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祝第10回!台湾旅行2012 ~台湾大学、ゴンドラで猫空へ、茶芸館「邀月茶坊」~

2012年06月12日 | おもしろすぎる台湾

祝第10回!台湾旅行2012
(1日目)~易牙居點心坊、台湾大学、ゴンドラで猫空へ、茶芸館「邀月茶坊」~

易牙居點心坊
常宿の天成大飯店に到着後、最初に行ったのがこの飲茶レストラン。以前、雙連駅の近くの同じお店に行ったことがあって、ここの点心がとてもおいしかったのだが、その後この店は閉店になってしまった。公館の方は本店で、こちらは今でもやっていることを知っていたので、行ってみた。

お昼にはまだちょっと早かったので、捷運(MRT)の公館より1つ前の台電大樓駅で降りて散歩も兼ねてぶらぶら歩きながら店を探した。地図を見ながら羅斯福路を右へ入ったら、地図の所在地とはちょっと違うが、「易牙居」の看板を発見。「ここだ」と行ってみると、普通の大衆食堂という感じで、写真のメニューは飲茶ではなく、これも普通の中華ばかり。これは違うかも… あたりを少し探して「正解」を見つけた。最初に見つけたお店もおいしそうだったが、ここは当初の予定通り飲茶ということで、こちらへ入った。お店の人に、近くにある同じ名前のお店は、こっちと何か関係があるのか訊いたら「まったく別物」ということ。ちょっと紛らわしい。

「易牙居點心坊」本店は、雙連にあったピカピカで豪華な雰囲気のお店に比べるとちょっと寂れた感じ。平日のせいもあるのか、お客も少なかった。でもメニューは豊富、おいしそうな点心の写真がたくさん並んでいた。注文しようとしてないものが結構あって、ちょっとガックリきたが、頼んだメニューはどれもこれも絶品のおいしさ!一品が3個入りのものはどれも取り合いになった。やっぱりここの飲茶はうまい!



台湾国立大学
易牙居點心坊近くの大通りを隔ててすぐのところに台湾国立大学の正門がある。ここはたいてのガイドブックにも載っている台北の観光名所のひとつだが、うちらは初の訪問。


正門を入って少し歩いたあたりで、うしろから「すいませーん!」と日本語で呼ぶ声が。「ん?おれたちのこと?」と振り返ると、さっきの飲茶レストランの店員さんが大汗かいて走ってきた。「これ!」と手渡ししてくれたのは腕時計。息子が「チャレンジ」の付録でもらって喜んで使っていた時計だ。わざわざ届けてくれるなんて、なんて親切!大感激して、たくさん恐縮して受け取った。お店からここは一直線じゃないし、「すぐ近く」といっても結構歩いてきた。よくぞここまで届けに来てくれたものだ。旅行開始早々にさっそく台湾人の親切に出会った。謝謝!

さて、台湾で一番の名門のこの大学は、日本統治時代に建てられた校舎も多い。レンガ造りの洋館風の建物があちこちにある。そんな建物の一つに入ってみた。風格があるエントランスが立派だ。


キャンパスはとにかく広い。ガイドの写真でよくみるヤシの並木のメイン通りにはバスも走っている。


南国情緒漂う木々を極彩色の鳥が飛び交い、日本では季節限定の花々が同時に咲き誇り、色鮮やかな蝶が蜜を求めて飛んでいる。

大きな池には芦やパピルスまで生え、鯉や水鳥や亀が泳いでいる。キャンパスは都会のオアシスだ。

構内の売店では農学部で作ったアイスやソフトクリームも売っていたので、ピーナツ味のアイスを買って食べた。期待していたような自家製ならではの濃厚な味ではなく、わりとさっぱりした味で、昔懐かしい気分になった。


図書館はとても立派な建物で、仕事がらここにも足を踏み入れた。エントランスホールは吹き抜けでお城のような風格。部外者が入れるのはここまで。


80分ぐらいキャンパスで過ごしたが、まだ全部は回りきれなかった。ここは台北の他の公園より広いし、リフレッシュや時間つぶしにも最適だ。

ゴンドラに乗って猫空へ
台湾大学からタクシーでMRT文湖線の六張犁まで行き、終点の動物園で下車。ここから、2007年の夏に開通したゴンドラ(猫空纜車)に乗って、茶どころ猫空へ。

MRTの動物園駅から300メートルほど歩いたところにゴンドラ乗り場がある。新しくゴンドラが出来て、以前は行くのに結構苦労した猫空まで一気に行けてしまうというのが魅力的で(実はバスのほうが早くて安いことが後からわかったが…)、ゴンドラには一度乗ってみたいと思っていた。

天気も最高でゴンドラからの眺めも楽しみ。ゴンドラは市内の交通機関共通のICカード(悠遊カード)が使える。日本と同じくカードにデポジットはかかるが、何に乗るにしてもその都度チケットを買うよりも割安料金なのがいい。日本のSuicaやパスモも是非見倣ってもらいたいものだ。カードは日本みたいに財布ごとタッチしても反応しないことが多い。周りを見れば、みんな財布からカードを出してタッチしている。台湾では横着しないでカードはちゃんと出して使おう。

さて、ゴンドラ乗り場だが、行ってみると平日なのにかなりの行列。でもよくみるとその行列は「水晶車廂」という方だけで、一般の乗り場は殆んど待ち時間なしに乗れることがわかった。「水晶車廂」って水晶の展示館とか採掘場にでも行く特別路線かな… とか思ったが、これは床面も含めて全面ガラス仕様の特別ワゴンとわかった。ゴンドラ(普通の)に乗ってみて、もしこれが「水晶車廂」ならなるほどさぞかしダイナミックでスリリングな体験ができるだろうな、と思った。

4人貸し切りで乗せてもらえた8人乗りのゴンドラからの眺めは絶景の連続。ゴンドラは起伏の大きな斜面の上を渡って行くが、この斜面は青々とした樹木に覆われている。台北市内からそれほど離れていないところでも、すでに深山幽谷の景色が広がっている。



どんどん高度を上げ、下の町が遠くなり、遠方には台北101や背後の山々が見えてきた。


クリックで拡大

更にスゴイのは、このコースは深い谷をいくつも跨いで架けられているので、谷の上では遥か奥底の谷を覗き見ることになる。目を下にやると谷底に吸い込まれそうでスリル満点。「水晶車廂」で床が透けて見えたらさらにスゴイ気分を味わえそうだ。おまけにこの日は風が結構強く、特に谷の上ではビュービュー吹きつける強風でゴンドラがユッサユッサと派手に揺れてちょっと怖かった。風速16メートル以上では運転中止になるそうだが、この後ゴンドラの運転はストップしたようだった。

猫空までの乗車時間は約30分。谷を越え、いくつもの山のピークを折れ線状に辿っていて景色の変化にも富んでいるのが楽しかった。また、首都台北がいかに緑深い自然に恵まれているエリアであるのかということも実感できた。

茶芸館「邀月茶坊」
猫空では自然度の高い茶芸館でまったりと過ごし、いくつもあるという遊歩道を散策して、緑豊かな猫空の自然の懐を感じたい。まずは「ここ!」と決めていた茶芸館「邀月茶坊」(ヤオユエチャーファン)を目指す。ゴンドラを降りたところに観光案内所があったので行き方を訪ねた。歩いたら1時間はかかるから、とバスを案内してくれた。事前に調べた「マップル台北」には、ゴンドラ駅から徒歩15分って書いてあったんだけれど、尋ねてよかった。だが、結果としてこれが大失敗を招くことになる。

ゴンドラ乗り場前の広場に言われたバスが停まっていたので、運転手に「邀月茶坊?」と確かめて乗り込んだ。バスは地図に載っている方向に走り出した。ところが、5分程走るとバスはUターンして、来た道を戻り始めた。「えっ?なんで?」巡回ルートでいろいろ経由しながら行くのかとも思ったが、やがて振り出しのゴンドラ駅に戻り、更に茶芸館からはどんどんと遠ざかって行く。「これはおかしい!」と思ったころ、運転手がここで降りろと教えてくれた。

降りたところにお目当ての茶芸館はあるわけもなく、バス停の前には「三墩石茶壷博物館」という建物が。ここも猫空で訪ねてみようかなと思っていたところだったような…(実は違った) バスの運ちゃんにうまく行き先が伝わっていなかったのだろうか。。。せっかくだから入場料を払って見学した。古い茶壷(急須)やらが展示されていたが、ここは早く切り上げて茶芸館に行きたい気分。

店を出ようとするとカウンターのお姉さんが、「まあ座っていきなさいよ」とお茶の準備を始めた。バスは15分あとまで来ないそうなので、それまでお茶を招ばれることにした。淹れてくれたのは鉄観音茶。飲むとすぐに新しく注いでくれてしまう。鉄観音茶は猫空の特産ではあるが、味は普通。そもそもここでお腹をタポタポにしたら茶芸館のおいしいお茶が飲めなくなってしまうではないか。。。 

そろそろバスの時間だと思ったころ、お姉さんが「あ、今バス行っちゃった」と言うではないか。えー!!?? 更に15分待つ羽目に。。 今度は早めに外に出てバスを待った。間もなくバスはやって来たが、手を上げても通過してしまった。えー、どーして。。?? お店の人に訊いたら「大丈夫、またすぐ来るよ」と言う。でも待てど暮らせどバスは来ない。結局乗れたのは更に15分以上たってからだった。

更にショックだったのは、結局お目当ての茶芸館は、最初に乗ったバスがUターンしたところにあるとわかったこと。
ここならゴンドラ駅から、マップル台北に載っていたとおり歩いて15分、いやもっと早く着ける。1時間半も無駄にしてしまった。とほほ。。。

ゴンドラで「邀月茶坊」に行くときは、ゴンドラ駅を出て道を左にまっすぐ下りて行けば、15分以内に左にこうした山門風の入口がある。バスには乗らなくて全然大丈夫。

大変な思いをしてやっと辿り着いた「邀月茶房」は、山門風の門をくぐり林のなかの「参道」を歩いて行く。といっても1分程度しかかからない距離ではあるが、鬱蒼とした樹林の中を歩く僅かなあいだで、外界とは隔絶した別の世界に行くような気分になれ、期待が高まる。


席は茶畑に隣接したテラス席、縦長に続くバルコニー席、明るい室内の席があり、僕はやっぱり猫空の自然を肌で感じられるテラスかバルコニーがよかったのだが、風が強くて奥さんは寒がりなので室内の窓際の席にした。

頼んだお茶は猫空特産の高級茶という正欉(チェンツォン)鉄観音茶。お菓子はうちらのお気に入りの定番の緑豆糕、それとお好み焼きのような紅豆烤餅を頼んだ。正欉鉄観音茶は、さっき博物館で出してもらった鉄観音とは比べものにならないほど香りが良く、ほんのりと甘味も感じる絶品のお味。あ~っ、台湾のお茶はやっぱこうでないとね。


この茶芸館、そういえば「いろんなエリアがあって奥が深い」とガイドやネットで紹介されていたけど、ということはこの室内と、ここから見えるテラスとバルコニーだけじゃないのかな、と思い、しばらくしてからテラスから続く道を歩いてみた。

すると… 山の斜面に道がつづら折りになってどこまでも続き、あちこちにいろんなタイプの東屋風の茶席が点在しているではないか。どこも樹木に囲まれ、自然と一体の雰囲気を味わえそう。簡易なものながら雨風除けに透明なビニールで囲われた東屋もあって、これなら風も入ってこないし奥さんでも大丈夫そう。

ということで、奥さんを説得してその山の斜面の「庵」へみんなで大移動した。

自然度という点では断然こっち。日も暮れてきて外が暗くなると、風で樹々がざわめく音がますます耳に響き、秘境のなかに佇む仙人の庵にでもいるような気分。そんな中でおいしいお茶をいただきながら、思い思いに本を読んだり書きものをしたり、ボケーっとしたり… これは茶芸館での我が家のお決まりの過ごし方だが、外界と隔絶されたここの雰囲気のお陰で、それぞれが自分の世界に没頭した。



ここに辿り着くまではタイヘンで時間も大幅にロスしてしまったが、それでも2時間はこの茶芸館にいた。とても愛想のいいお店の人に見送られ、帰りはバスで動物園駅まで下った。バスからの夜景がきれい。そして、ゴンドラを使った行きと比べると、所要時間は約半分の15分ほどで駅に着いてしまった。ゴンドラからの絶景は素晴らしかったし、スリリングな空中散歩はとても楽しかったが、猫空に早く安く行くにはバスを利用するという使い分けは必要だ。

明月湯包~臨江街夜市
動物園駅から再びMRTに乗り、また六張犁で降り、夜はお決まりの明月湯包での小籠包三昧と、臨江街夜市のはしごコース。
明月湯包の小籠包はホントにホントに何べん来てもいつ食べても大感激できる味。

最近はどのガイドブックにも載っているので日本人がやたらと増えたが、店長のおやじさん(写真)をはじめ、店員さんたちにももう顔なじみになっているこのお店はうちらにとっても台北では絶対に外せない。これからも毎年必ず来ますよ。



続いて訪れた臨江街夜市では、小籠包で殆んど満腹状態だが、スナック系とデザート系を楽しんだ。息子は日本ではやらせてもらえないゲームができるのも楽しみ。この夜市は、いつもは平日でもすごい人でごった返していて活気があるのだが、今夜は人出がいつもより少なかった。人ゴミは極力避けたがるオレだけど、台湾の夜市はやっぱり大勢の人でひしめき合っているほうがいい。
ホテルに戻ったのは10時45分。初日から遊んだ!

(2日目)~迪化街・雙連周辺・剥皮寮歴史街・龍山寺~
(3日目)~金瓜石~九份~
(4日目)~~華山1914創意文化園區・台北琴道館・永康街・新純香・大友特産~
10回目記念!台湾旅行2012(台北3泊4日の旅)トップページへ


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2 コメント

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明月湯包 (ヒだりマワリ)
2012-10-07 19:04:52
このお店は知らなかったのですが、ガイドブックで知って7年前に初めて行きました。小籠包、餃子、鶏スープどれも期待通りにおいしいものでした。ここは呂記製茶に近いのでもっと早くに知っていたらよかったのにと残念に思いました。
台灣大学はおっしゃるようにちょっとした時間つぶし、時間調整にしては勿体ないほどよい所ですね。
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Re: 明月湯包 (pockn)
2012-10-12 00:43:53
明月湯包は日本での知名度がグングンと上がってきていますね。
数年前に別館もできましたが、うちは昔ながらの大衆的な雰囲気のある「本店」ばかり通っています。いつまでもこの味を守ってもらいたいです。
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