サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

ロドリン オタクの悲劇

2017-10-14 21:19:43 | 日記
どこの国でも女は強い。特に結婚すると途端に強くなるのは万国共通かも知れない。オーストラリアの女も格別に強い。それにまつわる小話を披露しよう。

こちらでは教会系の慈善団体が古着などを寄付で集めて、それを自前の小売ショップで安く販売している。古着だけでなく、靴、本、おもちゃなどなんでもいい。教会の前、ショッピングセンター内などにクロージング・ビンと呼ばれる高さ2メートル、幅1メートルくらいの大型の郵便ポストのような寄付箱が設置されていて、誰でもそこに直接放り込めるようになっている。

不心得の者は、これを古着のゴミ箱代わりに利用したりする。良心的な人々は教会のショップに直接いろいろなものを寄付に来る。筆者の知り合いがそのようなショップで働いていて、寄付で集まったものを仕分けて、売れるもの、売れずに廃棄するものなどに分別する。

売れるものは、値が張りそうなものはネットで小売り相場を調べてその半額で売る。教会の慈善事業であるから、利益は追及されない。まあ、当然である。最近そこにロード・オブ・リングスのフィギャアが箱付きで30箱くらい持ち込まれたそうだ。サイズも大きなものが多く、たぶん新品で買えば4000円から6000円はしそうな高級品ばかり。

このようなフィギュアを集めるのはかなりのロドリン好きのオタクである。たぶん何年もかけて集めて、それを専用ショーケースのようなスペースで飾っていただろう。そういう気持ちはよく分かる。筆者もロード・オブ・リングスとかゲーム・オブ・スローンズのようなファンタジー史劇が大好きである。ちなみにゲーム・オブ・スローンズでエダード・スターク役のショーン・ビーンはロード・オブ・リングスのパート1にもでていた。

さてここからが本題である。このフィギュア30箱を持ち込んですべて寄付したのは、新婚ほやほやの旦那のほうだった。どうしてこのようなお宝を寄付する気になったのか。それはお嫁さんからそれをすべて廃棄、または寄付すべしというのが、結婚の条件だったからだった。

ああ、なんという不条理、この世の悲劇だろうか。何年もかけて集めたフィギュアをいとも簡単に捨てさせるとは、なんという思い上がり。そしてそれに屈服してしまった男の不甲斐なさ。男が弱いのはやはり万国共通だろう。