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2009年度作品。アメリカ映画。
1930年代前半のアメリカ。鮮やかな手口で銀行から金を奪い、不可能とも思える脱獄を繰り返す世紀のアウトロー、ジョン・デリンジャー。利益を独り占めする銀行を襲撃する大胆不敵な犯罪行為、強者から金を奪っても弱者からは一銭も奪わないといった独自の美学を貫くカリスマ性に、不況に苦しむ多くの国民は魅了され、まるでロックスターのようにもてはやした。そんなデリンジャーとって、一人の女性ビリーとの出会いは、これからの人生を決定付ける運命の瞬間だった。(パブリック・エネミーズ - goo 映画より)
監督は「ヒート」のマイケル・マン。
出演はジョニー・デップ、クリスチャン・ベイル ら。
悪くない作品だとは思うのだ。だけど同時に何かが足りない作品でもある。
そう感じた理由は、いろいろあるけれど、結局は、何がやりたいのかよくわからなかったというのが大きい。
主筋は大恐慌時代のアウトロー、ジョン・デリンジャーの最後の一年を描くというものだ。
そういうわけで、デリンジャーの人生を知るという意味だったら、いい内容と思う。アウトローの一生ということもあり、それなりに楽しめるものにもなっている。
でも本作は、それ以上のものになりえていないのだ。どうも、そこから先のプラスアルファに乏しい。
デリンジャーと恋人との関係や、仲間の死、刹那的と見えかねないデリンジャーの生き様など、いい要素はあるのに、そこから心に訴えかけるものが感じられない。
いかにも中途半端な印象である。どうにももったいない。
けなしてばかりでも仕様がないので、いい部分もあげよう。
個人的にこの映画でいいと思った部分は、銃撃シーンだ。
マシンガンの撃ち合いはギャングということもあって、迫力があるのがすばらしい。その見応えはなかなかだ。
俳優陣も存在感があってさすがである。
捜査官演じるクリスチャン・ベイルも雰囲気があっていいのだが、やっぱり、ジョニー・デップである。
いまさら言うまでもないが、ジョニー・デップはとにかくクールだ。特に気取っているわけでもないのに、自然に演じたらクール・ガイになってましたって感じがたまらなく、カッコいい。
その存在感は抜群である。
物足りない部分は多い映画である。けれど、見るべきものもちゃんとある。
本作に関しては、そんなところであろう。
評価:★★★(満点は★★★★★)
制作者・出演者の関連作品感想
・マイケル・マン監督作
「マイアミ・バイス」
・ジョニー・デップ出演作
「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」
「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」
「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」
「リバティーン」
・クリスチャン・ベイル出演作
「アイム・ノット・ゼア」
「3時10分、決断のとき」
「ダークナイト」
「ニュー・ワールド」
「プレステージ」
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