後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

いやはや

2009年09月23日 | Weblog
三屋清左衛門の残日録は4回目
それでも引き込まれるのは周平さんの奥深さ

清左衛門に倣って釣りに出た
小宅から徒歩7分で池がある
行基が最初で最大の池を作ったのは狭山池
その数年後に鶴田池を作った
鶴田池はゴルフの練習場と化しているが
その上の池は何の釣りも可能

鮒釣りが本命
ブラックバス狙いのお兄ちゃんもいる
不思議おじさんは鯉狙い

前夜にパンを買いこみ
朝は5時に起きて出かけた
天恵か 傍にいた人が
「この池の主を釣ったんちゃうか!」
と 大声をかけるほどの釣果

しかしその後の3時間
浮きはわずかに3回ほど引いただけ
疲れを感じる昼前に小妻が昼食を持ってきてくれた
それをほおばりひと時の休憩

仕掛けをそのままに竿を置き
ちょっとトイレへ

ほんの5分後に戻ると
なんと竿が無い!!!!!!!

聞くと
向こう合わせはほとんど無い鯉が
スルスルと竿を持って行ってしまったとか

油断大敵
天網恢恢

それにしても
地球を釣ってしまったかと思うくらい
巨大な鯉とのバトルは
清左衛門よりはまだ若いと
ひそかにほくそ笑んだものだった



オーシーツクツク

2009年09月02日 | Weblog
大学は9月末まで夏休み
人影の無い閑散とした学内では
ツクツクボウシの鳴声が占拠し
夏の終わりを一日中告げている

タバコを燻らせながら
ツクツクボウシの鳴声に聞き入る
同じように聞こえて、個体差が随分ある
しかし平均すれば以下の通りである

まずは「ボーシ」と大きく鳴く
続いて5回ほどは「ツクツクツクボウシ」と繰り返す
続いて5回ほど「ツクツクツボウシ」と鳴き続ける
「ク」が一つ省略される
続いて「ツクツクボウシ」が5回ほど続く
「ツク」が一つ丸ごと省略される
結局、「ツクツクボウシ」を平均15回ほど連続して鳴く
ただし10回から20回まで個体差はある

その後に「ツクリーヨ」が平均3回
これも2回から5回までバラつきがある
この「ツクリーヨ」もいろいろに聞こえる
「モウイーヨ」と聞くとかくれんぼだ
「ココイーヨ」と聞くと、樹の上に登りたくなる

最後には「ジー」と鳴いて終わる

鳥や虫の鳴声を
人間が言葉に置き換えることを「聞きなし」という
ツクツクボウシの聞きなしは当然のことながら
ツクツクボウシだと思っていた

ところがである
『広辞苑』では「おおしいつくつく」
『大辞林』と『新明解国語辞典』は「オーシーツクツク」
野外観察図鑑1『昆虫』旺文社は「オーシイツクツク」
などと聞きなしを表現していることが分かった

何度聞きなおしてもツクツクが先に聞こえる
刷り込まれた頭はそんなに急転換できない
皆さんはいかがだろうか


花はランタナ
2月にエジプトに行ったとき
各地に咲き乱れていた
現地人ガイドに花の名を聞くと
「オリエンタルフラワー」とだけ答えてくれた

荒地に強い花の混合種を数年前に撒いたら
この花が勝ち残った
名を知らなかったので
エジプトから帰国後、花屋で調べた
他人の庭ウォッチングでも見かけることがある
茎にある小さな棘が少し痛い
水を遣らなくても旺盛な生命力で咲き誇っている