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~音楽好き(ニッチーくん改め)マロくんのCD日記や、あれこれ~

106 『BECK BOGERT APPICE』〈'73 イギリス〉

2009年01月25日 15時41分29秒 | CD日記 '70洋楽編


ミュージシャン:BECK BOGERT APPICE

1. BLACK CAT MOAN
2. LADY
3. OH TO LOVE YOU
4. SUPERSTITION
5. SWEET SWEET SURRENDER
6. WHY SHOULD I CARE
7. LOSE MYSELF WITH YOU
8. LIVIN' ALONE
9. I'M SO PROUD

ジェフ・ベックのアルバムを初めて聴いてから(←[CD日記 '70洋楽編 # 14]に記述)数ヶ月、「さぁ、次はどのアルバムを聴こうかな」と、彼の作品を研究していきました。その中でCDの帯に「3人のバトルプレイから、聴き手が震えざる得ないパワーを生んだ」と表記してある、このアルバムがすごく気になり、この作品を選びました。

アメリカのプログレ・バンド、“ヴァニラ・ファッジ”。そこに所属していた、ティム・ボガート(ベース)、カーマイン・アピス(ドラム)のヘヴィなリズムを聴いたイギリスのミュージシャン達が「彼らとプレイしたい」と思ったのだとか。後年、その願いが叶ったのが、ジェフ・ベック。そして結成されたのがこのバンド…、というのが簡単な話。
何でも、当時は“第2のツェッペリンとなるか!”、と言う声もあったそうです。

さて、実際聴いてみると、とても泥臭い雰囲気です。プロデュースもそれ程良いものではなく、“タンタカトントン…♪”と鳴る、手数の多いカーマイン・アピスのドラムが一番耳に残ります。ジェフのギターは生々しく前面には出ていません。なので彼のギター・テクや、ものすごいHRを期待すると、肩透かしを食らうものがあります。
かく言う私も当時、CDの帯に記載された「3人のバトルプレイ…」に過度な(?)期待をしたため、おもいっきり肩透かしを食らいました。

しかし、悪いアルバムではありません。
2、4では“熱い”間奏が聴けますし、3はコーラスの美しいバラード。ラストのカーティス・メイフィールドのカバー曲9も美しいバラードで、「この曲で、アルバムは終わりです」と言っているような感じで、感動があります。
買った当時は、良さがわかりませんでしたが、聴き込むと良さがわかるアルバム。全体的に、安定のある作品だと思います。
ただ欠点は、プロデュースがイマイチなのと、ヴォーカリストが不在な点。カーマインがVoをとっていますが、下手ではないが、力強さがありません。結成前に、ロッド・スチュワートをヴォーカリストに、という話もあったとか。もしそのようになっていたら、面白い作品になっていたかもしれません。

結局、このバンドはこの1枚で解散。(日本のみ、ライブ盤もあり)。
後年、私は、お蔵入りした2ndアルバムの曲を収録したブートレックCDを購入。ブートCDなのでデモテープ音質ですが、1stに比べ、音は引き締まっているように思えます。でも前作と路線は同じ、といったところでしょうか。しかし、“JIZZ WHIZZ”というインスト・ナンバーはカッコいいです。まさにバトルプレイのインスト。お蔵入りしたのが勿体ないです。
ですがこの曲、公式では、ジェフの3枚組ボックスCD『ベッコロジー』('91)に収録されています。

当時は「ん?」と思いましたが、現在では好きな作品の1つです。
[CD日記 '70洋楽編 # 17]

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