私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

『ウェブ進化論』 梅田望夫

2006-04-13 19:45:15 | 本(理数系)


ベストセラーランキングでも上位に入る新書。
ネット環境の変動により、現実世界にも変化を起こしている現代社会、本書はネット社会での変化の本質をとらえ、わかりやすく解説している。


僕は仕事でもプライベートでもPCを使っていて、インターネットも利用しているし、こうしてブログをつくったりしているけれど、ネットについてを詳しく知っているわけではない。何にも知らないまま、深く考えもせずにネット社会を受け入れ、利用している。そしてそれを便利だと感じるだけで、何がどういう理由で優れているかということを考えてはいなかったし、興味もなかった。
この新書を読んで、そんなネット社会の可能性や効能等に触れることができた。新しい視点が広がった気がする。

チープ革命にオープンソース、Web2.0、ロングテール等、初めて聞く単語もあるけれど、それを丁寧に解説している。素人でもわかりやすい内容だ。GoogleやAmazonといったサイトのすごさや発想のすばらしさなどもよく理解できる。
何にも考えずに利用していたけれど、確かにこの二者の発想は新鮮で斬新である。特にGoogleの経営姿勢や開発姿勢は、僕が知っている世界とは異なるビジョンに溢れていて大きな驚きである。
世の中にはオプティミズムに支えられたビジョンで大胆に世界を変革できる人もいるらしい。何か今の自分と比較しながら読んでしまった。そういう点でも僕にとっては刺激的な本となった。

この先、ウェブ社会が筆者が指摘するように変わっていくか、「あちら側」がどのような形で発展していくか、素人の僕にはわからない。しかしそこにある変化の確かな手応えが読みながら確かに感じられた。
最近読んだ新書の中でも一番中身が詰まっていた。

評価:★★★★(満点は★★★★★)

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