私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

「再会の街で」

2008-01-22 20:14:56 | 映画(さ行)

2007年度作品。アメリカ映画。
歯科医のアランは街でかつてのルームメイトのチャーリーを見かける。チャーリーは911で家族を失い、自分の殻に閉じこもっていた。家族と過ごしながらも物足りない思いを抱えていたアランはチャーリーと、再び友人関係を築き始めるが…
監督は「ママが泣いた日」のマイク・バインダー。
出演は「50回目のファースト・キス」のアダム・サンドラー。「ホテル・ルワンダ」のドン・チードル ら。


主人公の一人チャーリーは911で家族を亡くした男だ。
彼はそれ以降、反社会的な行為をくりかえし、空気を読むこともできず、自我を押し通して他人を困らせている。またテレビゲームばかりをしていて、引きこもりの生活をしている。
そのような状況を描くことで、彼が家族を失ったことで、心に傷を負っていることが伝わってくる。

また友人のドン・チードル演じるアランは決してチャーリーを見捨てず、親友関係を続けていることが好ましい。それによって、チャーリーがアランに心を開いていく様子は伝わるし、後半で自分の心の傷を語る気になるという展開も理解することができる。
実際、チャーリーが家族のことを語るシーンでは泣いている人もいた。

しかし僕個人はどうだったかと言うと、はっきり言って、まったくそれらのエピソードに心が動かされることはなかった。
丁寧にエピソードが積み重ねられて、物語に説得力はある。けれど、ああかわいそうだな、という以上の印象が湧いてこない。
それは僕が家族を失うという喪失感を、頭の中じゃなく実感として理解できる年齢に達していないことが原因なのかもしれない。よくわからない。

だれる部分はあるが上手い作品だと思うし、泣く人がいることもよくわかる。
しかし僕の肌には合わない。結局のところ、それだけのことなのだろう。残念な限りだ。

評価:★★(満点は★★★★★)


出演者の関連作品感想:
・ドン・チードル出演作
 「オーシャンズ13」
 「クラッシュ」
 「ホテル・ルワンダ」

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