領主となったばかりの直虎に与えます。）
・世継観音像厨子（次郎法師の名が刻まれていた事でニュースになりました。）
また、ひときわ目を引いたのは「井伊の赤備え」でしょうか。井伊の赤は目にも鮮やかで、井伊の赤鬼として全国の大名から恐れられる存在だったそうです。
参考記事：柴咲コウ、井伊家ゆかりの品々に感動！　大河ドラマ『おんな城主 直虎』と連動した特別展『戦国！ 井伊直虎から直政へ』

実際現地へ赴いてからの訪問でしたので、とても興味深く拝観することが出来ました。
このボリュームでの展覧会で、さすがに井伊家縁の品だけで構成するにはあまりにも点数が少なく主催者側の試行錯誤された様子が垣間見えるのはご愛嬌ではありましたが、本多忠勝愛用の具足など本展示会のみの出展などもありなかなか興味深く拝観する事が出来ました。
会期が8月6日（火曜日）までの短い期間でありますので、興味のある方は早めの訪館をお勧めします。

追記:静岡、彦根で以下の日程で開催されるようです。
2017年8月14日（月）～10月12日（木）静岡県立美術館
2017年10月21日（土）～11月28日（火）彦根城博物館

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