ベラ・B・ウィリアムズ作 斎藤倫子訳 あすなろ書房
里子ちゃんと青春キュンキュン映画鑑賞をしている間、長男(小5)次男(小2)は、相模川でカヌー&川の生物観察に行ってました。なんて、羨ましい子ども時代!本人たちは「あの川きれいじゃないから嫌だ」なんて贅沢なこと言っておりましたが。まあ、文句を言うのもムリないかも?だって、カヌーと聞いて頭の中で描かれているのはきっとこんな絵本のような世界なんでしょうから。こういうのができるようになるために、まずは相模川で練習ね、って言って聞かせたのですが、納得したかしら?
こちらは簡単な川遊び入門絵本。もうね、見ているだけでワクワクします!ただ、説明文も多いので、対象は小学校低学年からとなってはいるけれど、個人的におすすめするのは高学年から中学生くらいからかなー。いや、ワクワクを忘れてしまった大人におすすめかな。
まず、学校帰りによそのお庭に置いてある赤いカヌーが売りに出されているのを見つけるところから物語は始まります。赤いカヌーっていう色がまたいいの。かあさん、ロージーおばさん、いとこのサムとあたしでカヌーの旅に出かけます。まず広げるのは地図、それから持ち物を用意して・・・。
ロープの結び方、テントの張り方、火の工夫の仕方などなど実践的なお役立ち情報も満載。でもねー、食事に関しては、アメリカンですなあ。ぷっくりダンプリング(要はすいとん?)、干しアンズを入れたフルーツシチューは美味しそうとは思えない・・・。
夕ごはんのあと、たき火をした。
かあさんが、おはなしをしてくれた。夜がすきなどうぶつのおはなし。
そして、お星さまや、火をながめた。
火の粉が、空にまいあっがって、お星さまのなかまになった。
う~ん、いいなあ。
雨にも降られます。滝のところでは、ロープでカヌーを下ろします。ひっくり返りもします。帰りは川さかのぼるのは大変なのでどうするのかなあ・・・と思っていたら、なんとヒックチハイク!たくましいなあ。
『赤いカヌーにのって』はとっても現実的で実践的な絵本だけれど、もうちょっとお話の中にいたいと思うときはこちらも↓
『カヌーはまんいん』ナサヌエル・ベンチリー文 アーノルド・ローベル絵 三木卓訳 文化出版局
絶版かな?幼年童話で挿絵は『ふたりはともだち』のカエルくんとガマくんシリーズでおなじみのアーノルド・ローベル。インディアンの男の子がもっと大きな自分用のカヌーがほしくてお父さんに作ってもらうのですが、そのカヌーに乗って釣りをしていると、どんどん招かざる客(動物たち)が乗ってきてカヌーは満員。最後におおしかが足を踏み入れたとたん、カヌーは壊れちゃうんです。でも、この男の子もたくましい。くじけず、自力で家にたどり着きます。ユーモラスでほんわかした幼年童話です♪