誰かの 小さな からだを
少年のように
顕微鏡で 覗き込む
年輪のような
音楽のような
四角
*
ぼくの 方向 あてのない 流浪のために
*
偽装の 引力 流れ星のような
裸電球
*
外へか 内へか
乾燥している
視線
*
まる さんかく
しかく
しょうめつ
*
脇役だと 思っていたのに ぼやっと
突っ立っているだけの 主人公
危険な時代
*
ひみつ ひみつを ひみつに
かくす
ひみつ
ぼくが ぼくに
まよいこむ
ひみつ
*
さっきまで 有用であったはずなのに
こんなに寂しい 背景には
耐えられない
*
そらとぶ きんぎょ そらから
おちてくる きんぎょ
そらが
きらいな きんぎょ
*
そうさくてき わたし 内臓の逆送
*