南十字星からアジアQZSS(日)/IGSO(中・印)を眺める

グローカルイースト視点
アジアQZS/IGSO軌道モニタ
高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

伊能忠敬没後200年の2018年5月は太平洋島サミット開催と重なる

2016年07月23日 | 太平洋島嶼国
以下のURLは1年前の記事だが、このフォローアップが無いので紹介します。
http://blog.pic.or.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=1952
日本首相が常に共同議長を取れるPALM島サミットを維持してゆくのは並大抵ではない。こうしたことは、南太平洋島嶼国にて情勢を観察しており、現地への中国の全般的進出の勢いが著しいことを現地紙やそのWEBサイトをWatchしていないと見落としがちになる。
秋波を送る島嶼国が増大していることは公然の秘密である。
2018年島サミットは、伊能忠敬没後200年とQZSS増強機が上がることが偶然にも重なる年である。南シナ海の次は南太平洋という戦略に対応する、日本側の外交長期戦略にQZSSを生かすべきと何回でも強調しておきたい。
そのための拠点となる宇宙ICTセンターは既にJICAにより構築されているのである。
http://www.usp.ac.fj/index.php?id=11599#.V5MGvfmLQy4

この施設を拠点に日本のこの地域への長年の貢献をGoogle同様の長期戦略を展開するべきであろう。南太平洋島嶼国にもっと関心を持とうではないか。
--------------------------------ーー
うっかり書き漏らしたが、2018年の5月には第8回太平洋島サミット(PALM 8)が予定されている。島サミットはわが国首相が共同議長を常に担うことができる3年に1回の貴重なサミットといえる。
政治の世界は一寸先が闇とのこともありうるが、QZSS計画の司令塔としては、中国やインドの宇宙計画と同様の測位衛星の長期戦略をもって臨む必要がある。その意味で西欧列強をも息を飲ませた伊能図を、まさに長期戦略で完成させた伊能忠敬の没後200年と、わが国のQZSS計画の進捗状況と長期戦略を島サミットにおいて、関連させた形でアピールすることは非常に意義のあることではないかと思う。


島サミットの参加国は決して大国ではないが、それぞれ広大な経済水域を有する国々である。
わが国の国益を海洋資源などの立場から支えるためには非常に大事な国々である。最近は中国の進出が著しい地域でもある。

海洋を法の支配のもとで保護管理するには、精密な宇宙・衛星技術が必須である。伊能忠敬にちなむとすれば、まさにQZSSこそがピッタリであろう。

QZSS内閣府司令塔は是非とも、国土交通省や国土地理院と協力して、外務省の2018年の次期島サミット準備に強くコミットしてほしい。2年前を切ったので、そろそろ準備会合の準備など各種会合が始まるであろう。

また安倍総理は今年度予算の8割前期前倒し執行を指示しておられる。インドのIRNSSや欧州ガリレオの運用開始宣言などの中で、QZSS後継機整備は前倒しで、どんどん進めるべき筆頭玉といえる。

特にバヌアツやフィジーが史上最大級のサイクロンの襲来を受けたこともあり、わが国の宇宙測位技術による防災支援は高く評価されるに違いない。

QZSSの技術陣としては、島サミットにおいて複数QZSSによる優れたデモ測位・測地実験を実施・展開できれば、大いに一矢を報いることができると考えます。

天の伊能忠敬さんは心からよろこばれることでしょう。

この記事についてブログを書く
« GNSS/RNSSへの国民目線の主戦... | トップ | 今朝の日経記事「GPS衛星... »

太平洋島嶼国」カテゴリの最新記事