闇に覆われたアスファルト道に 鮮やかな赤色の3輪車がひとり動かないでいる ぼくらはその周りを跳ぶ 跳ぶ でもいつも着地が 瞬き一つでやってくる フラッシュが焚かれ 眼が眩み 青緑色が瞼に焼き付く 青緑と赤がゆっくり混ざり合う 「これは夢だ」 誰かが大声で言う 「サーカスだよ 」 優しい声が 小さく響く ぼくらは後ろ向きで歩く 速く 速く 鮮やかな赤色の3輪車が小さく 浮遊するように消えていく 海の中のプランクトンのように 1