読書感想文

文字通り、読んだ本に関する、ひじょぉ~に個人的な感想文です(^^;。

『天使の爪』

2009-02-28 17:25:26 | 国内小説
著者 : 大沢在昌
発行 : 小学館

【あらすじ】
Amazon.co.jp に載っていた「出版社 / 著者からの内容紹介」によると・・・本作は『新宿鮫』で知られる大沢在昌が1995年に刊行し、11万部突破のベストセラーを記録した代表作『天使の牙』の続編です。 主人公は警視庁勤務時代、任務遂行中に狙撃され、自らの脳を別の女性の肉体に移植する手術を極秘裡に受けた過去を持つ麻薬取締官の神崎アスカ。脳移植技術を独占するために彼女に接近するSVR(ロシア対外情報局)と、それを阻もうとする米CIA――アスカはやがて、ロシアが生み出した “もう一人の脳移植者”と対決することに。米ロ諜報戦争を軸に、かつてアスカの婚約者だった刑事・古芳和正との愛と葛藤の物語が展開されます。

【個人的感想】
ん~・・・微妙です。面白くなくはないですが・・・なんだか、スッキリ楽しめないんですよね。
まず最初に引っ掛ってしまったのが、言葉の選び方ですね。それと言葉の組み合わせ方。もちろん、大沢さんが間違った言葉の使い方をされているってことではないんですが、わたしとの相性が良くない感じなんですよね(^^;。
でも、まっ、読み進めていると、次第にそれにもなれて・・・今度は、ハリウッド映画的娯楽性が楽しくはなってきます。
けど・・・ここで、また引っ掛かりが(^^;。緊迫感があって、動きのあるアクションシーンは好いんですが、警察組織の説明だとか、麻薬売買の国際的状況だとか、その説明が長くて退屈なんですよ。もちろん、そういうことが分かっている方が、より物語が楽しめるはず・・・というか、そういうことを踏まえていないと、登場人物たちの置かれている状況や心理が理解できないから説明してくださっているのだとは思うんですが・・・できれば、三分の一くらいの量にまとめて頂ければ嬉しかったですね。
それから、主人公であるアスカさんの気持ちの説明も長いんですよ。考えている事、迷っている事、悩んでいる事、みんな言葉にして説明されているんですが・・・それが、ちょっと理屈っぽいっていうか・・・読者を信用してくれていないのかなって思っちゃいました。わたしたち、多少なら行間だって読めるんですけど・・・って言いたくなるほど、行間がないんですよ。びっしり説明してくださるんですよ。特に、仁王との会話なんて、ハッキリいって論理的に語りすぎだと思います。ほんと、大沢さんには、もう少し読者を信じて、語らないで想像させて理解させる方法を採用して欲しいなと思いました。
たしか、前作の『天使の牙』は、佐田真由美さんと黒谷友香さんで映画化されているとのこと・・・好い感じだと思いますね。ゴツイ女性であるはずの河野明日香役が黒谷友香さんってのは、はっきりいってオカシイんですが・・・特に『天使の爪』まで繋げるんなら、この違いは致命的に拙いんですが・・・それも、まっ、映画ってことを考えるなら、それでいいかなと思います(^^)。ただ、同じくゴツイ男性であるはずの仁王が大沢たかおさんってのも変ですよね。映画館に女性を呼ぶ為に必要だったんですかね。カッコイイ女性でも、十分、女性客を呼べると思うんですけどね(^^;。
コメント
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