録画していて、なかなか見られなかった、
「陽炎の辻」完結編 と 「大岡越前」SP を堪能いたしました
ほんとNHKさんありがとうという感じ。
まず、「陽炎の辻」 。
2000年代以降、ほとんど時代劇制作がなくなった中で、 「八丁堀の七人」 とともに、本当に好きな作品でした。
若い剣豪である浪人が、長屋暮らしを通して成長していく、爽やかな時代劇。
というより、山本耕史さんの魅力全開でしたね。人情もののストーリーとともに、彼の殺陣が本当に素晴らしかった
終了から7年も経ってたなんて。本当に楽しみにしていました
小説の方があまりにも長編で未読。当然過程・結末を知らないので、どのように描かれるのか・・・
見終わった後、正直、盛りだくさんすぎて、1時間30分じゃ短すぎるよ~という感じでした
困難を乗り越えて、「今津屋」のおこんさんと結ばれ、子ども空也くんがいる。
長屋の人たち、長屋の大家さん、今津屋の番頭さん、内職してたうなぎ屋の面々・・・全員ではないけれど、もう懐かしすぎて(やっぱ、今津屋の渡辺いっけいさんの不在は残念だったなぁ)
ただ、その間、後を継いだ「佐々木道場」が、田沼意次によって潰されたという・・・そこまでナレーションで終了(田口トモロヲだったので、若干「プロジェクトX」みたいだった)・・・玲圓先生はどうなったの まるで「真田丸」のようで、「早すぎてついていけないよ~」
みなさん、それなりに年を取られましたが、テイストは変わらず。
長屋の人々やつながりを持った人たちとのホッコリした瞬間。ここに、磐音親子の話が盛り込まれ、あ~時代が経過したんだなぁ・・とほのぼの
そして、巻き込まれる困難・政争にも、決して逃げず立ち向かう強さ。一瞬たりとも目が離せない圧巻の殺陣
敵である田沼親子のストーリーもなかなか。
意次の長塚京三さん、意知の滝藤賢一さん、それぞれ「熱演」で素晴らしかった。
この敵があったからこそ、見ごたえがあったとも言えた気もします
「完結編」というのが残念でならないです。この続き、もっともっと見ていたかった。
原作では、息子の空也くんを主人公に、続いているようで。
いつかそれをドラマにしてくれませんかねぇ????
さて、 「大岡越前」 ですが・・・
こちらは、第3シリーズまで続いていて、今後も期待していいんですよね
そこへ、「元祖」大岡様ともいえる、加藤剛さんのご出演
近年、足を悪くされたようで、お顔の方もめっきりお年を召され、心配していました。(平さんの葬儀にも参列されてなかったようだし)
そして、先日の記者会見。
「ちょっと大丈夫?」
と思うほどの衰えよう・・・ご本人も「これが最後のつもりで」とおっしゃってたので・・・
でも、そこはプロの役者。
立ち振る舞い、顔だけでなく体からにじみ出る哀愁感。
さすがでした
内容的には、こちらの方がちょっと散漫な感じで、せっかく他のゲスト出演者も豪華だったのに、もったいない感じ。最終的にはやはり、お白州での「新旧越前対決」へ持っていくための「お膳立て」みたいで
レギュラーメンバーも出番がほとんどなく、ちょっと寂しい限り。
越前夫婦の両父、津川さんと寺田農さんが、このドラマだけは軽妙な役どころで、いつもホッコリさせていただいておりますが、それは今回も健在で
このシリーズ、殺陣もほとんどないんですよね。
もちろん、昔からストーリー重視のところがありましたが、もう少しやっていただかないとねぇ。(全シリーズは結構ありましたよ。)
「陽炎の辻」では、あんなに戦うシーンがあるのに
レギュラーの中で今回一番活躍したのが、加藤頼さん。
剛さんの息子さんですが、この二人が同じ画面にいるのは、不思議な感じでね。ますます似てきたし。セリフを交わすシーンも多く、感慨深かったなぁ。
ゲスト出演者の中で印象に残ったのが、いつも嫌みな役・軽い役の多い、ヤッシーこと八嶋智人さん。信じていた藩に裏切られる気の毒な藩士という難役を演じていて、最初誰だか分らなかった。でもそこは、やはり「巧者」ですよね意外に時代劇、似合うんだなぁ~って。
そして、お白州のシーン。
もうね、見てる方がドキドキしました
セリフのやり取りが、清廉潔白な若い切れ者と老練の貫禄がお互い引かない時間が延々と続くんです。
そしてね、剛さんのふとしたお顔。特に意味ありげな微笑みが何とも言えなくて。
比較してはいけないと思うけど、ヒガシはもう少し表情があってもいいと思うんですよね。
別に、冷静沈着なお奉行様が感情を露わにしてはいけないわけじゃないし・・・
(初期の剛さんは結構ギラギラしてましたしね)
結末については・・・「大岡裁き」らしくなくて、ちょっと納得がいかなかったんですけど。そう思うのは、はぎおだけかしら?
ただ、この作品の脚本は、長年「大岡越前」の他、多くの時代劇を手掛けてこられた大西信行先生の遺作なんだとか。大西先生には、今まで本当に楽しませていただいた気がします。
もちろん、後継者もいると思いますが、時代劇制作そのものがほぼなくなった今、スタッフも含め、そういう意味でも、時代劇の一時代が完全に終わってしまったのかなぁと
この「越前シリーズ」はぜひ続けていただきたいです。
というか、なぜBSなんでしょう。
NHK総合で全話放送してほしいんですけどねぇ・・・
「陽炎の辻」は完結編というには端折って詰め込んだ感じがあり、
なんとなく消化不良で終わってしまった気がします。
これだけ濃い内容なら、正月時代劇ではなく、
ちゃんと1クール使って完結させてほしかった。
それにふさわしい素敵なシリーズでしたから。
大岡越前は加藤剛さんありきなシナリオでしたよね。
PVに見えないこともないほどで。(苦笑)
私も始まる前は「大丈夫?」と心配していたんですが、
滑舌は不安なところがありつつも、その佇まいは圧巻でした。
お白州のシーンを見て、まさか今のヒガシを幼く感じるとは思いませんでしたよ。
ラストは私も納得いきませんでした。
しっかり裁くものと思っていただけに、
どうするのか注目していましたから、「え?そうなるの?」と。
もうだいぶ前から、時代劇を作れる役者も脚本家もスタッフも不足していると言われています。
でも採算が合わないと制作されなくなり、育つ場がないのだから悪循環ですよね。
いち時代劇視聴者としても危機感がありますが、
視聴者ごときではいかんともしがたく……。
こんにちは。
やはり、どちらに対しても同じような感想を持たれたのですね。
「陽炎の辻」はあれで終わっては本当にもったいなさすぎですよ。
やはり空也くん主役の続編でもいいので、今後に期待したいです!
「越前」はまさに、剛さんありきでの作品。大西先生もそうお考えで、命がけで本を書かれたようです。まぁ、お二人のお白州のシーンだけで「眼福」ということで。
ちゃんとした娯楽時代劇って、もう期待してはいけないんでしょうか。
小出くんの「吉原裏同心」とかも面白かったし・・・
ホント、危機感を感じます。
「陽炎の辻」、私も完結編を謳うにはちょっと物足りないな……と感じました。
シリーズのレギュラー・メンバーが揃っていたのは嬉しかったですが、皆さん顔見せ的な出演で、近藤さんと小松さん以外はストーリーに絡んでこないし、何より渡辺さん、榎木さんがいないのが残念。
田沼親子の側にも人としての道理がある……という視点はとても良かったので、最終シリーズとしてじっくり描いて欲しかったです。
原作の完結を受けての完結編ということなので、佐伯泰英さんの原作のドラマは「吉原裏同心」にバトンタッチするという意思表示なのかな?と期待していたのですが……。
「真田丸」が終わって、これで近藤さんのスケジュールが確保できて続編が作れるぞ!と思ったら、今度は貫地谷しおりさんが「直虎」に持っていかれた!・゜・(つД`)・゜・
今年もよろしくお願いします!
やはり、あれでは「完結編」としては納得いかないですよねぇ・・・出演者の年齢とかスケジュールの問題など、様々なことがクリアできないのかもしれませんけど。
おっしゃるとおり、いっけいさん、榎木さんのご出演がなかったのが実に寂しい。
という事で、また録画してしたものを懐かしく見たりして。
原作を読めばいいのでしょうが、もう山本耕史さんの印象が強すぎるので、入り込めるかどうか。それに、長編過ぎて(^^ゞ
「大河ドラマ」も時代劇として重要ですが、娯楽時代劇として、こういう作品も継続して制作していただきたいですよね・・・