加計学園の計画については、今年8月の段階で
来週の10日に最終的な結論を林文科相に答申するということですが、2日の会議で方針がまとまったことで、来年2018年4月の開学が認可される見通しになりました。
この加計学園の加計孝太郎理事長と安倍首相が親しい関係にあることは官僚たちの間で有名でした。
文部科学省の前川喜平前事務次官は、文科省事務次官在籍時の2016年9月に和泉洋人首相補佐官から、
「総理は自分の口からは言えないから、私が代わりに言う」
と加計学園の獣医学部設置をすすめるよう求められたと証言しています。
これに対し和泉補佐官は国会で、
「記憶はまったく残っていない」
と答弁するだけで、そのような発言をしたこと自体は明確に否定できませんでした。
さらに、前川氏は同8月には、当時内閣官房参与だった木曽功加計学園理事から
「早く進めてほしいのでよろしく」
と言われたと明かしています。
また、文科省の内部文書でも内閣府幹部が、獣医学部の早期開学は
「総理のご意向」
「官邸の最高レベルが言っている」
と語ったことが記されています。
この文書について、当初、菅義偉官房長官は当初「怪文書」と否定しましたが、前川氏が確実に存在すると証言したところ、文科省自身の調査で実際に文科省の内部文書であることが確認され、菅官房長官は発言を修正しました。
さらには、この文科省の記録文書には、首相側近で、加計理事長とも親しかった萩生田光一自民党幹事長代行(当時は官房副長官)が再三登場し、新設条件の修正に関する内閣府のメールには
「(修正指示は)萩生田副長官からあったようです」
との記載もありました。
安倍首相、加計理事長、萩生田氏。
安倍首相は、この加計学園の獣医学部開設問題について、
「私が関与したと言った方は一人もいない」
としています。
しかし前川氏は実名で証言し、文科省の記録も明瞭です。
これに対して、安倍政権側は
「記憶にない」「記録がない」
と言うだけで、安倍首相の説明はまったく説得力がありません。
獣医学部の規制緩和を決めた国家戦略特区諮問会議について安倍首相は、
「ワーキンググループなどのプロセスはすべて公開されている」
としています。
しかし、2015年6月5日に愛媛県、今治市の担当者が出席したワーキンググループの会合が開かれ、加計学園の関係者3人が同席したのに、公開された議事録からは、加計学園関係者の氏名、発言が記載されず、隠された状態になっていました。「公開」どころか「隠ぺい」した形です。
さらには、獣医学部新設には
「既存の大学で対応が困難」
などの4条件が必要とされているのに、議事要旨には、クリアしたかどうかを詳細に話し合った形跡がないのです。
ところで、安倍首相は獣医学部新設について加戸守行元愛媛県知事が国会(7月10日)で
「ゆがめられた行政が正された」
と述べたことを頻繁に紹介しています。
しかし、そもそも加戸氏は今治市が国家戦略特区を申請した2015年にはすでに知事を辞めています。加戸元知事は、前川氏が証言しているような官邸、文科省、内閣府の内部交渉にはかかわっておらず、加戸氏の発言に重きを置くべきでないこと明らかです。
他方で、安倍首相は重要な加戸氏の国会発言を紹介していません。すなわち、加戸氏は
「愛媛県にとっては12年間加計ありきだった」
と、政府の国家戦略特区の議論が加計学園を前提にしていたことを明言しています。
もともと、この獣医学部新設は予定地の愛媛県今治市などが申請し、2016年10月に安倍首相が議長として出席した特区諮問会議で議論されたのですが、安倍首相は事業者が加計学園であることを知ったのは、計画が認定された今年1月になってからと説明しており、安倍首相が嘘をついていることは明らかです。
コロッと変わった安倍首相の説明。
このように、今回の獣医学部新設について、安倍政権は「加計学園ありき」ではない、と国会で説明してきましたが、実際には愛媛県、今治市は加計学園を前提に進んでおり、政府答弁は虚偽だったのです。
ことは、我が国の行政において、総理大臣の友人だというだけで極めて例外的な優遇を与えるという、法治主義に反する支配がなされていることにあり、これは極めて重大な問題です。
加計学園の獣医学部認可は白紙撤回し、国会は、加計理事長らを証人喚問して徹底的に事実解明すべきなのです。
これだけ、直接証拠、状況証拠がそろっていたら、裁判でも「有罪」ですよ。
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2017.11.2 20:37 産経新聞
加計獣医学部、認可見通し 文科省設置審「課題はおおむね解消」と評価
政府の国家戦略特区制度を活用した学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の来春の獣医学部設置計画について、認可するかどうかを審議している文部科学省の大学設置・学校法人審議会(設置審)の専門委員会が、教育環境の改善計画などを評価する意見をまとめたことが2日、分かった。設置審は最終的な詰めの議論を行った上で10日にも林芳正文科相に答申し、獣医学部は認可される見通し。
設置審はこれまで、学園側の申請を受け、愛媛県今治市で予定している岡山理科大獣医学部の新設計画について、教育課程や財務状況、学生確保の見通しなどを審査。入学定員や教員の構成については再考を促し、学園側はその後、当初予定していた160人の定員を140人に減らすなどして対応していた。
設置審は8月に開いた非公式会合で、学生の実習計画が不十分なため、学園側が掲げるライフサイエンスの獣医師養成に課題があるなどとして、認可の判断を保留。これを受け、学園側は改善計画案を提出し、設置審の専門委員会は課題がおおむね解消されたと評価する意見をまとめた。
同学園の獣医学部新設計画をめぐっては、文科省前事務次官の前川喜平氏が5月、「行政がゆがめられた」と主張し、安倍晋三首相の関与などをめぐっても政府・与党と野党が激しく対立した。林文科相は選定過程について「法令に基づき関係省庁の合意の中で進められてきた」と強調していた。
「加計ありき」残る疑惑 問われる首相の説明責任
2017年11月3日 東京新聞朝刊
加計学園の獣医学部新設計画では、政府の国家戦略特区制度を活用した手続きが「加計ありき」で進められたとして、野党が国会で厳しくただしてきた。特別国会でも、さらに追及を強める方針だ。学園の加計孝太郎理事長は安倍晋三首相の友人。首相官邸の働き掛けの有無や、計画が新設条件を満たしているのかなど、数々の疑惑が残っている。
特区担当の内閣府が文部科学省に、獣医学部新設に関して「総理の意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと伝えたとする記録文書が、五月に明らかになった。
菅義偉官房長官は当初「怪文書」と切り捨てたが、前川喜平前文科事務次官が「確実に存在した」と証言し、文科省の再調査で確認された。内閣府は発言を否定した。
前川氏はさらに在任時の昨年九月、和泉洋人首相補佐官に「総理は自分の口からは言えないから」と手続きを促されたと説明。同八月に当時内閣官房参与だった木曽功学園理事から「早く進めてほしいのでよろしく」と言われたと明かしたが、和泉、木曽両氏とも働き掛けはないと主張した。
記録文書には、首相側近の萩生田光一自民党幹事長代行(当時は官房副長官)が再三登場。新設条件の修正に関する内閣府のメールに「(修正指示は)萩生田副長官からあったようです」との記載もあった。萩生田氏は関与を否定している。
安倍首相が今年六月の記者会見で「議事は全て公開している」と胸を張った特区の審議でも、疑義が生じている。
二〇一五年六月の特区ワーキンググループに加計学園の三人が出席していたのに、議事録では伏せられ、発言も記載されなかった。獣医学部新設には「既存の大学で対応が困難」などの四条件が必要とされるが、議事要旨には、クリアしたかどうかを詳細に話し合った形跡は見当たらない。
獣医学部新設は予定地の愛媛県今治市などが申請。昨年十月に安倍首相が議長として出席した特区諮問会議で議論されたが、首相は事業者が加計学園であることを知ったのは、計画が認定された今年一月になってからと説明した。こうした自身の言動を含め、説明責任が問われている。
モリかけ、どうしたら裁判の原告に加われるのですか。カンパだけでもしたい。
変ですよね。なぜ、答申前に出てきたのでしょう。
観測気球。
そう、世間の反応を見ているんじゃないかとの見方があるようです。
立憲民主党の枝野代表が選挙で言っていたように「黙っていたらなめられる」ですね。
騒がなきゃ。
96億円の補助金が無ければつぶれるとも言われている加計学園。財政面でも問題があるのに。
ところで、加計学園疑惑のとばっちりを受けているのが、新設の学部などの開設を予定している他の大学。認可が下りなければ学生の募集はできませんから、募集期間、入学試験の日程等を考えると、4月スタートが微妙らしいのです。
加計学園は、学生ゼロでも補助金さえせしめればいいわけですから、大丈夫なのでしょうが、他のまともな大学は大変です。
とにかく、大騒ぎをして、「不認可」を出させましょう。
そうすれば、籠池氏と同じように、加計理事長も真実を語りだすかもしれません。
政治家は言葉を生業にする仕事。
枝野さんのセンスは👍
少数野党であるからこそ、鋭く物申さねばならない。そして私たちもです。
総選挙戦中の報道で例の学校、トテカントテカンと工事しているのが流されていた。
ずっと前から工事をしているのだから、工程通りに作業しているだけだとは言えます。
しかしながら額面通りに工事ですか?とは受け取れないでしょう。
この件で理解できないことは、どうして加計さんが姿を出さないのかということです。
これだけの疑惑に大学のリーダーが表に出ないしコメントすらろくに示さないってなぜ?
以前サンデーモーニングで大家なんとかという
保守的なおばさんがこれをぼそっと指摘していたが、岸井さんはモゴモゴモゴとごまかしていたのも思い出しました。
これはきちんと記憶していないと断っておきますが、たしか総選挙「後で」加計さんは会見を開くなりするという報道もあったような。
どうするんだろう?
粛々と手続きに従ってやったまでと忍の一手で
ごり押しておしまいなのでしょうかね?
医学部なんて相当難関なものだろうから、資格を得るために形振り構わずで受験する生徒もいるのだろうか?でもプライドってのもあるんじゃないかなって、田舎に要塞みたいなキャンパス作って岩盤規制の打破だ、これでシャッターストリートかタウンだかを活性化できるみたいな発想も微妙なんだけど。
特別な資格を得るためにだから周囲がど田舎でも気にしない若者たちだろうとは思いたいけれども、どうだろね。
なお、自民党にしてなかなかの常識人と評価していた村上衆議院議員の選挙戦でのこの件でのコメントには、ガッカリした。
やはり党内にいるだけではああなるのか?
いや、彼もそうしたど田舎の活性化を訴えて当選する側だからああなるのか?
地方再生にはなんら異存もないし、ど田舎はど田舎なりの諸問題を解決して住みよくしていかねばならないだろうとも思います。
ただ、この学校もいかにもなハコモノ?
そこに安倍晋三の手心が働いている。
すべてはマブダチのため?
「黙っていては、なめられる」
黙らんぞ(笑)。いやまじで!
国会は立法府であって犯罪は司法の場で裁くのが筋なのですから。
それとも質問時間が余ってこんなことを延々と続けなきゃ間が持たないのでしたら是非とも与党に質問時間を譲れば良いと思うんですけどね。
あれでは、まさしく「情報公開」ではなくて「情報隠蔽」ではないですか。
紛失した文書があるのもオカシイですよね。
文書管理の責任が曖昧でそれを追求できないのもオカシイと思います。
それから、なぜ、昭恵夫人や加計理事長の証人喚問が実現しないのか、ルールというか適切な運営の仕方について議論されないのは、なぜなのか。
疑惑を追求するにあたって、行政(官僚)とべったりの政権、与党に対して野党はあまりにも不利だと思います。
政策を立てるにも、何かにつけてやたらと「○○戦略」というネーミングもずっと嫌な感じだった、敵を蹴落としたらええんかみたいな。
お医者さんに行くと、先生がどこどこ大学の出身とわかる証書が飾ってあるのを見ます。6年後、加計学園出身というだけで、可愛いペット(という言い方も嫌だけど)をそこで診てもらう気になれるのかどうか、自分も選別者になってしまうのか、ぐああと悩んでます。
安倍晋三さんもそう思っているかもしれません。
「妻や私が、(瑞穂の国小学校の)認可にかかわっていたのなら、総理大臣はもちろん、議員も辞めます。」と言っていたことを忘れてはいけません。国民の多くは忘れませんよ。忘れるもんですか。国会答弁で言ったのですから。
議事録は、いつの間にやら削除、なんてことになるかもしれませんが、山本太郎参議院議員の質問主意書とそれへの文書答弁にしっかりと残っていますから、ごまかしようはありません。
いい加減な「自民党の公約」とはわけが違うんですよ。
現時点で問われているのは総理が有罪か無罪かでは無く、行政が総理の意向によって歪められているのかどうかです。行政側がその証拠を持ち、尚且つそれを出さない状況で国民が言うべきことは「出せ」です。
安倍さんが「行政を歪めていない」なら当然歪めたという証拠は決して存在しませんよ。
実際、今のところ安倍さんが言ってるように「誰も安倍さんが関与したとは言っていない」のも事実なんですから「歪めていない」「関与していない」蓋然性の方が高いんじゃないですかね。
何より国会は立法府であって誰かが犯罪を犯したと言うならそれは司法に任せて、問題が起こらないような法律をつくるのが筋だと思うんですけどね。
正直、今の党のやり方は見込み捜査で冤罪を生み出した昔の警察、下手をすれば戦前まで遡るくらいの自白偏重ぶりで違和感を感じます。