私の生まれる2年前の作品です・・・でも古いと言う感じなく
流石に稲垣浩監督だけあるなぁ~と感動して今帰ってきました
例によって京都文化博物館のフイルムシアターです
一つ驚くのは・・・江戸城無血開城が1868年この映画が1941年
という事は、この映画製作から73年前に実際に起こった事で・・・ナント
製作から今日までの方が2年長い75年という事になるんです・・・
という事は148年前に江戸城無血明け渡しが行なわれた事になります
映画に入る前から・・・エライ寄り道ですんまへん
製作は日活京都でバックに二条城?がよく出ていました
二条城の前の堀川通りが砂利道で今とはイメージが違いすぎて・・・
《勝海舟が坂東妻三郎、右の志村喬が榎本武揚、そして西郷への使者、山岡鉄舟にナント戸上城太郎が悪役のイメージしか》
もう一つ、びっくりポンなのは、あの ”グァッハハハ” の笑いで有名な悪役専門の・・・
上田吉二郎が・・・山岡鉄舟と西郷の処へ使者に立つ、益満休之助の役だった事
上田吉二郎はすぐに判ったけど、戸上城太郎は判りませんでした、
二人とも素晴らしい役を貰ったもんだと、変に感心してました
1時間34分のこの映画、勝安房(海舟)の苦悩を全面的に出し
斬新なのは、無血開城の立役者である、両英雄の勝と西郷であるのに
西郷吉之助が出てこないと言う事、一度最初にシルエット程度に出ただけで
二人の対談の場をあえて画面に出さないと言う手法があの時代にしては斬新
そして、もう一つ撮影にクレーンを使って、江戸町民の混乱を上から・・・
流し撮りというか、ナメ撮りというか、その高さが10m以上あったのには驚き
阪妻の良さを100%以上出し切った作品でした
私の生まれる二年前にこの様な素晴らしい作品が出来ていたのに感動でした
それに、監督の稲垣浩と言えば、三船敏郎の宮本武蔵、 無法松の一生 が浮かぶ
素晴らしい映画を有難う御座いました
次回来月はどんな作品が凄く楽しみです