後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

岐阜県本巣市真正町(元真桑村)

2008年07月22日 | Weblog
阪神高速湾岸線を住吉浜で降り
摩耶で神戸線に乗り換えるとき
以前はメロンドームを目にすることができた
しかし震災以降の再建によってか
メロンドームは取り壊された

神戸の人にとってのメロンパンは
細長く弧を描く紡錘形である
大阪など他の地域では
丸型で網目模様がメロンパンである

メロンパンは明治後期に作られた
当時のメロンとは
実はマクワウリのことだった
マクワウリと言う呼称は、以前にも書いたが
岐阜県本巣市真正町(元真桑村)に源を発する
わが大先輩・Yさんの故郷である

物の本によれば
真桑村では2世紀には栽培されていたそうだ
ポッと出のそこんじょそこらの産地ではない
マクワウリと西洋メロンは種は同じである
明治時代に西洋メロンが入ってきたが
当時はマクワウリのことをメロンと呼んでいた

これでお判りだろうが
紡錘形のメロンパンこそが
由緒正しいメロンパンの原型である

ついに収穫のときが来た

生まれて始めて栽培したが
完全熟成豚堆肥のお陰で
農薬も何も無しで
見事なウリがこの世に出現した!

食欲の無いうだるような炎熱地獄のアパートで
塩を振りかけてほの甘いウリを食む

K先生!
この場合の「ウリ」は
まさかハングルの「我々」ではないですよね!?



桂浜

2008年07月17日 | Weblog
四国4県の88か所のお寺を
空海さんと同行2人で歩くのは
お遍路の旅
1300キロ

今日は仕事で一人で4県を回った
ただし愛媛県は高速道路で
僅かにかすめただけではあるが…
走行距離は450キロほど

最後に訪れた高知では
訪問先が比較的海に近かったので
初めて桂浜を訪れた

ごたごた書かずに
驟雨に濡れた桂浜の情景を
お楽しみいただくことにしよう

くじら論議

2008年07月14日 | Weblog
30歳過ぎだった
初めてのヨーロッパ旅行で
イギリスの女教師と電車で話し合った
クジラを食うのは罪悪だと
ずいぶん非難された

豚や牛を食うのは問題がない
なぜならそれは人が家畜として
飼育した動物性タンパク質だから
彼女の主張だった

英語ででの論争だったせいもあるが
当時は反論する根拠が不明確だった

わが製造部長●村君が
日曜日に日和佐川に行って来た
ひとりで鮎を引っ掛け
ゴリを掬い
手ナガエビを掴みとった
鮎はさほど大きくないものの
まさに天然遡上そのもの
酒が進む

彼はキャッチアンドリリース派だった
異を唱えたのは不思議おじさん
捕った獲物は食べるべきだと
自分が食べなければ家畜にやる
昔、家の前の川で釣った魚は
焼いて鶏にやっていた

キャッチアンドリリースなどという考え方は
もともと必要以上に乱獲した連中の
ほんのちょっとの反省のフリにすぎない
脂を求めてクジラを乱獲したのは
ヨーロッパ人である
家畜なら食ってかまわないなど
ご都合主義もいいところだ
思い上がるな!!

家畜と自然に生きている動物とに
命の重さに差は無い
差があると思う西欧人の独善
人間至高主義の限界

そんなわけで
今夜は手ナガエビと
写真では判別しにくいが
皿の奥の方にある天然アユと
●名酒造の「花こうぼ」で夜が更ける

そういえば今年は蛙が少なかった
まだ蝉も鳴いていない
●名酒造の銘酒3点セットを
大学時代の大先輩に贈った
10年来の約束不履行を果たした
大先輩は九州大学の元学部長

●佐先生、まもなく届きますからね
奥様とご堪能ください



戸と門

2008年07月11日 | Weblog
船頭可哀や
音戸の瀬戸で
一丈五尺の
櫓がしわるヨー

民謡の名曲「音戸の瀬戸」である
音戸は瀬戸内海にある
瀬戸内海の入口(出口)は
鳴門である
いずれも「ト」
これは狭い所を意味する

鳴門の語源は
まさに潮の動きで
海が鳴るからである
「音」戸も同様だろう

周平先生の「海鳴り」は
大人(男)のお伽噺である
あまた登場す藤沢小説の中の女性で
おこうが一番魅力的だとの言葉に引っかかって
改めて読んでみたが
あまりに出来過ぎていて
おこうに人間的魅力がない
陰翳、哀しさ、儚さがなく
また女の怖さ、恐ろしさも感じられない
盗みや嫉妬などの癖もない
要は優等生である
こんな人は実在しない
もちろん小説の世界だが
藤沢小説に登場する男も女も
これは明確に実在していた
つまり普遍的な人間模様を映し出していた
でもYさん、おこうは実在しませんよ
お伽噺です

ところで「海鳴り」は
沖をはるかに通る大嵐が
暗い浜辺を歩く人を不安に陥れるような
遠くから聞こえる底知れない脅威の音である

60も過ぎると
海鳴りも聞こえない

写真は「板野インター」近くの
あせび温泉 500円
泉質も雰囲気も値段もリーズナブル
仕事場から車で20分
それでもまだ3回しか行っていない



天網

2008年07月10日 | Weblog
数日前の畑だが
今日はもう地肌は見えない
多すぎる本数と種類
過酷な土地争いが起きている
日照権と給水権、栄養補給の権利争奪

蒔いた本人はもう感知できない
不可逆的な生命の競争である
トマトは50個以上
ついにオクラも協奏曲の仲間入りだ

話は変わるが
もうこれでよいということは
仕事に関しては決して訪れない

仮にそのような慢心の気配があると
天の網に引っかかってしまう
無いようで、実は神様は網を張っている

満身の自覚は無かったが
神様は罰をお与えくださった
慢心がないとの自覚そのものが
世界のどの蜂蜜よりも甘い認識だった
お陰で、苦い汁をたらふく味わった

サルに負けない反省の日々である

亜塩素酸

2008年07月09日 | Weblog
写真は大阪環状線「大正駅」の
すぐ近くを流れる尻無川に浮かぶ小舟
小栗康平の映画「泥の河」の舞台だ
藤田弓子、加賀まり子、芦屋雁之助などが出演したが
主役は少年であった
http://www.oguri.info/movie/doronokawa/
その少年は朝原君
大学時代の演劇部同級生結婚の子供
この夫婦とは学部・学科も同じだった
上の鉄橋はJR大阪環状線である

目を反対に転じてれば
そこには少し空虚感の漂う大阪ドーム
廃墟のように見えてしまうのは私だけか?
(オリックスファンの皆様ゴメンナサイ!)…いないとは思うけど
(不思議おじさんの楽天の優勝は!?)

眼の手術に立ち会ったのだが
眼に関しては西洋医学の圧倒的勝利である
ご承知のとおり、不思議おじさんは気功の力で治してもらっている
奇跡的な力と言うしかない
今や、徳島から西宮詣でをする人がかなりになっているらしい
腰や肩の痛みがうそのように消えて元気になる
それも瞬時に回復する

あの科学的人間の権化のような
わが農場長がたちまち信者になった
挙句の果てに
「キリストはやはり奇跡を起こしたんじゃなぁ
 そんな人は世の中におるんじゃ」とのたまっている

その農場長の最新情報
豚舎で亜塩素酸を使用している
「次」亜塩素酸ではない

塩素の力ではなく
酸素の力で殺菌と消臭を行う
その力は3倍
ヨーロッパや韓国では水道水に使用されている
ほとんど無害(とされている)
日本では、まだ使用範囲が限られている
法改正が望まれるところだ

統合ではなく
分析、分解の科学の力

自然力ではなく
人間の力

眼の手術を考えると
西洋的発想力の凄さにも改めて感動するしかない
必要かどうかは別にして
東アジアの世界観では人は月面に立てない
しかし地球温暖化の危機は招来していないだろう

一方で西洋的世界観の限界を感じずにはいられない身には
眼の手術のような「力」を前にすると
物事を整理してものを考えることが難しくなる
因みに不思議おじさんも両眼とも白内障の手術をして
裸眼で世界を見るという
子供のころに失明の不安を感じていたことからすれば
奇跡的な経験をさせていただいている

さてまた眼鏡をかけることも
コンタクトをすることもなく
2回読みの藤沢周平ワールドに漂うこととする。

ありがたや ありがたや










カストロ

2008年07月06日 | Weblog
奥行き8メートル、幅6メートル
車一台分より少し広めの駐車場のようなもの
これが不思議おじさんのMYハタケ

写真は昨日の収穫物だ
唐辛子は「恐ろしいことになる」と聞いていたが
いやはや一日に39個の収穫である
今日も相当数が採れるだろう
わずか2本を植えただけなのに!
ミニトマトは19個だったが
パートさんが毎日のように持ち帰っているので
正確な収穫数は不明
これは6本と植え過ぎた

茄子は4本だが2日間で5個
トウモロコシは収穫終了で20本ほど採れた
6種類ほどのハーブはジャングル状態

ハバネロ、マクワ、メロン、オクラ、
落花生、香菜、深ネギ…
これからの収穫予定の野菜たちだ
香菜は、帰化した中国人女性が
故郷のハルピンから持ち込んだもの(違反かな?)
何の野菜かと思ったらコリアンダー(こりゃあ何だ!)のことだった

それぞれの野菜の品種は珍しいものを選んだ
ありきたりの品種は無い

完全な無農薬
nonGMO豚糞堆肥と石灰のみ
地元の女性パートさんも驚いている
まことに見事な成長ぶりである

そうだ忘れていた!
右端の黄色いものは何だろうか?
現物を見せても言い当てた人はいなかった
正解はズッキーニ!
丸型・黄色の品種である
1本からすでに4個も収穫した
味は無い……が、
珍しいから貰い手はある
もちろん上を向いて実をつける

吉田太郎さんと言う人がいる
もう10年ほど前に大阪にお呼びして講演会を開いた
当時は東京都の職員だったが今は別の自治体に勤務されているはず

アメリカと対立し、ソ連に見放されたキューバが
食糧輸入がほぼ完全に途絶えたとき
カストロがとった政策が素晴らしかった
ありとあらゆる空間に土を持ち込んで畑にしたのである
最近は日本でもビルの屋上を畑にしている人がいるが
そんな中途半端な規模ではない
ありとあらゆる空間を畑にした
都市農業そのものである
吉田太郎さんは2冊の本でこの取り組みを紹介した

不思議おじさんの畑も駐車場にある
砕石を取り除いてもらい
ちょっと粘土質の土を運んでもらって作った
2年目である
最初は「世界一みすぼらしい畑」と酷評されたが
2年目は万々歳である

というような訳で
徳島の中のキューバを実現したので
当分、野菜を買うことは無くなった

ちょっと気落ちして元気喪失
ブログもお休みしていだが
野菜の元気をもらって再出発である