英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

ロンドンからパリへ(1)

2006-06-02 | イギリス
91年当時のお話
イギリスからフランスに渡るには空路か海路しかない時代。
利用したのは今はなきダンエアーという航空会社。ロンドン・ガトウィック空港からパリ・シャルルドゴール空港まで50分程度のフライト。国際線なので一応機内食がサービスされるのですが、短いフライト時間でサービスするので大変です。離陸後ベルト着用サインが消えると、すぐにスチュワーデスさん活動開始です。まだ機が上昇していて通路が急な坂になっているにもかかわらずワゴンを押して最前列へ。はたから見てても「押し上げている」感じで力が入ります。もし、彼女が転けたらワゴンは最後尾まで一直線・・・隔壁を突き抜けて・・・ちょっと脂汗が滲みます。機内食はというと、パンとハムとチーズにサラダという冷たい朝食というイメージ。味わう間もなく機は高度を下げ始めます。これからがもっと大変。片っ端から配したトレーの回収です。今度は急な下り坂になった通路で・・・うわ!今手を離したらワゴンは操縦席に一直線・・・・。ベルト着用サインが点きますが、まだトレーの回収は終わってません。どんどんギャレーにトレーを放り込みます(投げてます!)。最終アプローチのアナウンス。最後はトイレに食器ごとトレーを投げ入れて彼女たちは自席でベルトを着用します。間一髪ランディング!こっちもハラハラして窓からの風景を楽しむ余裕はありませんでした。帰りのフライトも同じような状況でしたので、毎日ダンエアーではこのような楽しいパフォーマンスが繰り広げられていたのでしょう。どうりでスチュワーデスのみなさん筋骨たくましい大女ばかりでした。

初めてのパリの印象(ロンドンと比べて)
■食べ物が美味しい!まずはパン。さすがフランスパン。ハムを挟んだジャンボン、どこでも買えて最高です。どうしてこんなシンプルなものがイギリスでは食せないのでしょうか。そしてどんな小さな食堂でも定食(メニュ)は前菜、メイン、デザートが複数のなかから選べます。プリ・フィックス式としてイギリスでも広まってますが、選択の幅が違います。フランス人にとって「選べない」ことは人生において考えられないことなんですって。
■ワインが安い!大型スーパーのワイン売り場は圧巻です。手頃なテーブルワインがわんさかです。レストランでもワインは安い。定食の料金に含まれている場合もあります。(のみほの場合も)
■地下鉄がくさい!臭いです。不潔です。91年当時ホームにはホームレス(しゃれ)がいっぱいたむろして、大小便を所構わずする(地下鉄構内にはWCはありません)もんだからすごいニオイ。消毒のクレゾールのニオイいもキツイです。ちょうど台所で洗剤の入った鍋に熱湯を注いだ時のニオイに近いです。そんなニオイの中、美しいパリジェンヌが颯爽と歩くところがパリです。
ところが、翌92年に訪れた時はびっくりするくらいきれいになってました。何でもアルベールヴィル冬季オリンピックに合わせてパリ中を大清掃した結果とのこと。でもやっぱりかすかに、染み付いたニオイは消えてませんでした。
■みんな働いていない!そりゃ観光地ばかり見ていると当たり前です。いるのは観光客ばかりですから。ただ実際、ビジネスマンや売り子さんたちもどこか一生懸命じゃありません。街全体がアルコールやタバコにも寛容だし、場末のストリップからオペラ座まで懐と品格に合わせて楽しめます。ロンドンは犬の街、パリは猫の街といいますが、24時間営業のカフェやビストロのテーブルで何時間もゴロニャンしたくなる街です。
■エッフェル塔がすてき!その存在感と美しさにはびっくりです。見る価値あります。上る価値あります。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿