Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2020年11月号 ドイツ国際協力公社(GIZ)、難民主導のコミュニティラジオをサポート

2021年01月23日 | 人権
【写真】トークショーを行っているカロベイエイステーションのREF FMスタッフ。難民と地元コミュニティに向けて、新型コロナウイルスに関する重要な情報を伝えている。撮影: サントス・マドヒュ / KANERE

サントス・マドヒュ:KANEREスタッフライター

難民FMカクマとカロベイエイラジオは、REF FM KKと略され、カロベイエイ難民集落にあるコミュニティベースのラジオ局だ。ステーションの運営は難民と地元コミュニティが行っている。FM周波数チャンネルは88.4。

2020年4月に放送が開始された直後、REF FM KKは幸運にもKCOMNETと提携して国際協力公社(GIZ)との契約に乗り出し、新型コロナウイルスから命を守るための情報を提供することになった。カロベイエイビレッジ1地域29のコミュニティリーダーであるマーティン・ロリク氏によると、コミュニティはパンデミックについての正しい情報をこのラジオから得ているという。コミュニティ全体への誤った情報の拡散(インフォデミック)が起き、当初はどの情報を信じればよいのか選択が難しい状況だった。そういう中で、これは非常に適切な情報伝達手段である。

5月にいくつかのコミュニティを調査したところ、難民が新型コロナウイルスに関する情報に耳を傾け、ガイダンスに従っていることがわかった。調査によると、コミュニティは確実に安全を保つために、すでに多くの措置を講じている。たとえば、手洗いのために水と石鹸を利用できるようにすることや、家の外でのマスクの着用など。新型コロナウイルスに関するラジオのファクトチェックを聞いた後、多くの人々は、コロナウイルスに感染した国から輸入された古着を購入するとウイルスが地元に広がるのではないかという心配を考え直している。

カクマはウイルスが生き残るには暑すぎて新型コロナウイルスは来ないとの意見もあったが、REF FM KKラジオを注意深く聞いた結果、周囲のコミュニティは、ウイルスがどんな気候でも生き残ることができると理解するようになった。

現在コミュニティにはラジオ局があるが、資金や資材が不足しているため、誰もがラジオを聞けるわけではない。カロベイエイビレッジ1のマブロ・ヴェナシア議長も、自分自身はラジオや電話にアクセスできずにいるが、ラジオが近所に与えた影響をすぐに認めた。「私はカロベイエイのラジオを聞いたことはありません。聞きたくないからではなく、個人的にラジオも電話も持っていないからです。それでも、ここカロベイエイにある新しいラジオ局のことを聞いたとき、とてもうれしかったです。ラジオが人々を感動させたことは間違いありません」とヴェナシアは言う。

コミュニティの人々は、GIZおよびケニア・コミュニティ・メディアネットワーク(KCOMNET)と連携して行われたREF FM KKラジオの仕事に満足し、感謝している。

カロベイエイの指導者たちも、ラジオへの感謝でいっぱいだ。カロベイエイビレッジ2のコミュニティリーダーであるオドヒアング氏に話を聞いたときも、喜びを隠せなかった。「REF FM KKラジオが果たした多大な役割にとても満足しています。コミュニティに、新型コロナウイルスから身を守るにはどうすればいいか伝え続けてくれています」。

「音楽、ニュース、新型コロナウイルスの話題は、過去1か月間、私の娯楽と情報の源でした。常にラジオを聞かずにはいられません」と、ビレッジ1の住民であるエタマン・ジョンは付け加えた。


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