神社を中心に広まった信仰です。
主な神社信仰を紹介します。
(画像 室根神社 / 岩手県一関市室根町)
【八幡信仰】
大分の宇佐神宮を中心とする信仰で、祭神は八幡神(誉田別尊・応神天皇)と神功皇后、比売大神である。
鎌倉幕府の崇敬を受け、武家の守護神として信仰された。
鎌倉の鶴岡八幡宮などが有名。
鎮守の森といえば「八幡さま」といわれるほど八幡系の神社は多く、全国の神社の中で最多である。
【伊勢信仰】
「お伊勢さん」の名で親しまれる伊勢神宮に対する信仰。
神宮の内宮には皇室の祖先神である天照大御神が、外宮には豊受大御神が祀られている。
中世には御師が全国各地を回って信者獲得に努め、江戸時代には庶民の間で伊勢詣でが大流行した。
「お伊勢さん」は、国民の願いにより皇室の氏神から日本の総鎮守へと変貌していったのである。
【天神信仰】
菅原道真を「天神さま」としてあがめる信仰で、福岡の大宰府天満宮や京都の北野天満宮が中心。
平安時代、時の右大臣・道真は藤原時平の陰謀で大宰府に左遷され、不遇のまま亡くなった。当初は怨霊として恐れられたが、次第に和歌や文学・学問の神として広く信仰を集めるようになった。
【稲荷信仰】
「お稲荷さま」と呼ばれる稲荷の神に対する信仰。
京都の伏見稲荷大社を総本社とする。
稲荷神社には、宇迦之御魂神、保食神、御食津神などを祀る。
稲荷神は農業や商売繁盛の守護神とされ、江戸時代には稲荷信仰が全国的に流行。
【熊野信仰】
熊野三山(熊野本宮大社、熊野那智大社、熊野速玉大社)に対する信仰。
古来、熊野は死者の国と信じられ、そこには仏教や修験道も取り込んだ一大信仰圏が形成された。
平安時代後期から熊野詣が流行し、修験者などにより熊野信仰は全国に広められた。
【諏訪信仰】
諏訪神社に祀られる建御名方神に対する信仰をいい、総本社は長野の諏訪大社。
武田信玄をはじめとして武将の信仰があつく、信濃の武士勢力の拡大に伴い、諏訪信仰は全国に広まっていった。
7年に一度行われる「御柱祭」で有名。
【祇園信仰】
祇園社(八坂神社)に祀られる牛頭天王に対する信仰。
「祇園さん」と呼ばれる京都の八坂神社を中心とする。
牛頭天王は須佐之男命と同一視され、疫病除けに霊験があると信じられていた。
愛知県津島市の津島神社も天王信仰、すなわち牛頭天王に対する信仰として有名である。
【参考文献】 日経おとなの OFF (オフ) 2010年 06月号
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