ピンバッチ1000個までの遠い旅

ハードロックカフェを中心としたピンバッチコレクションの紹介です。1000個達成まで・・。

(祝!450個目) ぼくとフーキシリーズ④

2013年11月04日 20時54分46秒 | 僕とフーキシリーズ


たまに、よくある事だが、ぼくにはピン運がないのではないかと考えることがある。いや、誰しもが1度は考える事なのかもしれないが、ぼくにはピン運がナイ。

なぜかと言うと、ピンの入手方法には、「買う」「もらう」「トレードする」がある。

このうち「もらう」には、「知り合いからもらう」と「偶然もらう」がある。

この「偶然もらう」が、ぼくには無い。

つまり何も意識していない状態で、はいと渡されることを意味する。

これが、無い。そして友人のフーキにはある。

フーキ「これ歩いてたらもらった」
ぼく「どこで?」
フーキ「これコーヒー買ったらもらった」
ぼく「なんで?」
フーキ「いらないからあげる」
ボク「これで100個目だね」

ん?なるほど、そういうことか。ぼくにはピン運がないんじゃない。フーキを通過した場所にボクはいる。
ぼくの親友はピン運があって敵に回したら厄介なヤツだけど、ピンは人で繋がっているんだ。

とりあえずぼくもコーヒーを買いに行くことにする。

スターバックス クリスマスブレンドピン(cup)

(祝!418個目)ぼくとフーキシリーズ③

2011年02月11日 19時25分24秒 | 僕とフーキシリーズ


ぼくは今友人のフーキと対峙している。決闘ではない、オセロだ。
今日のぼくは冴えている。年に数回のサイクルで訪れる「神の手」だ。
こんな時、商店街のくじ引きをすれば間違いなく特賞のハワイ旅行を
引き当てるだろう。でもぼくはその「神の手」を友人とのオセロに使う
のだ。おかげでくじ引きは一度も当たったことがない。

ああ、とため息が出る。既に盤上は黒(ぼく)が大勢を占め、目の前の友人
は苦悩に眉をひそめている。
フーキ「理論や技術でないのが、この世で一番厄介だ」
そう?
フーキ「ごく稀にだが、ピンが自然に集まってくることがある」
ピン?
フーキ「特に努力もしていない、お金でもない」
あ、それはうらやましい、とぼくは素直に思った。世の中のハードコレクター
達のブログには見たことも無いようなピンがいっぱい載っているが、あれは
そういうことだったのかな。
フーキ「でも、意識するとダメなんだ。アテにした途端、パッと消えてしまう。
    人間は特権を持つとダメになるんだな」
権力は長く続かない?100年続いた例だってあるだろう?
今日はぼくの日だ。だいじょうぶ、だいじょうぶ、キットダイジョウブ。
この「神の手」で今日中に10勝はしようと心に決めた。

その時、何かが変わった。見えないスイッチを誰かが切ったように。昼が突然夜
に変わったくらいの変化だった。

フーキ「なんか余計な事言ったかな」
ぼくは少しの間だったけど右手が自分じゃないような気がしてた。
いや、いいんだ。何もしなくてもピンが増えるなんてよく考えたら面白くも
なんともない。「神の手」は商店街のくじ引きに使うことにしよう。

(ぼくの135勝247敗)

ハードロックカフェ
Nagoya 24 Hours TV Charity - Yellow Bus

(祝!410個目)ぼくとフーキシリーズ②

2010年12月29日 11時20分28秒 | 僕とフーキシリーズ

ぼくは今友人のフーキと対峙している。決闘ではない。オセロだ。
フーキ「白と黒の戦いというのは相対的に白が強い。」
ぼくの友人はごく稀に根拠のない作戦に打って出る。つまりは心理戦というわけだ。
フーキ「根拠のない心理戦だと思っているんだろう?だが、そんなことはない」
これまでの戦績はフーキの245勝135敗。白の圧倒的勝利だが、それはここ
だけの話。世の中には白と黒の戦いはごまんとある。運動会や歌合戦は紅白だけどね。
フーキ「あるイベントで同じデザイン、同じ価格で白黒色違いのピンを
    売り出したんだ」
またピンの話か。ぼくの友人は何でもピンに例えたがる。
フーキ「その結果はどうなったと思う?」
そんなこと知るか、とぼくは盤上に集中する。
フーキ「黒が完売。白は大量に売れ残ったそうだ。ピンは濃い色の方が
    映えるからね。」
なるほど、確かにピンははっきりした色の方がいいかもしれない。でも、
ぼくなら両方買うけど。片方だけのコレクションなんて。
フーキ「そう、大半の人がそう思い直した時にイベントは終了したんだ。
    つまり買いたくとも買えない状態になった。」
ためらいは後悔の母なのだ。特にイベントものは記念に一つだけと思って
買うケースが多い。手に入らなくなった途端にコレクターの判断能力は
幼稚園レベルまで低下する。このことは、ぼくの研究テーマの一つでもある。
フーキ「イベント会社は残った白いピンをネットオークションに出品したんだ。
   それも小出しにね。そして定価の10倍以上の金額でいづれも落札された。
   結果的には白の売上は黒の数倍だったのさ」
フーキはぼくの顔を見てニッコリと微笑んだ。
その時、パチリと音がして白の246勝目が確定した。
知ってるかい?白と黒の戦いでは相対的に白が強いんだ。
(ぼくの135勝246敗)

ハードロックカフェ
Singapore Race Car Pin

(祝!409個)ぼくとフーキシリーズ①

2010年12月28日 11時19分17秒 | 僕とフーキシリーズ


ぼくは今友人のフーキと対峙している。
決闘ではない。オセロだ。
いつも二人でオセロを始めるとフーキはぼくの思考をトレースし、
いかにボードの上のコマを真っ黒に変えるかというぼくの戦略を通り
越して、ぼくの不安や迷いまでを見通してしまう。
フーキ「・・つまり、君は自分の将来像が描けないことに不安を感じている。そうだね?」
また始まった。とぼくは思った。
これでいつもペースを乱される。だが、フーキの言葉は一流のカウンセラー
のように心地よく、ぼくの思考の流れを止める。
フーキ「不安というのは次の行動へ向かわせる為のトリガーだ。
    とあるピンコレクターが溢れる情報の前に身動きがとれなくなったこと
    がある。あまりにもピンが氾濫しすぎて方向性を見失うんだな」
今、コレクターのピンとぼくの将来は同列となった!
ピンが氾濫しているなんて当たり前のことだし、それでも本当に欲しいものは
すぐには見つからない。1年や2年でなんとかしようと考えるから身動きが
とれなくなる。10年かかってもいいやと考えるくらいが丁度いいんだ。
フーキ「なんだ、君はもう答えを出しているようだね」
フーキはゆったりと笑みを浮かべ僕を見ている。
フーキ「ピンは無限だ。進むべき道に向かって広がっている」
どうやら、将来の選択肢を決めつけるのはまだ早いと言っているようだ。
ぼくの友人は嫌味で、オセロが強くて、ピンバッチバカだけどたまには
良い事を言う。
ぼくは気を取り直して盤上を見つめる。そこは「白」の世界が広がっていた。
(ぼくの135勝245敗)

ハードロックカフェ
Nagoya Pale Blue Guitar with Pink Car & Blossoms