「ざだんかい」では、いつも「げすと」の方々に事前に参加者へのメッセージを頂いています。
いつもは当日の資料掲載のみですが、今回は、少しずつここでご紹介させて頂きますね。
○又村あおいさんより
昨年に引き続き、ざだんかいへお招きくださいましてありがとうございます。
今回は、「意思決定支援」をテーマにしていただきました。
障がいの有無に関係なく、日々の暮らしは本当に多くの「意思決定」によって成り立っています。朝に目覚めてから夜に眠るまで、意思決定が介在しない時間はないとさえいえます。たとえば、今回の「ざだんかい」へ参加するということも、また意思決定の所産なわけです。
ところが、障がいのある人、とりわけ知的障がいが重度とされる人は、残念ながら多くの場面で意思決定を十分に保障されないことが多いように感じられます。
なぜでしょうか。
すぐに思いつく理由の一つは「この人は自分で決められないのではないか」という思い込みや誤解、もう一つは「どうやって意思決定をサポートすれば良いのか分からない」という支援手法の未開発です。そして、この二つは相互補強関係にあって「負のスパイラル」を形成しがちです。
平成18年に国連で採択された「障害者権利条約」では、意思決定支援という直接的な表現は用いていないものの、障がいの有無に関わらず暮らしぶりの選択機会を保障し、法的能力を平等に有することを謳っており、法的能力を行使するための支援措置も求めています。
そして、権利条約の批准に向けた国内法の整備プロセスにおいて、障害者基本法、障害者総合支援法といった法律に、行政や支援者の責務として「意思決定の支援」が定められました。
また、発達障害者支援法や成年後見制度利用促進法においても、意思決定支援に関する規定が置かれています。
そんな法制度の動き(背景)を踏まえながら、では意思決定支援ってそもそもなんだっけ?みたいなことを、今回の「ざたんかい」では皆さまとお話できれば、と思います。
今回は、愛知県知多半島をはじめとする豪華ゲストをお迎えしています。又村もワクワクするようなメンバーで皆さまをお待ちしております。
又村 あおい
○熊岡耕一さんより
今年も呼んでいただきありがとうございます。
初回から参加させていただき、皆勤賞です。
この会が、面白いというだけではなく、自分の考えを深める場になっており、私の方から感謝しなければと思っています。
さて、私は平成26年3月に職を辞し、福祉現場から離れており、年とともに、福祉の現状や法律改正など時代の流れを十分に理解することが難しくなりました。
そのような中であっても、現在の知的障害者福祉は、支援費制度以降最悪状況となっているのではとの感触を持っています。
とりわけ、虐待の問題と人材不足。
相模原事件以降その傾向がより顕著になったと感じるのは、私だけの危惧でしょうか。
今日の座談会で、日々現場で悩み、苦労されている皆様方と、向かい合い、現在の流れに対して節目を付けていくための応援ができればと考えています。
皆様の意見をお聞かせください。楽しみにしています。
熊岡耕一
☆参加申込の締切りは、今度の日曜日となります。
現在のところ、50名を超す「ざだんかい」となりそうです。