詩の自画像

昨日を書き、今日を書く。明日も書くことだろう。

2017-01-16 06:23:18 | 

 

 

雪の結晶は綺麗だね

と 子供たちは言いながらも公園で遊ぶことはしない

 

初雪が降った

一センチにも満たない降雪だから雪だるまになれない

 

温かい部屋で寝転びながらゲームをして

飽きてくると外の雪をぼんやりと眺めながら呟く

 

放射能モニタリングの上に雪が降り積もっている

今はその数字に振り向く人は少ない

 

一Fメルトダウン後の子供もの健康が心配されている

専門家の説もいろいろあって困惑する

 

昔は雪が降り始めると外に飛び出して遊んだものだ

雪を食べ、子供は風の子と言われていた時代

 

それぞれの考えがあってそれぞれに生活をしている

だからそこに立ち入ることはできない

 

雪の中で友達と遊んだ記憶だけは鮮明に残っているが

その時は放射能の話などは考えられなかった

 

六歳も歳をとった

生まれた子供は桜の門をくぐり小学生になる年数だ

 

桜の大木は切り倒された、放射能の値と下げる為に

放射能に敏感だった頃だ

 

それからしばらくしてもう一度桜の植樹が始まった

小学校には桜が似合う

 

雪の結晶が綺麗だね

と 言っている子供たちも桜の門をくぐった筈だ

 

六年の中で得た教訓は大きいが

失った時間の方が比較にならないほど大きい

 

雪の降るのを見ながら

この六年間の総括は出来るのだろうかと考えている