Blog Walker

フリートラックバック「ブログウォーカー」

ブログウォーカー編集中!!

番組鑑定團 特別編「今日の斉藤」

2004年10月21日 12時51分03秒 | さすらいの小説
世界のどこかにあるかも知れない謎の団体、番組鑑定團。4代目團長の犬塚猫夫は、自分が店長を務めるコンビニの管理室でため息をついていた。
「改編期なのに、依頼者がいないなあ。いっぱい新番組あるのになあ。」
ガタン。管理室の扉が開くと、依頼者が現れた。依頼者の名前は、斉藤伸夫キヌサヤフードプロデュースの従業員である。犬塚はとっさに聞いた。
「いらっしゃいませ。今日は、何をしに?」
「実は、見てほしい番組があるんですよ。」
「どんな番組の鑑定を?」
斉藤はおもむろにビデオテープを取り出した。
「実はこれなんですよ。」
ビデオテープには「玉猫戦隊☆オーブファイブ」と書いてある。
「鑑定せなあかん、鑑定士呼ぶからちょっと待てってや。」
斉藤はこの言葉に首をかしげたが、犬塚は大学生の安藤さくらと小学生の賀陽温子(かようはるこ)の2人に電話をかけ呼んだ。20分後、安藤と温子が犬塚のコンビニに来た。
温子「犬塚さん、見せたい番組って何ですか?」
犬塚はビデオテープをデッキに入れた。
犬塚「それじゃあ斉藤さん、この番組はいくらぐらいの価値があると思う?」
斉藤は首をかしげながら予想してみた。
「17万円。ぐらいの価値はあると思うんだけど…」
それを聞いた安藤は斉藤にたずねた。
「じゃあ、いくらぐらいテレビで放送したら視聴率がどれだけ取れるとか?」
「わからないなあ。5~7%ぐらいかなあ」
そう聞かれると、うなづきながら犬塚はビデオのリモコンの再生ボタンを押した。ビデオテープが回り出し、番組の鑑定…いや、オーブファイブのビデオが始まった。ビデオテープに収録されているのは、第1話第2。ビデオテープが終わると、管理室に犬塚の知り合いの某社営業部員、竹山里茸が現れた。
「ちょっと!何やってんですか!」
犬塚は冷静に竹山をなだめ、感想を求めた。
「何ってビデオ見てた所、竹山一緒に見るか?鑑定どうだった?賀陽さん。」
温子は感想を語り始め、鑑定結果を話した。
「実に、よかったですね。ヒーローものとは思えない展開ですよ。キャラクターもかっこいいかつかわいいし。特に2話。これからどういう展開になるか非常に楽しみですね。」
安藤も率直に感想を話した。
「非常にストーリー性に長けている作品ですね。6万円以上の価値があります。」
「僕も、なかなかのものだと思いますよ。うちでやってるチルドレンジャーとコラボレートしてみたいですね。視聴率は10%ぐらい、瞬間最高で22.3%は取れるんじゃないかな」
犬塚が感想を述べた後、斉藤は犬塚らに感謝した。
「ありがとうございます。それで本業なんですけど、おたくのコンビニにうちの商品をおいてもらえると聞いて伺ったんですが…」
「こっちから呼んだんだからしゃあないやろ。現物は持ってきたかな?」
「こちらにあります。サンプルですけど。」

「じゃあ20個注文しますわ。」
犬塚はあっさりとOK、商談は成立した。しかし斉藤は犬塚に尋ねた。
「今の何で鑑定しなきゃいけないんですかね?」
犬塚「あっ、僕大阪で“番組鑑定團”って番組やってまして、今日はそのメンバー集めたから。安藤さん、賀陽さん、早よ帰りや。」
「ありがとうございました。」
「斉藤さん、元気でね」
そう言うと温子と安藤は早々とコンビニを後にした。竹山は斉藤にこうささやいた。
「キヌサヤフードプロデュースも番組鑑定團のスポンサーになっちゃいまいな!」
「番組鑑定團?見てません、そういう話は初耳です。私も忙しいのでそれでは失礼。」
斉藤もコンビニを後にし、帰社した。

Spocial Thanks…「今日の斉藤」リンクリスト/今日の斉藤/「今日の斉藤」関係者皆様の意見/さよならといわれて…part2/
不条理み○きー~【玉猫戦隊オーブファイブ】 第二 リンクリスト ~