私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

『新版 28歳からのリアル』 人生戦略会議

2008-12-26 21:35:14 | 本(人文系)

仕事、転職、お金、結婚、住まい、このままでいいのか? 10万部突破のベストセラー「28歳からのリアル」を数値・統計・固有名などを最新化し、新しい法律・制度にのっとって全面改訂しさらにリアルに。
出版社:WAVE出版


僕は28歳から2年を過ぎた30歳で、地に足のついていないふわふわした性格である。
そういう僕だからゆえか、ここに出てくる内容には示唆に富むものが多く、楽しく読むことができる。
その理由は28歳以降の人生に対して、数値を示し、リアリズムの視点で語っていることにあるだろう。

僕が判断する限り、本書の基調となっているのは、物事をリアルに考えろということだと思う。
たとえば仕事に関する話でいうなら、先々のことを金銭などを含めて考えるということを勧めている。親に関する項目でも、親が死んだとき、ぼけたときのこともしっかり認識し見据えて覚悟もしておけ、という姿勢でつづられている。
そこにあるのは紛れもないリアルであり、何の逃げもない点が好ましい。

まあはっきり言えば、ここに書かれていることはすでにわかりきったことではある。実際僕もわかってやっている部分もあり、無意識にやっている部分もある。
だが保険などのリアルな制度に関する知識はあまりないので、読んでいても参考になるし、わかっていることでも、改めて他人に指摘されることで、いろいろ再認識できるのはありがたい。

ただ本書はいくつかの部分では、肌に合わない部分もないわけではなかった。
たとえばお金の項目では投資の話が引っかかってしまう。いまの株価暴落の時期にこの項目を読んで、どれだけの人が共感するのだろうか。
また趣味の部分もゴルフや車をもつこと、こだわりの一品もつことという面も押しつけがましくてどうも鼻につく(ブランドものも、車も持っているとはいえ)。

しかしこういう自己啓発ものは読み慣れていないので、よくわからないのだが、この手の本を読む人は、本を読んで考え方を変えたりするのだろうか。株に投資したり、車を持ったりするのだろうか?

僕個人で言えば、考え方を再確認しただけで、この本を読んだからと言って、何かをどうこうしようというつもりにはなれない。彼女はいないが、馴れ合いが嫌いなため、彼女をつくるべくネットでどうこうしようという意志はない。

だがここで示されたリアルに考えるという方法論は興味深いことは確かだ。
それをどう使うかは結局のところ、人それぞれということなのだろう。

評価:★★★(満点は★★★★★)

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