私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

「ブロークバック・マウンテン」

2006-03-19 21:43:31 | 映画(は行)
1960年代、アメリカを舞台に互いに家庭を持ちながら、男同士の許されない関係を続ける二人の男性の姿を描く。アカデミー賞で3部門を受賞。その他にも各界で評価を受けている。
監督は「グリーン・デスティニー」のアン・リー。本作でアカデミー賞監督賞を受賞。
出演は「ブラザーズ・グリム」のヒース・レジャー。「ジャーヘッド」のジェイク・ギレンホールら。


正直言って見終えた後は、上手いし手堅い映画だけど、それ以上ではないなという印象を持った。
個人的にはそれはエンディングの持っていき方に失敗したからだと思っている。ラストの方が若干だれたし、もっと違った描き方もあったろうにとプロットと演出上もどかしいものを感じたのだ。

しかしこの映画は、後からじわじわと心に来るものがある。それは二人の関係を丁寧に描いているからだろう。
二人は肉体関係もあり、互いが求め合っているのだけど、その関係を貫き通せるわけではない。共に家庭を持っているし、社会的なしがらみなどがついて回り、決してそれから逃れることはできない。実際、二人が会える機会はそうそうは無い。
しかしそんな人生の荒波にもまれながらも、二人は互いの思い出をいつまでも胸に秘め、いとおしい物として抱きしめながら生きている。その二人の姿が印象深く、麗しく、その思いのひたむきさゆえに、ゆっくりと心に響いてくるものがあった。

不満はあるがなかなかの良作である。

評価:★★★★(満点は★★★★★)

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